音楽」カテゴリーアーカイブ

楽音と非楽音の世界

新宿で用事を済ませた後、赤坂に移動。ラスター・ノトンのレクチャーとワークショップ「楽音と非楽音の世界」に参加するべく東京ドイツ文化センターへ。

ちょうど他所のブログでライブの話題を読んだりしていたところに Retweet されて TL 上に流れてきた。ライブではなくワークショップ、ということだったのでちょっと怯んだけど、おもしろそうなので(しかも無料)申し込んでみた。
まずはカールステン・ニコライとオラフ・ベンダーによるレクチャー。ラスター・ノトンというレーベルについて映像とサウンドを交えつつ紹介し、その後ICC学芸員の畠中実氏の司会によるディスカッションという内容。

ざっとまとめておくと、このレーベルは音楽だけでなくプラットフォームとして捉えており、デザインとコンセプトが特徴的。それは無個性。アーティストの個性よりもレーベルのカラーを押し出してレーベルとしてのコンセプトからリスナーにアプローチするもの。それから数年経って、こんどはアーカイブへ至る。そこではアーティスト自身のアイディアが活かされる。アーカイブというのは時代の記録。アーカイブは十何年たってようやく今になって意味をなすようになった。常に将来を見据えて今現在行動しようとしている。また社会的な空間として、ショップとギャラリーの間、商業的なものでなく新たな空間を作る試みもしている。CD や DVD では表現できないものを実現する。自由な空間。何をしなければならないという指示のない空間。全てのものから解放される空間は、インスピレーションを与えてくれて新しいものに目を開かせてかれる。アクティブなリラックスとでもいうのか、そういうのを目指している。エクスタシーでもリラックスでも、身体的に体験する。

そして、ライブ。ある友人は「音楽には刺激を求めない」と言ったけど、わたしは刺激だ! ちょうキモチイイ!! イスの上でじっとしてるのがつらかった。身体動いちゃうもの。40分弱のライブだったのかな、もっと聴きたかったー。映像ないのがホント残念だった。あぁ、CD 買って帰りたかった・・・。

マーラー祭り

R0010271
台風一過の晴天とはいかず、つくりかけのスカイツリーの先端は雲の中に消え入るように見えた。錦糸町まで歩き、すみだトリフォニーホールで演奏会。最近マーラーが多いな、とおもったら、生誕150年だそうだ。

交響曲第1番「巨人」は、初め「交響詩」として構想され、交響曲となったのは1896年の改訂による。今回マーラーが何度か改訂したものの第2稿、1893年の改訂版が演奏されるそうで、日本では4回目だとか。ちょうど同じ頃に作曲されている「さすらう若人の歌」とこの「巨人」と、ちょっと変わったマーラーのプログラム。

演奏はまぁ、アマオケだし、みたいなアレでナニなわけだけど、第3楽章の後にチューニング入ったのはびっくりした。よくあることなんだろうか。最終的には削除された第2楽章ブルーミネ、いわゆる「花の章」はたぶん初めて?聴いたけど、その名前の印象よりも渋い雰囲気だった。きれいな曲だとおもうど。これだけ単独で演奏されることもよくあるみたい。

アジアオーケストラウィーク

R0026791
文化庁芸術祭主催公演 アジアオーケストラウィーク2010 ということで、韓国の光州交響楽団というオケのチケットをいただいたのでオペラシティ行ってきた。

指揮はク・ジャボムという方。ぜんぜん知らんw 1曲目はなんか韓国の事件を題材にした現代曲。演奏の前に解説があったりした。で、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲はヴァイオリンがクララ・ユミ・カンという韓国系ドイツ人の女性。若々しい瑞々しい演奏であった(?)。後半はマーラーの巨人。いやー巨人、疲れるわーw 派手だし、長いし、座ってるだけなのにわりとヘロヘロになった。でもまあ思ってたよりよかったな。コンサトじたいが久しぶりだったので、やっぱ生オケはいいなぁと。

ところでこのアジアオーケストラウィーク、今日のこの光州交響楽団の他に、トルコ国立大統領交響楽団そして中国の厦門フィルハーモニー管弦楽団が来日予定だったんだが、見事に厦門フィルの公演は中止になっていた。指揮者が肺炎で入院とのことだったけど、まー昨今の日中関係の悪化によるものだろうねぇ。。

ちいさいパン

ああ、ついにこの日が。わたしゃうれしいよ、ほんとうにうれしい。

今日はオランダで活動されている3人組のライブへ。友人多忙につき単独で突撃、ひとりでドギマギ。満員御礼で居場所確保するのがやっと。でも、音楽がはじまってしまえばアウェー感なんてなんのその。かわいいのあり、ナゾなのあり、かっこいいのあり、怪談あり、クスリとするのあり、バッハあり。3人それぞれの色があって、いいかんじにミックスされた萌エレクトロニカを楽しませていただいた。トイピアノっておもしろい音するなあ。よーたさん作のがかっこいかった~。

とにかく、5年越しくらいなのかな、お会いできて感無量。終演後またドギマギしつつやっとのおもいで話しかけたわけだが、よーたさんは予想以上のナイスガイであやうく惚れるところであった。ふう、あぶないあぶないw

明日オランダに帰るそうですが、来年、また。
R0026142

Play Me, I’m Yours

うわあこれいいなあ
Play Me, I’m Yours
Play Me, I'm Yours
街にピアノを設置して道行く人々に自由に弾いてもらうというプロジェクト。2008年から世界のあちこちを巡ってきたそうで、いまはロンドンとニューヨークでやってるみたい。東京にもこないかなー。きたら弾きにいくわー。

Further

時空の彼方へ-スペシャル・エディションようやっとケミカルブラザーズ(「ケミカル」と略すか「ケミブラ」と略すかは、年代による・地域による、など諸説あるようですが、一定の法則を得なかったので、とりあえず「人それぞれ」ということでしょうか。あなたはどう略しますか、ケミカルブラザーズ。)の新譜が届いたので、聴いてる。

先日 BBF ご一緒した友人とも話していたが、やはり彼らの構成力は素晴らしいなと。ダンスフロアにおいて、ただ盛り上げりゃいいってもんじゃない。そんな DJ も往々にしている中で、やはり流石というか。なんてクラブミュージック詳しくないわたしがエラソーに言うのもなんだけど(笑)。

ミニマルに刻まれるビートと、その中での変化がたいへん気持ちイイ。聴いてるとどうしても自然と身体が動いてしまう。ああ、あの砂浜での夜が思い起こされる。また爆音に身を委ねたい。

The Chemical Brothers – Further
The Chemical Brothers – Further

ため息

ピアノに対するテンションが上がっておる昨今。すごく楽しいんだけど、腕が(指が)追いつかなくて、ため息。ああもっと動いておくれよわたしの指よ。とほほ。

しかししょんぼりしててもしゃーないのでひたすら練習あるのみ。津田さんも「人前で弾くことが大事」って仰ってたしね。

雨とピアノと

杉田というのはどこだろうとおもったら、磯子のさらに先だった。

朝から雨が降っていて、「本日はお足下の悪い中お越しいただき・・・」って文句が使えるな、などと考えながら家を出る。今日はすこし肌寒い。駅まで歩く途中、コツコツという鈍いヒールの音に、時折「カッ」というかたい金属音が混じる。ゴムが擦り減って芯の金属がアスファルトに当たっている音だ。すごく不快な音。ヒールを直したいが、近所の靴屋は今日は休み。しかたなくなるべく金属音を出さないように恐る恐る歩くから、なんだかおかしな歩き方になる。

京急で杉田。JR 新杉田駅方面へ歩く。新杉田駅周辺でホールの場所がいまいちよくわからず(矢印が出ているのに途中で消えてしまうのだ)、ウロウロしているところへ知った顔を発見し、無事たどりつく。津田理子さんのコンサート。去年もおこなわれた “Michiko Tsuda MusikTreffen in Yokohama”、今年は第3回目とのこと。

津田さんの演奏は実に端正だ。無駄な動きがなく、音がまっすぐに届くようだ。見ていてなんだか気持ちがいい。慣れ親しんだベートーヴェン、ショパン、それから珍しいパデレフスキ。ショパンの楽譜といえばパデレフスキ版だけど、そのパデレフスキの音楽というのは初めて聴いた。それから今回の演奏会で初演された徳備康純「5つのミニアチュール」、透明感のある済んだ音やジャズっぽさも感じられるような楽しいフレーズ、流れるように美しく淡い哀しみ、いろんな表情があっておもしろかった。ちょっと弾いてみたい、素敵な組曲だった(ずいぶん難しいようだけど・笑)。第3曲「ネコとネズミの追いかけっこ」が終わった時、津田さんがニコッとしたのが印象的。情景が目に浮かんで、おもわず顔がほころぶのがよくわかる。最後はドビュッシー。そしてアンコール、2曲目に某所で自分がやろうとしている曲がきて鳥肌立つかとおもった。津田さんの生の演奏が聴けて本当によかった。

演奏会後の質問コーナーというのがまたためになる。すこしメモしておく。音符と音符の間を読む。前後の関係。フレーズ。どんな音が出ているのかよく聴く。この音はこんなふうに弾きたい。どういうふうに音が終わるかを聴く。無駄な動きがない。お腹に力を入れてしっかりと座る。肩の力は抜く。

なんだか疲れがたまっているのか、体調がおもわしくないので飲み会は遠慮して先に失礼させていただく。帰りもまだ、雨だった。

シンクロニシティーン

シンクロニシティーンはじめてこのバンドを聞いたときほどの衝撃はなかったけれど、まあそれは当然のことかもしれない。あの無機質なほどに淡々としたヴォーカルがたまらないのだが、今回は幾ばくかの抑揚がついているような部分も見受けられる。わたしとしては、あの淡々としてるのがすごい好みではあるのだが、彼女の声はやはり不思議な魅力を持っているとおもう。全体に、前作までに比べて洗練されている印象。

まだどれがお気に入りってほど聴いてないけど、「ペペロンチーノ・キャンディ」は去年のワールドハピネスでやった曲。あの時たった1回聞いただけなのに、鮮烈におぼえているから凄い。1曲目「シンデレラ」は 2ストの歌。昨日家から八丁堀まで自転車で疾走したとき頭の中をこの曲がぐるんぐるん回っていた。火を噴く〜 2ストロークのエンジンが♪ って、2スト自重w 相変わらずどの曲も耳に残る。

相対性理論 – シンクロニシティーン
相対性理論 – シンクロニシティーン

バッハと向き合う

バッハ:ゴールドベルク変奏曲(1981年録音)こないだの恵比寿映像祭での作品に触発されたのか、ここんとこグールドのゴルトベルク変奏曲をよく聴いている。この曲を聴くと兄上を思い出すのはわかるんだけど(昔よく弾いてた)、なぜかピアノの先生のことも思い出す。特にひとつひとつの曲が終わるところで。ピンポイントで。ああなんか伊藤先生っぽいなぁって。なんでだろ。でもなんかそれがなつかしくてうれしい。

まあ、それで、やっぱり弾きたくなるわけで、楽譜を買った。最近あったかくなったから、ピアノ弾いてても手かじかまなくなったし(笑)。昔はあんなに避けたがっていたのに、バッハを避けてショパンとかの華やかな曲ばかり弾きたがったのに、この歳になってバッハがほんとうにしみるよ。はぁ。

バッハと向き合うのは、音楽の芯のところに真摯に向き合うようで、背筋がのびる思いがする。それがすごく心地いい。