月別アーカイブ: 2013年8月

一周忌

1年という月日はほんとうにあっという間で、花火を見上げる静かな横顔とか、庭での BBQ で出てきたやけにデカいおいなりさんとか、CBR の後部座席で泣きそうになりながら見た月とか、場違いみたいにバッグの中から漂うとうもろこしの甘いにおいとか、折らずに巻きつけたからすんごい幅広だったおでんの着物の帯とか、鳴り響くナースコールの音とか、やたらと食べた京樽のお寿司とか、オーバーベッドテーブルに置かれたトランジスタ技術とか、汗でぐっしょり濡れた浴衣のしわとか、一緒にスポーツカーに乗りたかったと言いながら母が目に滲ませた涙とか、病室のイスの上に転がってるヘルメットとか、そういういろんな出来事の断片が、ついこの間のことのように鮮明に頭の中に蘇る。

未だに父上が死んだことにイマイチ実感がないというか、みんなが集まった時にいなくても、ただ今ここにいないだけで、ちゃんとどこかにいるかんじがしてならない。そして、ふとした時にその口癖だとか、仕草だとか、好きだったものとか、そういうのを思い出して、寂しいっていうか、それよりは切ない、っていうのに近いような、とにかくなんか言葉にできない感情をおぼえるのだ。父の死を受け入れるとか、乗り越えるとか、なんかそういう次元じゃなくて、なんなんだろうな・・・文章にしづらいんだけど。とにかく父上は、たぶんいつもすぐ側にいてくれてるんだろなとおもう。だからなんか、安心感みたいのがある。変な話だけど。

ずっと雨予報だったのに一転して快晴の本日は、みんなでお墓参りに。
父上、みんな元気にやってるよ。

ロリポの件

このブログ、レンタルサーバーはロリポップを使っている。昨日の一件では WordPress ばかりが取り沙汰されていたけど、それ以外のサイトもとばっちりを受けており、ウチもそのうちのひとつであった。
ロリポップに大規模攻撃–WordPressサイト4802件が改竄 – CNET Japan

ウチは CMS は Nucleus を使っており、実際的なサイトの改竄だとかそういう被害には直接は関係なかった。ところがこの件でロリポ側の対応でサーバーのディレクトリ構成が変わったらしく、プログラムの動作に影響が出ていた。29日朝の段階でウチもエラーで表示されなくなっていた模様だけど、気づいたのは午後になってから。調べていくうちに原因がみえてきたけど公式からはなかなかアナウンスがないし、どうしたもんかとやきもきしていたんだけど、とりあえずほっとくしかないと判断。結局今日日付けが変わったあたりでロリポが対応してくれたようで、朝起きたら無事に復旧していた。

ユーザー情報が流出したとかサイバー攻撃だとかっていうニュースはしばしば聞くけどなんとなく他人事のように流してたけど、今回は直接的ではないものの影響を受けたわけで、ちょっとビビッた。実害はなかったとはいえ、しばらくデータベースのバックアップとか取ってなかったし、セキュリティに対する認識も甘かったなぁと反省した次第。

アブラゼミ

家から駅までの道のりには、セミの死骸が山ほど転がっている。一歩歩けばセミ、セミ、セミ。もうセミだらけ。車に轢かれてセミせんべいになってるのも多い。

不思議なのが、その死んだセミたち、アブラゼミだけなのだ。鳴いているのは、ミンミンゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、ヒグラシ、いろんなセミがわんわん鳴いてるのに、死んでそこらへんに転がっているのはアブラゼミだけ。

なんで? 他のセミたちはどこで死んでるんだ?

冷い夏、熱い夏

冷い夏、熱い夏6月くらいに予備知識なしで数ページ読んで、あ、これは8月に読もう。と決めて積んでおいた吉村昭「冷い夏、熱い夏」。末期の肺癌に侵された弟の闘病、そして死に至る過程を、兄である「私」が見つめた記録。長編小説とあるけど、ノンフィクションに近いのかな?

この本が上梓されたのは30年近く前で、当時は癌告知=死の宣告であり、患者には告知しないのが一般的だった。筆者も、弟には頑なに病名を隠し通している。だけど、日に日に衰えていく中で、本人がわからないわけないんじゃないか・・・とおもう。それで疑心暗鬼になって、家族との関係がおかしくなるのも嫌だし。父上は自分が癌だって知っていたし、当時と現在を比べると医療は格段に進歩しているわけで、本人の性格とかいろいろ違うこともあるんだけど、でも、死に至るまでのその描写がすごく緻密でリアルで、読んでいてとにかく父上とかぶってしかたなかった。だけどあれからちょうど1年経った今この本を読んでいるのは、何か意味がある気がしてならない。生きることと死ぬことを考えに考えていた1年前。そのことを思い出すきっかけになった。

しかしこのタイトルがまた絶妙だな。本当に冷たく、そして熱い夏だった。

米を研ぐ

つい最近まで、夜中までセミの鳴き声が聞こえたものだけど、ここ数日はすっかり秋の虫の声で、空気もカラッとして、朝晩は涼しくてきもちよくて、ああこのまま秋になってくれればいい、そのまま冬がくればいい、とかおもうけど、世の中そうそううまくは転ばないもので、このいい気候は一時的なものでありすぐまた不快な蒸し暑さが戻ってくることをわたくし十分にわかっております。

グダグダな週末

BBQ は雨で延期、しょぼんぬ。
いろいろ予定が狂ってなんかすごい無駄な1日を過ごしてしまった。
昨日も大した活動してないし、全体的にグダグダな週末であった。

しかしなんだ、来週も天気悪い予報なんだけど・・・。
まあ一週間後の予報なんてあてにならんけどさ・・・。

道東ツーリング #007 苫小牧 – 新潟 – 東京

8/14(水) 苫小牧 – 新潟 – 東京 384.1km [Map]

帰りのフェリーも2等寝台を取ったが、行きよりも空いていてかなり快適に過ごせた。乗船してすぐにお風呂に入り、夜ごはんは買ってきたカップ麺でサクッと済ませ、早めに寝る。というのも、前日がピークのようだったけど、この日もペルセウス座流星群が見られるとのことなのだ。海の上で流星群とか最高じゃん! とおもったんだけど、結局わたしは起きられず。CBR は起きたのだが、甲板に出る扉が強風で閉鎖されていて断念したとのこと。うーん、残念。

R0025697船は秋田港に寄港するが、我々の船旅はまだつづく。朝、いちおう起きてパンを食べ、また寝るw 新潟からまた走るから体力温存しとかないとね。昼前にようやく起きだして、窓際のソファで読書など。CBR はといえば、まだ寝ている。

R0025698何もしていないけどお昼です。今度こそフェリーのレストランというかカフェテリアで。けっこう広い。わたしはスープカレーをいただく。札幌で食べるタイミングなかったから食べたかったのだ。まあフェリーのカフェテリアだし、とそんなに期待していなかったけど、スパイシーでけっこうおいしかった。

R0025711なんだかんだで新潟港に到着。行きは下船までかなり待たされたのでのんびりしていたら、えっもう下船? てなもんで慌てて車両甲板へ。ここでむおっという熱気が。暑い。ひたすら暑い。乗用車が降りるまでの間、じっとしてるだけで汗がダラダラ。北海道も暑いところは暑かったけど、暑さの質が全然違う。本州の暑さヤバい。

R0025719思いの外早くに下船できたことをよろこびつつ、暑さにノックアウトされつつ、新潟亀田ICから高速にのる。途中、越後川口SAで一旦休憩。展望台があるというので行ってみたら、あらまーずいぶんといい景色じゃないの。もしまたこっちの方来ることあったら、必ず立ち寄る場所になりそう。

赤城高原で給油の予定だったのだが、あまりの混雑でSA入るところで渋滞している。ガソリンスタンドも大行列。さすがお盆。一瞬怯んだが、お手洗いを終えて出てくると少し列が短くなっていたので並ぶ。赤城高原以降はあちこち渋滞していた。

所沢ICを下りて、実家に着いたのは20時半。まあ予想通り。わたしは明日は会社なので、今日は実家に泊まって明朝そのまま出勤という作戦。ごはん食べておやつ食べて、いつものようにみんなと団欒、気づいたら1時。睡眠時間確保するために実家に寄港したのに、却って寝不足になる結果となってしまった。

翌日バイクで出社、お盆のまっただ中なので道路が空いていて実に気持ちいい。誰もいない事務所で平和な1日を過ごし、有楽町の北海道どさんこプラザで会社へのお土産を買い、夕方帰宅。これにてようやく北海道ツーリングが完了となった。

* * *

突然行くことになって、フェリーを予約してからあっとゆーまに当日がやってきた今回の北海道ツーリング。とことん天気には恵まれず、泣きたくなることもあった。脳内 BGM は樋口さんと、恋する凡人(いま走るんだ土砂降りの中を♪ ってねw)だった。だけど北海道を走ってるってだけで、なんかすごい満足なのだ。すれ違うライダーと挨拶を交わして、宿やフェリーや駐車場で一緒になった人と情報交換して。バイクっていいなぁ、と改めておもう。今回行ったことで、1日でどう動けるかとかもわかったし、すでに次回の行程の妄想なんかしたりして。時間的な(そして金銭的なw)制約があるぶんおいそれと行けないけれど、それだけにある種の羨望にも似た感情を抱いて何度でも行きたくなる。北海道は、やっぱりちょっと特別な場所なのだ。

総走行距離:2390.5km(うち道内 1629.2km)[Map]
写真:GRD3 78/731, iPhone 1/83, GF1 1 [Flickr]

道東ツーリング #001 東京 – 新潟 – 小樽
道東ツーリング #002 小樽 – 美瑛 – 北見
道東ツーリング #003 北見 – 知床 – 川湯
道東ツーリング #004 川湯 – 弟子屈 – 帯広
道東ツーリング #005 帯広 – 然別 – 札幌
道東ツーリング #006 札幌 – 洞爺湖 – 苫小牧

道東ツーリング #006 札幌 – 洞爺湖 – 苫小牧

8/13(火) 札幌 – 洞爺湖 – 苫小牧 240.7km [Map]

R0025577窓から差し込む明るい日差しで目が覚める。北海道に来て、最初で最後の晴れスタートである。今日は少しゆっくりめ、6時に起きだす。顔を洗って身支度を整えると、トーチャンとカーチャンが朝ごはんを用意してくれていた。久しぶりのマトモな朝ごはん。嬉しいねぇ。コーヒーを入れて、ゆっくりおいしくいただいた。

フェリーは 19:30 出港で、18時までに苫小牧に行けばいい。とはいえあんまりのんびりしていてもアレなので、8時過ぎにじいちゃんちを出発。お父さんお母さんお世話になりました。

家を出てじきに中山峠。天気はいいものの、雲に隠れてしまって残念ながら羊蹄山は拝めず。ここ中山峠はあげいもというのが名物でとてもおいしいらしいんだけど、さっき朝ごはんいっぱい食べたばかりでさすがにお腹すいてない。てことで断念。さすがにお盆休みということもあってだいぶ車も多いので、先に進む。

R0025624やってきたのは洞爺湖。温泉街も大きくて、なかなかに盛り上がっている(?)観光地である。湖畔の道は一周できるようなんだけど、全部走ると 60km くらいあるらしい。時間はあるので走れそうではあるけれど、とりあえず 1/3 くらい走ったところで湖から逸れて山を上って行く。

R0025606西山火口散策路は、まだ記憶に新しい 2000年3月に噴火した有珠山の西山火口を間近で見られる散策路で、トーチャンに激しくおすすめされたので来てみることにした。火口や大きく隆起した道路、破壊された幼稚園などが見学できる。昔道路だった(CBR は走ったことがあるらしい)ところが沼になっていたり、標識がぽつんと立っていたりして当時の状況を思い起こさせる。

本当はこの後洞爺湖を一望できる展望台とやらに行こうとおもっていたのだが、有料(1000円!)だし 1km ほど登らなきゃいけないし、散策路でもかなり歩いて汗だくでもうドロドロ、しかも日陰がないので日に焼けてしまったしで、なんか萎えたのでやめる。途中の道で見えたのでもうこれでじゅうぶん。

R0025636思いの外かなりの時間を費やしたので、次へ。昭和新山に行ってみる。昭和新山といえば、ブラックジャック。とかおもうのはわたしだけだろうか。ここからロープウェイで有珠山頂にのぼれば昭和新山も上から見ることができるようなんだけど、けっこう高いし時間もかかるしまあいっか、とうことで。

R0025643お昼なのでごはん処を探す。しかし昭和新山の周りは団体客の貸し切りなどで入れないところも多い。来るまでの道でジンギスカンの看板をいくつも見かけて食べたくなっていたので、少し戻ってジンギスカン。やっぱジンギスカンはこの山型の鍋で焼きたいね。安くてボリュームもあって大満足であった。

洞爺湖周辺で半日過ごしたが、そろそろ苫小牧へ向かって移動をはじめる。途中、またまたすさまじい眠気に襲われる。CBR も同じだったようで、ちょうどいいところに道の駅がッ! 嬉しさのあまり(?)、うっかり隣のきのこ王国に入ってしまった。

R0025650改めまして、道の駅 フォーレスト 276 大滝。大きなログハウスの建物だ。ついでなのでお手洗いを済ませようと地下へ続く階段を下りて行くと、どこからともなくピアノの音色が。お手洗いの前にはグランドピアノが設置されており、自動演奏で音楽が流れている。まさかこんな片田舎の道の駅で自動演奏とはいえピアノの演奏にお目にかかるとは思わなんだ。でトイレに入ってまたびっくり。ここはどこの高級ホテルのお化粧室ですか? というゴージャスな空間。前室まである。え? 何? わたし道の駅に来たんじゃなかったっけ・・・。なんでも「ふるさと創生事業」によってばらまかれた1億円で建設されたもので、「1億円のトイレ」として有名なんだとか。はーびっくりした。ベートーヴェンのテンペスト第3楽章を BGM に、用を足しましたとさ。

そして眠たいときはアイスを食べてシャキッとしよう大作戦。ただ単にアイスが食べたいだけとも言う。花畑牧場のキャラメルアイスというのが気になったのでこれをいただく。しっかりキャラメル風味であった。

R0025670道の駅を出て支笏湖へ。有料の駐車場は華麗にスルーして、湖畔の視界が開けたところでバイクを停める。雲の切れ間から光が差し込んで、天使の梯子ができていた。ついでに千歳市に入るところで見たカントリーサイン、飛行機がかわいいので戻って撮っといた。Uターンがんばった。

これであとはフェリーターミナルに行くのみ。だが、もう一つだけミッションが。ホクレンフラッグである。以前はライダーに無料で配っていたが、今は100円で購入するようになっている。家に持って帰っても結局ゴミになってしまうし、でもせっかくだから記念に1本だけ買おうと決めていた。荷物の積載がシビアなので最終日にということだったのだが、ホクレンは田舎の方ではしょっちゅう見かけるのに都市部にはほとんどない。苫小牧にもなくて、でもフェリーターミナルの近くに辛うじて発見。少し道を外れることになるが、とにかく行くべし。

時間もだいぶ押し迫ってきているので、日高自動車道(無料区間)でワープ。厚真ICを下りて走ること数分、えらい小さなホクレンのスタンドを発見。無事に給油し旗ゲット。あ、わたしはいいですw そして目の前のこれまた小さなスーパーで食料を調達し、フェリーターミナルへ。向かう途中の道で、フェリーから降りてきたらしいバイクとたくさんすれ違った。

R0025678そして無事に指定の時間よりすこし早く、17:40 くらいに苫小牧東港到着。乗船までかなり時間があるものの、写真撮ったり売店冷やかしたり富山ナンバーのハーレーさんと話したりとなんやかんやしているうちに乗船となる。長かったような、でもあっという間なような。なんだかちょっぴり寂しいけれど、また来るよ北海道!

道東ツーリング #001 東京 – 新潟 – 小樽
道東ツーリング #002 小樽 – 美瑛 – 北見
道東ツーリング #003 北見 – 知床 – 川湯
道東ツーリング #004 川湯 – 弟子屈 – 帯広
道東ツーリング #005 帯広 – 然別 – 札幌
道東ツーリング #007 苫小牧 – 新潟 – 東京