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四国ツーリング #001 尾道

5/1(金)東京 – 厚木 – 浜松 267.5km [Map]

R003053
荷物をまとめ、革ジャンを着込みながらも、家を出るのを躊躇っていた。今回の四国ツーリングはひとり。自ら望んでソロツーリングを選び、あえて友達を誘わなかったのだが、先日の転倒もあり、わたしはこの四国で死ぬんじゃないかとそんな気がしてならなかった。天気予報も芳しくなく、何度か「やめようか」という考えが頭を掠めていた。しかし「行きたい」という気持ちのほうが大きく、宿も全て押さえているのでやっぱり行くしかないと結論はでていた。でていたけれど、仕事を終えて帰宅していながらもぐずぐずしているうちに19時近くなってしまった。

「いい加減出なきゃな・・・」家を出て、姿の見えないネコに「行ってくるよ」と声をかけ、駐車場へ向かう。なんとなくドキドキしている。エンジンをかける。ホーネットの調子はよろしい。「いよいよだな・・・」不安感に苛まれながら走り出す。

ETC 割引のいろんな兼ね合いで、20時以降に厚木ICから東名にのることにしていた。R246 は若干混みながらも、20:30 くらいに厚木IC。東名の流れはまずまず。足柄SAで夜ごはんを食べ、再び東名。このあたりから渋滞し始める。すり抜けながらもやはり時間はかかる。浜松西ICを下りるのは日付を超えるか超えないかくらいになりそうだったので、それなら日付を超えてしまえば休日特別割引で1000円だ。ということで直前のPAでブログの更新がてら5分ほど休憩し、0時を5分ほどまわったところで浜松西ICをおりた。「割引 軽二輪 ¥1,000-」の文字にニヤリとする。

ホテルはインターをおりて5分ほどのところ。無事にたどり着いたことに安堵する。チェックインしてシャワーを浴び、すぐに寝る。明日は史上最大ともいわれる大渋滞に挑むことになる。

5/2(土)浜松 – 尾道 514.4km [Map]

R0030565移動日。一日中高速である。朝7時にホテルを出発、浜松西ICから東名にのる。すでに渋滞しはじめている。ところどころ流れたり、再び渋滞したりの繰り返し。バイクも多く、流れるとブチ抜かれ渋滞すると追いつく(ホーネットは小さくて小回りきくからね)の繰り返しでずーっと一緒に走っているライダーも何人かいた。少しずつばらばらになっていき、神戸あたりでずっと一緒だったライダーと離れ、またひとりになった。

ひとりで走っていると「休憩」ということを忘れてしまうわたくし、伊勢湾岸自動車道の刈谷PAでガソリンを入れて以降、吉備SAまで延々走っていた。吉備ですこし遅めのお昼ごはん。きつね蕎麦を食す。イマイチ。

お手洗いで鏡に映った自分の顔を見て驚愕。口元から下あたりが真っ黒に汚れているのだ。何事かとおもったら、そうか排気ガスだ。フルフェイスのヘルメットをしているとはいえ、したからは排気ガスが入ってくるので顔が汚れたのだ。これじゃ地球も汚れるわけだよな、などと思う。おもうけど、バイクにはのるんだけどね・・・。

渋滞はしているものの、わりと順調に予定通りなかんじで来ていたので、尾道に宿をとっているんだけど一歩手前福山でおりて福山城に行ってみることにする。事前の城マニアへのリサーチでは福山城は伏見櫓らしい。よくわからんがとりあえずいく。駅のすぐ後ろにお城。お城の敷地内に駅があるのだ。でもなんかバイクを止める場所がないのかなんなのかよくわからず、城の周りを5周くらいくるくる回って、結局カメラすら出さずに終わった・・・。さらば福山・・・。

DSC_0174あきらめて尾道へ向かう。ホテルにチェックインした後は夕方の尾道を撮りにでかける。こないだも来たばっかだけど、やっぱり尾道はいい町。駅近くのラーメン屋で尾道ラーメンを食し、ホテルに戻ることにする。

ホテルの前の居酒屋の店先にネコ発見。撮ろうと思って近寄ると、ものすっごい擦り寄ってくる。ネコ助さんのにおいがするからなのかなんなのか・・・擦り寄りすぎちゃって撮れない。尾道は、地域猫っていうのかな、町全体で猫を世話しているってかんじで、ネコも人間に対してあまり警戒しないのかもしれない。

しばらくネコと遊んでいると、その居酒屋から小さな女の子が出てきた。居酒屋の店主のお子さんのようだ。わたしがネコを撮りたがっているのをみて、そのネコを押さえていてくれる(笑)。なんだか妙にネコにもこどもにもなつかれて、しばらく一緒に遊んでいた。女の子はしきりに「うちでごはん食べなよ」と言ってくれたんだけど、ラーメン食べちゃったしな・・・ってかんじで困っていると、お店からお父さんらしき人が出てきて、「(遊んでくれて)ありがとうございます」と言って、女の子を連れて去って行った。また尾道にいくことがあれば、そのお店で飲みたいなとおもった。

明日はかなり早いので21時くらいには寝てしまう。

四国ツーリング #002 松山・四国カルスト・宇和島
四国ツーリング #003 足摺岬・四万十川
四国ツーリング #004 大歩危・祖谷・事故
四国ツーリング #005 高松・帰京
続編・四国ホネたんお迎えツーリング

尾道にて

尾道まで来ました。無事です。
渋滞・・・してた。でも予定どおりなかんじで辿り着いたのでよし。
まあ、あれだ、バイク万歳ってこった。笑
ETC 休日特別割引をふんだんに使ったので、たいへん満足なのである。

露出迷走部 広島支部出張報告書 [後編]

3月21日(土)

7時。いつものように携帯電話のアラームが鳴り、何度か止めた後起きる。すでに友人はいない。コーヒーでも買いに行ったんかな、とおもいつつ身支度をはじめる。顔を洗ってバスルームから出ると戻っていた。朝ごはんを買ってきたらしい。うん、ごはん食べる元気がでたのはいいことだ。でもやはり気持ち悪いらしく、再び寝る1号氏。城散歩に誘ってみるも、無理なようだ。うーん残念。

DSC_8654再びわたしは友人を放置し、朝のお城散歩に出かける。ちょうど 8時を回ったので開門し、公園内に入れた。広島城址公園はとてもきれいに整備されている。

復元された天守の下まで行ってみると、おおお。これは以前どこぞのブログで見た広島城のトマソンではあるまいか! なんと見事な純粋階段。というわけでパチリ。

DSC_8652トマソンだけというのもアレなので、トマソンの上部。リッパなお城ですな。ああ桜が咲いていたらどんなに素敵だったことでしょう。

1時間ほどウロウロした後、ホテルに戻る。1号氏、なんとか出かけられそうかな・・・。でも電車移動がキツいので車にしてもらおう、ということになった。近くの薬局で薬を買い、てくてく歩いて広島駅へ。途中ニャンコを見つけて少し元気になる1号氏。カメラを構える元気が出てきたことに安堵。

10時すぎに再び広島のお二方と合流。駅のレンタカー屋に行ってみるも、何しろ三連休の中日、すでに予約でいっぱいで借りられない。ならばと、まぼしゃんがマイカーを出してくれることになった。ありがとう広島支部長! ついでに新広島城も発見。とてもきれいなお城だった。笑

R0029158山陽自動車道を駆け抜けること1時間ほど、やってきたのは尾道。急な坂と入り組んだ路地のとってもフォトジェニックな町。海に面していて、近くの島々が入り乱れる感じもステキ。前に来た時は雨だったこともあり、リベンジしたかった場所でもある。

DSC_8802ロープウェイで千光寺公園へのぼる。ここにこんな大きな公園があること知らなかった。。。展望台にのぼってみる。とてもよい眺めである。島の間をぬって進んでいく船をぼんやり眺めていた。

ぶらぶらしつつ、おなかすいたねってんで何か食べられる場所を探すも、微妙に何もない。しかたなく展望台に併設されていたレストランで済ませることにした。尾道ラーメンって書いてあったけど、尾道ラーメン特有のあの脂だかなんなんだかわからない物体が浮いてないし、可もなく不可もない超絶普通のラーメンだった。たこの唐揚げが入ってて、おいしかったけど。ま、40分とか待たされなかったのでよしとしよう。

DSC_8944そして再び撮りつつぶらぶらする。入り組んだ路地をテケトウに歩く。古いお寺がちょこちょこある。ニャンコが時折顔をのぞかせる。おさんぽカメラするに実にたのしい所。坂がすごい急なので登りが続くとヘロヘロになるんだけどw 尾道はカブが多かった。たしかに、カブの似合う町だなぁとおもった。

ここ尾道で、朽ち果てた自販機があり、そこに100円お賽銭するとお金持ちになれるという伝説がないのだが、朽ち果てた自販機はたしかに存在した。それをなんのあてもなく探してみるも、結局見つけることはできなかった。これは広島支部の重要課題として引き続き捜索に当たっていただくことにする。

DSC_8971夕方、広島市内へ戻る。1号氏もニャンコのおかげですこし元気になったし、広島なんだからやはり原爆ドームは行っておかないと。ということで昭和記念公園じゃなかった平和記念公園へ車を走らせる。ちょうど日が沈もうかという時間だった。ドームの前に川が流れてるんだけど、まぼしゃんが、この川はね、原爆が落ちたとき、水を求めてきた人たちがね・・・だから撮れないんだ、と言っていた。昨日の夜おもいっきり撮りましたが・・・。15秒露光しちゃってましたが・・・。へんなもんは写ってなかった。よかった。

日が沈みきる前の残照の中、公園内をぶらぶらと歩く。謎のパフォーマンスをする人や謎の(ていうか平和のなんかなんだろうけど)モニュメントを撮ってみたりする。そしてお土産買いたいというので昨日のチョコレート屋さんに行く。ついでなのでわたしも会社に買おうとおもったんだけど、なんか突然客であふれて店員さんがひとりあたふたしていたので「駅にもあるから」というので駅へ向かうことにした。まぼちゃんがオススメだよと教えてくれたお菓子をお買い上げ。おいしかった。

そして帰りもまた、深夜バス。ちょっと不安の残る1号氏。だいじょぶかな。福山駅で、予約の日にちを間違えて乗れなかった人あり。かわいそうに。彼はその後どうしたのか若干気になりつつ、消灯されたので寝る。1号氏はというと、まだ本調子でないものの、薬が効いたのかごはんも食べられたし、副作用でよく眠れたようなのでよかったよかった。

例によってサービスエリアの休憩で何度か起こされつつ、朝7時過ぎに新宿駅に到着。日曜の朝の新宿駅は、嘘のように人が少なかった。皮脂でギトギトな顔もそのままに、東京メトロを乗り継いで浅草へ。コーヒーを飲んで、東武鉄道で帰り行く友人を見送り、わたしは浅草から歩いて家路に着く。東京マラソンのため警察がわんさかおり、白バイ撮りなどしつつだんだんと現実に振り戻されていくのだった。
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というわけで毎度のトラブルに見舞われながらもなんとか広島出張を終え、ここに報告書を提出する次第であります。広島支部長と広島支部2号氏には重ねて御礼申し上げ奉り候。

写真:GRD 14/271, D80 30/550, CONTAX Tix 0/2 [Flickr]
露出迷走部 広島支部出張報告書 [前編]

露出迷走部 広島支部出張報告書 [前編]

わたしが参加してる部活動に、露出して迷走する部活動がありまして、文字通り集団で露出して迷走するという明らかに怪しい部活動なんですけどね。まあ珍走団みたいなものとおもっていただければよろしいかと。で、おもに首都圏+北関東の部員で活動しており、またその組織は部長・副部長・ヒラ部員と、完全なまでのヒエラルキーが構成され、タテの関係はそりゃもうキビしいったらありゃしません。部長に足向けて寝られませんからね。残念ながら自分の部屋のどの方角が部長宅なのかよくわからんのですが。

とまあそんな部活動なんですが、これ実は全国区でして、広島と北海道にも支部があるんですね。で、今回広島支部へ出張することになったのでした。つーわけで、ちょっと日が経っちゃいましたが書き留めておく次第であります。

3月19日(木)

R0028940仕事帰りのビジネスマンでごった返す夜の新宿駅。東京に住んでいても目の回りそうな人混みの中を歩いていると、鞄の中の携帯電話が鳴る。父からだった。特に用事があるわけでもないらしく、今から広島に行く、と告げると、そうか、じゃあ今は東京駅か、と言う。いや、新宿だと答える。新宿? なんで新宿? と怪訝な表情(は見えないが)の父。そう、これから広島に向かおうと言うのに、東京駅でなく新宿駅。羽田でもなく新宿。というのも今回の出張、例によって家庭もなけりゃお金もない時間だけはあるぜなヒラ部員sの出張、経費削減は徹底されている。よって、交通手段は泣く子も黙る深夜バス。これからはじまる12時間もの闘いに備えサクッと腹ごしらえをした後、予定より遅れて到着したバスに乗り込む。

飛行機だろうが新幹線だろうが深夜バスだろうが、わたしは狭いということはあまり苦ではないので特に問題はない。チビっ子でよかったとおもう。隣の人はぜんぜん眠れなかったらしいが、わたしは時計の秒針の音は気になるけど、揺れるとか狭いとかエンジン音とかは気にならないらしい。たしかにどういう体勢をとるか試行錯誤はするものの、寝てしまえばがーがー寝てしまうのだ。狭さとかよりも、途中サービスエリアでの休憩のため3時間ごとに起こされるのがしんどかった。

3月20日(金)

R00289577時過ぎ、予定より早く広島駅に到着。数日前までの予報では雨となっていたが、てるてるぼうずを制作し晴れ乞いの儀式をしたら、みごとに前日に晴れの予報に転じた。すばらしい。

お手洗いに行ったり申し訳程度に顔をざっと洗ってみたりしていると、じきに広島支部長まぼちゃんが姿を現した。ヒゲは剃っていた。笑 つづいて広島支部2号ひちゃこしゃんも到着。4人がそれぞれ初対面だったり何度も会っていたりなわけだけど、非常にスムーズな集合だった。迷走部の集合は毎回一筋縄ではいかないので、この遠い広島の地でスムーズに集まれたことにひとり安堵の息をついた。トーストとコーヒーで朝食を済ませ、いよいよ出発。Suica が使えることに喜びつつ、まず向かうは呉である。

副部長の名を冠したぴろ電・・・ではなく JR 呉線に乗る。ぴろ駅は呉の先なのでカメラに収めることができず。リベンジだリベンジ。終始ぴろぴろ言っていたので、副部長はくしゃみをしていたことだろう。花粉で。

DSC_8455電車に揺られること1時間ほど、呉駅に到着。軍港としての近現代史を中心とした観光地である呉市には、軍事マニアも全国から集うようだ。

R0029012大和ミュージアムの第二次世界大戦の一連の流れの映像、11分くらいなんだけど、すごい真面目に見入ってしまった。戦争イクナイ。写真は零戦。エンジンとかもあってなんかスゴかった。「これホーネットにつけたらホネたん飛ぶかなぁ?」「飛ぶんじゃね? スズメバチだし」なんて会話が聞こえたとか聞こえないとか。

R0029041続いててつのくじら館。潜水艦内部が見学できるようになってる。これがアツい。もうそこらじゅうメカメカしててなんか興奮する。あと設備屋的に潜水艦内のトイレだの浴室だのというのも実に興味深かった。んでベッドは3段。あれは確実に頭ぶつけるな、ということで広島支部2号氏の同意を得た。

前にどこかで見た呉はなんかおフネに乗ったりしてたような気がしたんだけど、なんかそーゆうのはなかった。どこか離れたとこにあったのか、または特別公開だったのかよくわからんけど。いかついお船とか撮ってミリオタの真似事したかったんだけどあんま撮れなかった。

そうこうしているうちにもうお昼。わたしは広島焼きをいただく。3年前に逃したお好み焼き。ああ、ようやく念願叶ったり。味はまあ、普通w 量が多くて食べきれんかった。まあとにかく広島でお好み焼き食べたぜー、という満足。はい。

DSC_8610再び電車に乗りこんどは宮島へ。ところがここでヒラ部員1号氏が身体の不調を訴える。旅行までに仕事を終わらせるために睡眠不足が続いていたらしく、疲れやストレスでどうも胃がヤラれてしまった模様。なんとかかんとか宮島にたどり着くも、完全に参ってしまっているようで、ひとり休んでおくことにした。むーん残念。宮島は潮が引いていく時間だったようで、満潮の状態も見たかったなあ、と。欲張りな上無計画なのは失敗が多いですな。ま、宮島は要リベンジということで。

観光地で一眼レフをぶら下げてると「シャッター押してください」と頼まれることが多い。一眼レフぶら下げてるからって写真巧いってわけじゃあないんだけどね・・・(笑)。今回も頼まれた。カッポーの彼女の方はとてもかわいかった。たぶんピント彼女にいってるとおもうw

R0029080宮島観光もそこそこに広島へ舞い戻る。とはいえもう18時半をまわっており、なんだかんだでいい時間なのであった。広島のお二方と別れ、ホテルにチェックインしてとにかく病人を休ませる。しかしまだ19時前。せっかく広島まで来たし、ということで冷たいわたしはダウンしている友人を放置して夜の広島へと繰り出す。あれ? なんか前にもこんなことあった気がするぞw まいっかw

もう暗いので GRD だけ持って繁華街の方へ歩いて行く。カーチャンに頼まれたチョコレートを買いに、広島では有名らしいバッケン・モーツァルトのチョコレートファクトリーへ。その途中、なんだか薄汚いオッサンに声をかけられる。道を聞かれるのかとおもって「いやわたし観光客です」とか言おうとしたらどうも話が違う。聞いていると、「仕事を探して全国を旅している。もう3日も何も食べていない。300円もあればおむすびでも買おうと思うんだが、寄付してくれないか」と。なんていうか、見るからにただの浮浪者。えええええええとおもったんだけど、なんか怖いし、お腹空いてるのは事実なんだろうし、なんだかなあと思いながら 300円渡した。まさか本当にくれるとは思っていなかったのか知らんけど、えらい喜んでいた。でもなんか素直に「いいことをした!」とも思えず、なんかヘコんだ。後でその話を他のメンバーにしたら、なんとひちゃこしゃんもちょうどその時間くらいにそのオッサンにまったく同じ文句を言われていたらしい。ひちゃこしゃんはかわしたらしい。ひちゃこしゃんにかわされて次がわたしだったのだろうか。逃げればよかったのだろうか。でもまあ募金したと思うことにした。

R0029094チョコレートを買い、意味もわからずしょんぼりしつつ、原爆ドームへ行ってみる。闇にぼんやり浮かぶドームは不気味さすら漂う。人も少なくちょっと怖い。昼間呉で見た映像とシンクロしてまたいろいろ考えた。

R0029139さらに欲張りなわたしは、広島城にも行ってみる。もちろん門は閉まってるんだけど、天守はライトアップされていて実にきれい。手持ちでがんばるも、ミニ三脚でもいいからもってくればよかったとおもう。なんとか GRD をうまく固定できんもんかと場所を探し、お堀スレスレで這いつくばって、ああわたしこれ落ちたら死ぬなあシャレんならんなあとかおもいつつ、撮る。浮浪者のことなんか忘れて。とてもテンション上がった。ありがとう、広島城。そして明日の朝かならずもう一度来よう、と心に決めた。

で、夢中になるとごはんを忘れるのが常。気付けば 21時を回っている。放置した友人に電話を入れるも、やはりまだ動けない様子。ごはんもとても食べられる状態じゃない。なので結局夜ごはんはちょうテケトウに済ませた。バスの中で読もうと思って持ってきたのにバスはすぐに消灯されて全然読めなかった文庫本「メン・アンド・アルコール」をめくりつつ、広島の夜は更けていったのだった。明日は体調が回復すればいいのだが・・・。

露出迷走部 広島支部出張報告書 [後編]

西へ #005 岩国・尾道

8/18(金) 岩国 – 尾道 – 倉敷

朝、ぱらぱらという雨の音がして目が覚めた。カーテンをそーっと開けて落胆、雨である。ここまで天気には恵まれ、昨日も曇ってはいたものの雨は降らなかったのに、山口最後の日にしてどしゃぶり。台風10号が接近しているのである。

しかし台風なんぞにへこたれず、出発。山口最後の日は岩国である。一昨年亡くなった祖父の故郷。もう親戚も誰もいなくなり、お墓も横浜に移しているため何もないけれど、ここで祖父は育ったんだなあとなんとなく思う。私の名字は関東圏では珍しいけれど、山口には多い。ルーツ・山口である。

Kintaikyo Bridge - 1さて道が混んでいたり雨がいったん止んだのにまた降ってきたりしたものの、とにかく岩国に到着。すさまじい雨ニモマケズ、とりあえず錦帯橋だ錦帯橋。連続したアーチ、うーむ美しい。空が青かったら…ということは言わないことにしておこう。言った気もするが。

台風などによりたびたび流失しているらしいこの錦帯橋、遠目からでも新しくなっているところがわかる。この日は接近する台風の雨に加え、サイレンがけたたましく鳴り響き、ダムが放水を始め、なかなかの緊迫感。 こんな錦帯橋もまた一興…ということにしておこう。

Kintaikyo Bridge - 2で、渡ってみる。木造なので雨の日は滑りやすいのでお足元にご注意。

橋の上から鵜飼いの舟が。青空だったら…ということは言わないことにしておこう。

時間や天候の都合上、岩国城は遠くから眺めてがまん。資料館なぞを見たりしつつ城下町をぶらぶら。相変わらず雨は激しい。そして電車の時間にあわせて岩国駅へ。3日間お世話になりまくったすてっぷにいさまとはここでお別れ。いくらお礼を言っても足りない気がして、なんだかしょんぼりしてしまった。にいさんはやはりお兄さまだった。また遊びにいきます。

さてめぐりにめぐった山口を後にして、久々に電車に乗り込み一路広島を目指す。宮島に寄るには時間がないのでああああと思いながらもスルー、広島でお好み焼きを食べて、時間あったら原爆ドームも見ておきたいよな…とおもっていたら、なんと、寝過ごした。昨夜ほとんど寝ていないため、電車に乗るや眠りに落ち、そのまま爆睡していたのである。まったくもって今回はそんなんばっかであるが、まあいい。尾道で下車、おさんぽ。雨は上がっていた。

Onomichi海沿いをぶらぶらしつつ、「そういえばおなかへった…」てことで近くのラーメン屋へ。尾道ラーメンである。見た目よりわりとあっさしていておいしかった。おなかも満たされたところで再び尾道をウロウロ。坂道を歩く、歩く。家の密集している路地を歩いていると、猫発見。猫を追いかけ回して戯れつつばしばし撮っていたら、また雨が降ってきた。それでもメゲずに坂道の路地をウロウロ。古いお寺や小学校、何かのお家元風な家屋もあったりして路地好きとしてはたまらない場所である。雨も強くなってきてだいぶ歩いたので、そろそろ行くか、ということで倉敷へ向かう。

倉敷に着く頃にはもう暗くなっており、倉敷は翌朝早めに出てぶらぶらしよう、ということでごはんを軽く食べてホテルへ。ホテルの場所を確認しようと倉敷駅で地図を見ていたら、変なオッサンに声をかけられる。「どこから?」「東京から」ってのは旅をしてるとよくある会話ではあるけども、それからどんどん話が発展していき、最近写真をはじめたのだがモデルをやってほしいとか言いはじめたので、逃げる。若い女性の写真が撮りたいとか宣っていたが、何もこんないかにも旅人ルックな上化粧ははげて雨で髪ぐしゃぐしゃで汗臭くて薄汚い女…ねえ。しかもおチビのおデブときた。相当な物好きなオッサンだったか、あるいは相当な作画意図があったに違いない。しかし、残念ながら私は写真を撮られるのは非常に苦手であり、ましてや見ず知らずの謎のオッサンに撮られるなどというのは無理な話である。なので、逃げた。わりとしつこかった。このときの私は翌日の大阪で写真を撮られまくることになるとは知る由もない。

翌日は各地でいろんな方と約束をしていたのであちこちとメールをしつつ、朝ぶらぶらするために早めに就寝。この旅行最後のホテルはまるで独房のような部屋で、前日が最高だっただけに辛かった。安さだけで選んではいけないと痛感した。

西へ #001 京都
西へ #002 鳥取
西へ #003 出雲・萩
西へ #004 下関
西へ #006 倉敷・大阪