わたしが参加してる部活動に、露出して迷走する部活動がありまして、文字通り集団で露出して迷走するという明らかに怪しい部活動なんですけどね。まあ珍走団みたいなものとおもっていただければよろしいかと。で、おもに首都圏+北関東の部員で活動しており、またその組織は部長・副部長・ヒラ部員と、完全なまでのヒエラルキーが構成され、タテの関係はそりゃもうキビしいったらありゃしません。部長に足向けて寝られませんからね。残念ながら自分の部屋のどの方角が部長宅なのかよくわからんのですが。
とまあそんな部活動なんですが、これ実は全国区でして、広島と北海道にも支部があるんですね。で、今回広島支部へ出張することになったのでした。つーわけで、ちょっと日が経っちゃいましたが書き留めておく次第であります。
3月19日(木)
仕事帰りのビジネスマンでごった返す夜の新宿駅。東京に住んでいても目の回りそうな人混みの中を歩いていると、鞄の中の携帯電話が鳴る。父からだった。特に用事があるわけでもないらしく、今から広島に行く、と告げると、そうか、じゃあ今は東京駅か、と言う。いや、新宿だと答える。新宿? なんで新宿? と怪訝な表情(は見えないが)の父。そう、これから広島に向かおうと言うのに、東京駅でなく新宿駅。羽田でもなく新宿。というのも今回の出張、例によって家庭もなけりゃお金もない時間だけはあるぜなヒラ部員sの出張、経費削減は徹底されている。よって、交通手段は泣く子も黙る深夜バス。これからはじまる12時間もの闘いに備えサクッと腹ごしらえをした後、予定より遅れて到着したバスに乗り込む。
飛行機だろうが新幹線だろうが深夜バスだろうが、わたしは狭いということはあまり苦ではないので特に問題はない。チビっ子でよかったとおもう。隣の人はぜんぜん眠れなかったらしいが、わたしは時計の秒針の音は気になるけど、揺れるとか狭いとかエンジン音とかは気にならないらしい。たしかにどういう体勢をとるか試行錯誤はするものの、寝てしまえばがーがー寝てしまうのだ。狭さとかよりも、途中サービスエリアでの休憩のため3時間ごとに起こされるのがしんどかった。
3月20日(金)
7時過ぎ、予定より早く広島駅に到着。数日前までの予報では雨となっていたが、てるてるぼうずを制作し晴れ乞いの儀式をしたら、みごとに前日に晴れの予報に転じた。すばらしい。
お手洗いに行ったり申し訳程度に顔をざっと洗ってみたりしていると、じきに広島支部長まぼちゃんが姿を現した。ヒゲは剃っていた。笑 つづいて広島支部2号ひちゃこしゃんも到着。4人がそれぞれ初対面だったり何度も会っていたりなわけだけど、非常にスムーズな集合だった。迷走部の集合は毎回一筋縄ではいかないので、この遠い広島の地でスムーズに集まれたことにひとり安堵の息をついた。トーストとコーヒーで朝食を済ませ、いよいよ出発。Suica が使えることに喜びつつ、まず向かうは呉である。
副部長の名を冠したぴろ電・・・ではなく JR 呉線に乗る。ぴろ駅は呉の先なのでカメラに収めることができず。リベンジだリベンジ。終始ぴろぴろ言っていたので、副部長はくしゃみをしていたことだろう。花粉で。
電車に揺られること1時間ほど、呉駅に到着。軍港としての近現代史を中心とした観光地である呉市には、軍事マニアも全国から集うようだ。
大和ミュージアムの第二次世界大戦の一連の流れの映像、11分くらいなんだけど、すごい真面目に見入ってしまった。戦争イクナイ。写真は零戦。エンジンとかもあってなんかスゴかった。「これホーネットにつけたらホネたん飛ぶかなぁ?」「飛ぶんじゃね? スズメバチだし」なんて会話が聞こえたとか聞こえないとか。
続いててつのくじら館。潜水艦内部が見学できるようになってる。これがアツい。もうそこらじゅうメカメカしててなんか興奮する。あと設備屋的に潜水艦内のトイレだの浴室だのというのも実に興味深かった。んでベッドは3段。あれは確実に頭ぶつけるな、ということで広島支部2号氏の同意を得た。
前にどこかで見た呉はなんかおフネに乗ったりしてたような気がしたんだけど、なんかそーゆうのはなかった。どこか離れたとこにあったのか、または特別公開だったのかよくわからんけど。いかついお船とか撮ってミリオタの真似事したかったんだけどあんま撮れなかった。
そうこうしているうちにもうお昼。わたしは広島焼きをいただく。3年前に逃したお好み焼き。ああ、ようやく念願叶ったり。味はまあ、普通w 量が多くて食べきれんかった。まあとにかく広島でお好み焼き食べたぜー、という満足。はい。
再び電車に乗りこんどは宮島へ。ところがここでヒラ部員1号氏が身体の不調を訴える。旅行までに仕事を終わらせるために睡眠不足が続いていたらしく、疲れやストレスでどうも胃がヤラれてしまった模様。なんとかかんとか宮島にたどり着くも、完全に参ってしまっているようで、ひとり休んでおくことにした。むーん残念。宮島は潮が引いていく時間だったようで、満潮の状態も見たかったなあ、と。欲張りな上無計画なのは失敗が多いですな。ま、宮島は要リベンジということで。
観光地で一眼レフをぶら下げてると「シャッター押してください」と頼まれることが多い。一眼レフぶら下げてるからって写真巧いってわけじゃあないんだけどね・・・(笑)。今回も頼まれた。カッポーの彼女の方はとてもかわいかった。たぶんピント彼女にいってるとおもうw
宮島観光もそこそこに広島へ舞い戻る。とはいえもう18時半をまわっており、なんだかんだでいい時間なのであった。広島のお二方と別れ、ホテルにチェックインしてとにかく病人を休ませる。しかしまだ19時前。せっかく広島まで来たし、ということで冷たいわたしはダウンしている友人を放置して夜の広島へと繰り出す。あれ? なんか前にもこんなことあった気がするぞw まいっかw
もう暗いので GRD だけ持って繁華街の方へ歩いて行く。カーチャンに頼まれたチョコレートを買いに、広島では有名らしいバッケン・モーツァルトのチョコレートファクトリーへ。その途中、なんだか薄汚いオッサンに声をかけられる。道を聞かれるのかとおもって「いやわたし観光客です」とか言おうとしたらどうも話が違う。聞いていると、「仕事を探して全国を旅している。もう3日も何も食べていない。300円もあればおむすびでも買おうと思うんだが、寄付してくれないか」と。なんていうか、見るからにただの浮浪者。えええええええとおもったんだけど、なんか怖いし、お腹空いてるのは事実なんだろうし、なんだかなあと思いながら 300円渡した。まさか本当にくれるとは思っていなかったのか知らんけど、えらい喜んでいた。でもなんか素直に「いいことをした!」とも思えず、なんかヘコんだ。後でその話を他のメンバーにしたら、なんとひちゃこしゃんもちょうどその時間くらいにそのオッサンにまったく同じ文句を言われていたらしい。ひちゃこしゃんはかわしたらしい。ひちゃこしゃんにかわされて次がわたしだったのだろうか。逃げればよかったのだろうか。でもまあ募金したと思うことにした。
チョコレートを買い、意味もわからずしょんぼりしつつ、原爆ドームへ行ってみる。闇にぼんやり浮かぶドームは不気味さすら漂う。人も少なくちょっと怖い。昼間呉で見た映像とシンクロしてまたいろいろ考えた。
さらに欲張りなわたしは、広島城にも行ってみる。もちろん門は閉まってるんだけど、天守はライトアップされていて実にきれい。手持ちでがんばるも、ミニ三脚でもいいからもってくればよかったとおもう。なんとか GRD をうまく固定できんもんかと場所を探し、お堀スレスレで這いつくばって、ああわたしこれ落ちたら死ぬなあシャレんならんなあとかおもいつつ、撮る。浮浪者のことなんか忘れて。とてもテンション上がった。ありがとう、広島城。そして明日の朝かならずもう一度来よう、と心に決めた。
で、夢中になるとごはんを忘れるのが常。気付けば 21時を回っている。放置した友人に電話を入れるも、やはりまだ動けない様子。ごはんもとても食べられる状態じゃない。なので結局夜ごはんはちょうテケトウに済ませた。バスの中で読もうと思って持ってきたのにバスはすぐに消灯されて全然読めなかった文庫本「メン・アンド・アルコール」をめくりつつ、広島の夜は更けていったのだった。明日は体調が回復すればいいのだが・・・。
>呉はなんかおフネに乗ったりしてたような
これね〜日曜日に一般公開ですぜ。私もまだ観たことないんすよ。
300円のおっちゃん、いまごろどこを放浪してるんだろうか…………。
まあ、大事に至らずよかったですね^^;)
>300円おぢさん。
都内でそんなのが寄ってきたら、
即刻逃げたほうがいいですよ。
まず、スムーズに集合できたとか有り得ないんだけどw
ヒラ部員1号氏の体調不良がちょっと残念だったね…
でもステキ写真をたくさん見せてもらえて、ありがとーございます♪
報告書 [後編] も楽しみにしてるよん
ぁー、どうりでくしゃみが止まらないハズだよ(花粉で。
報告書 [前編] お疲れさまです。
ヒラ部員1号は最近(ネット上で)姿を見ないが大丈夫だろうか?
心配さんです。
報告書 [後編] 楽しみにしてますね。
1号サン、大変だったのですね。
それにしても、ともしゃんの書く文章はいつも名文だなー。
(下)も楽しみ。