早いもので六月もおわり。六月といえば蠅取り紙だと、わたくし今月の頭にここで申し上げましたが、去年もまったく同じことを言っていたことに先般気づきまして、コリャ「六月の蠅取り紙」再読せばなるまいという謎の使命感により、ねじめ正一「高円寺純情商店街」。
中学生のときに国語の教科書で読んだ「六月の蠅取り紙」は、この中の第2話。どんな話だかは忘れてしまっていたけど、その蠅取り紙にハエがくっついてる描写が気持ち悪かったという記憶だけは残っている(笑)。ハエはまあいいとして、登場人物たちもなんだか味があって、ちょっといいかんじの商店街の人々と乾物屋の日常。化粧してもらって舞い上がってるおばあちゃんとかカワイイ。ラストは火事の話なんだけど、商店街では消防車に消火活動をされては困る、という話があって、なるほどな〜とおもった次第。
高円寺に実在するこの商店街は以前は「高円寺銀座商店街」だったらしいけど、この作品にちなんで「高円寺純情商店街」とその名前を変えたんだとか。ちょっと気になるのでこんど機会があったら行ってみようとおもう。