9月24日(土)米沢 – 東京 421.8km [Map]
朝起きて窓の外を見ると、気持ちのいい晴天だ。この空を待っていたのだ。昨日の土砂降りはいったい何だったのか。でもまあどちらかといえば走り的メインは今日なのでよしとしよう。もう少し惰眠を貪っていたい欲求をぐっと抑えてベッドから這い出す。簡単に朝食を済ませ、予定通り7時過ぎにホテルを出発。
米沢を出て、R13 をひた走り福島方面へ。地元ナンバーの四輪たちはやけにペースが速い。広域農道に入り、看板を見落としたのか少々道に迷いつつ、磐梯吾妻スカイラインへ。ここからは景色がステキだったりグネグネの峠道だったりなので、浄土平のパーキングで落ち合うことにして各々自由行動とする。
高湯側はタイトなコーナーが続く。まだそんなに車は多くない。バイクはけっこういる。そして突如開けるあの景色。去年来ているにも関わらず、どうしてもバイクを停めて写真を撮りたくなってしまう。火山ガスが出ているので、停車禁止の区間もあるのだけど。
ひとしきり写真を撮って遊んで、浄土平のパーキングへ。ここも通常は有料なんだけど無料開放されている。吾妻小富士へ登れるようになっていて、去年はスルーしたんだどせっかくなので登ってみることにした。
10分ほどで登頂。山頂はカルデラになっていて、その周囲を一周できるんだけど、さすがにそれを歩くと時間がかかりそうなのでやめておく。ここは風が強く、とにかくすさまじく寒かった。バイクの格好で登っているのにちっとも身体が温まらない。耳が凍りそうだった。
プチ登山を終えて再び走る。前半は撮りまくったので、後半はひたすら走る。
つづいてこんどは磐梯吾妻レークライン。去年は走らなかった道だ。ここはわりとゆるやかなコーナーが多く、周りのバイクたちのペースも速め。途中展望台に立ち寄り湖を望む。その名も「三湖パラダイス」。
最後は磐梯山ゴールドライン。ここも1,2箇所の展望台に立ち寄りひたすら駆け抜ける。3本つづけると全長 60km ほどになるのかな、けっこうお腹いっぱいである。これら3つの有料道路、本来ならば全部で 2310円(二輪)かかるのだ。うーん、ブルジョワ。これが無料ってんだからありがたい。
さて、会津若松にほど近い猪苗代湖のほとりまでやってきた。なんだかんだでもうお昼近くなっているし、少々お腹も空いてきているのでこのへんでお昼にしてしまおう。なんか蕎麦が食べたかったので、通りすがりに見つけた蕎麦屋にサッと入る。かき揚げ天そばをいただいた。かき揚げウマし。
右手に猪苗代湖を望みながら R49 を行く。前に来たのは3年前だったか。前回は猪苗代湖の周り西半分を走ったので、今回は東半分を走りたかったのだ。というわけで r9 に入って湖南を目指す。県道を逸れて湖のほとりへ。猪苗代湖から磐梯山を望む。
そして R294 で白河へ向かい、そのまま白河中央IC から東北道へ。給油のために立ち寄った那須高原SA で福島銘菓ままどおる発見。どうもできたてのようで、まだあたたかかった。あたたかいままどおるをお土産に買って積み、バラ売りされていた御用邸の月(まあアレだ、萩の月のパチモン)をおやつに食べた。
東北道は順調で、途中少し事故渋滞があったものの大したこともなくやり過ごし、蓮田SA へ戻ってくる。この那須高原から蓮田は、大した距離でもないのになんだか時間がかかったし、異様に疲れた。でもまあ蓮田までくればあともう一息。さすがに疲れていたので、普段は乗らない関東屈指のブルジョワロード・首都高速道路にのっておうちへワープ。右手前方に見えていた東京スカイツリーが、くるっとまわって左手にくるのがなんか楽しかった。首都高は滅多に乗らないけど、のったらのったで東京空中散歩気分ですごく楽しい。そして無事に帰宅。
とういわけで、福島のブルジョワロードを行く旅は無事に終了。現在この道路が無料開放されているのは、おそらく福島=原発で観光客が激減してるからなんだろう。紅葉の時期にはまだ早いけど、それにしたって去年よりだいぶ少なかった。まあ、走る方にしてみればありがたいことではあるけれど。行く先々で「がんばろう東北」という文句を見るにつけ、なんだかなぁという気分になりつつ、友人でも被災地へボランティアに行ったりする人もいたりすることを思う。わたしはちょっとそこまでするにはいろんな余裕がないけれど、せめてこうやって旅に出て東北にお金を落とすくらいはできるかな。って、ブルジョワロード無料だったんだけどさw まあ、自分の生活をちゃんと営むことがこの国のためになるんだと信じて、わたしはこれからも普通に生きていこうとおもう。景気がよくなることを祈りながら。
総走行距離:783.4km [Map]
写真:GRD 23/153, D80 0/22, iPhone 2/19 (GF1 1)