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クラフト、金魚、農業少女

まだ咳は出るものの、体調は97%くらいまで回復。病み上がりだからと約束の時間を遅めに設定してもらったのに、ずいぶん暖かいし天気もいいので出かけることにした。招待券をいただいていたので、丸ビルでおこなわれている日本クラフト展へ足を運ぶ。知った名前を発見する。いいデザインのものはいいなぁ。

池袋に移動、楽しいちんまり隊のお時間である。ジュンク堂で遊ぶなどし、夕日がきれいだというので西武百貨店の屋上へ行ってみる。が、なんか想像とちがう。壁に囲まれている。でも夕日は見えなかったが、金魚と戯れた。ずいぶん撮った。そして腹ごしらえを。「いくぶんおかゆに近い」という理由で魚介とトマトのリゾットを食す。おいしいけど、胃はまだ本調子ではないんだなぁとおもう。

そして本日のメインイベントは芸劇にて「農業少女」。悪くはないし楽しいんだけど、咳こんだりするのでそっちがどうにも気になってしまい集中できず。うーんよくわからなかった。難しく考えなくていいらしいけど。でも久しぶりに芝居が観られてよかったな。もっといろいろ観てみたい。多部未華子はむっちりしたかんじがいいかんじのお嬢さんですね。江本純子がおもしろかった。

終演後に寄った喫茶店が、店名が「巴里」なのに店内はなんだか怪しげなエスニックなんだかなんなんだかわからんけどとにかくギンギラギンなかんじでウケた。

写真展ハシゴ

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昨日にひき続き写真展。まずは銀座 RING CUBE で 3日から開催されている GR BLOG 写真展。RING CUBE に自分の写真が飾られているなんて、なんだか烏滸がましいような、照れくさいような、でもやっぱりうれしい。ニヤける。14日まで開催中ですので、銀座にお立ち寄りの際はぜひ。わたしの写真も3枚ほど出展されています。←宣伝(笑)。

リンゴ屋でふてくされたりした後、戸越銀座に移動。うめさん・あみちゃん・えもやんのお三方のグループ展 トウキョウレインボウ がおこなわれているフォトカノンへ。写真で描かれた虹はかわいいギャラリーのテイストともよく合って、とってもステキング。なにやらかわいくてオサレな女子がいっぱいおって、おじさんなんだか気恥ずかしかった(笑)。

ねこ 岩合光昭 写真展

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明日でもいいけど、今日行きたい。しかも自分の愛猫の写真をもってくと、会場に飾ってくれるうえに入場料も割引になるというではないか。素晴らしい。いそいそと我が愛しのネコ助先生の写真をプリントして懐に忍ばせ、生暖かい夕暮れの中自転車を駆る。目指すは日本橋三越である。

ねこ 岩合光昭 写真展 のことを知ったのは、ねこぐるいの人の tweetである。最近なにごとも twitter や tumblr が有用な情報源となっている。自分の全然知らないところから情報が流れ込んでくるから面白い。RSS リーダではこうはいかない。
まあそれはおいといて、ねこ。

作品数約250点という大充実のニャンコ天国、かわいすぎてひたすら悶絶。ああ、こういう表情するよね、こういう仕草するよね、ってかんじでみててほんと楽しい。会場で、お客さんたちみんなにこにこしてるんだよね。ネコはいいなぁ。ほんとうに。わたしも旅先で猫に出会うと必ず撮るけど、これからもその姿勢を崩さずに、もっといろんなネコたちの表情や仕草をとらえていきたい。

ああ、ネコ。猫はほんとにおもしろい。いまわたしのベッドで眠りこけている君は、何を思うのだろう。

恵比寿映像祭

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写美で開催中の恵比寿映像祭に行ってきた。

自分がピアノ弾くからってのもあるかもしれないけど、特に印象に残ったのはティム・リーという人の作品。バッハのゴルトベルク変奏曲を弾いている手の映像なんだけど、なんだか動きがぎこちない気がする。映像もプツプツ切れる。見れば、ピアノが弾けるわけでもないこのアーティストが、グレン・グールドによる歴史的な名演奏を映像編集の助けを借りて自らの手で再演する、とういものだった。なるほど、たしかにそれってちょっと考えるよな。でも実際にはやらないけどさ。で、実際やるとこうなるんだなと、なかなかに興味深く、ニヤニヤしつつまじまじと観てしまった。ああ、バッハやろう。もちろん、映像編集の助けを借りずに。

ブレッソンの写真もあって、《イェール・フランス》ってのがよかったな。あんなん撮りたい。ジョン・ケージがいろんな電子機器を駆使して行った大規模なライヴエレクトロニクスの実験の映像もあったりして興味深かった。何やってんのかイマイチよくわかんなかったけど(笑)。

今回のテーマは「歌をさがして」。「歌」なるものを手がかりにさまざまな映像との向き合い方を問い直す、ということだそうだ。歌というか、映像というか、音と光のインスタレーションみたいのが多かったかな。けっこうおもしろかった。何しろ展示はタダってのがいいよね、このイベントは。うんうん。

ヨコハマフォトフェスティバル

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「諦めるな! 諦めたらそこで終わりだぞ!」
松岡修造の声が聞こえた気がした。

いつまでたっても脱水の終わらない洗濯機を無理矢理止めて洗濯物を干す。手がかじかんでうまく干せない。もどかしい。2回ほど洗濯物を落としてしまう。焦っている。こんなに焦ったのはいつ以来だろうか。

とにかく洗濯物を干し終え、カメラをぶら下げ急いで家を出る。目指すは横浜・赤レンガ倉庫。すこし寝坊して起きた今朝、twitter のタイムラインでヨコハマフォトフェスティバルなるイベントが催されていることを知る。ただの写真のイベントならこんなに慌てることはない。それが今日は 13時から、AOKI takamasa がトークライブを行うというのだからこれは急ぐしかない。

彼の作る音楽が好きだという贔屓目を抜きにしても、AOKI takamasa の撮る写真はいいなぁと、ずいぶん前から彼のブログをみてはおもっていた。その青木さんが、「写真と音楽の深く分かちがたい関係について語る」というのだから、これは見過ごせない。ブログで告知していたのに、コロッと忘れていたのだ。阿呆な自分が恨めしい。会場は定員 50名で、整理券を配って云々書いてある。時間的にギリギリで、もしかしたら入れないかもしれない。そう思って一瞬諦めかけた。しかしそこで、修造である。あの熱さが暑苦しく、そして胡散臭く感じられてあまり好きではない。だけどなぜかここで誰かが Retweet していた修造 bot の声を聞いた気がして、諦めてはならぬと思ったのだ。諦めたらそこで終わりだ。

駅まで走り、乗り換えでも走ったかいあって、会場に着いたのは開演の 20分前くらいだった。席はまだ人がまばらだった。なんだ、余裕じゃんか・・・。ホッとすると同時に、修造に感謝した。さらに青木さんの相手役(?)である沖本さんという人が遅刻していることもあり、なんとなくゆるゆるとそのライブトークははじまった。

沖本さんが来るまでとりあえず雑談、ということだったのだが、どうも話が深い方向へ向かっていく。海外で生活することでみえてきた日本、そして現代の金融主義的社会にあって、西欧文化を吸収しながら成長してきた日本がこれからあるべき姿。なんか、そんなようなこと。ああ、ノートと鉛筆を持っていくべきだったと本当に後悔した。そして沖本さんが無事到着し、改めてライブトークが始まった。

まずは青木さんがこのイベントのために組んだ写真のスライドショー。やっぱり、この人の撮る写真は好きだ。日常のスナップがメインなんだけど、被写体との距離感とか、その空気感とか、視点とか、とてもいいなぁとおもうのだ。青木さんが撮りたいとおもうのは、今の人類の文明が過去のものとなったときにおもしろいと感じられるものなんだそうだ。なるほどおもしろい。それから、ファーストショットが大事。「あっ」て思った瞬間。そうなのだ。何度も何度もしつこく撮っても、結局いちばん最初の1枚を超えられるのは撮れないことって本当に多い。同じだ。

青木さんの使用カメラは Nikon FM3A, Contax T3, Bessa R3A だそうだ。ニヤリ。そして FM3A につけてるのはわたしが F3 につけているのとおなじプラナー。ニヤリニヤリ。デジタルカメラで撮っていたのが、ブログに載せるためにもっといい写真を撮りたいと、フィルムに戻ってきたそうだ。

デジタルは演算の結果、フィルムは現象の結果。なるほどとおもった。わたしも去年あたりからフィルムで撮り始めて、やっぱり銀塩の持つ雰囲気というか、空気みたいなものがいいなぁとおもうわけだけど、銀塩写真ってのは化学反応なわけだから、その時の空気をたしかにそこにとどめているのだ。もちろんデジタルのよさは言うまでもなくて、デジタルでバカスカ撮っていたからこそ写真のごく基本的なことは(たぶん)理解できていたし、それを銀塩でも実現できる。テクノロジーの進化は可能性を広げる。青木さんにとっては音楽もおなじであって、楽譜も読めない楽器も弾かないけれどコンピュータがあるから音楽ができた。でもまるっきりコンピュータ任せなわけではなく、その中に人間の(自分の)バイオリズムを反映させているそうだ。写真にしても音楽にしても、デジタルとアナログ両方が必要なのだ。光が当たれば影ができるように、ものにはいいところとわるいところ(というか、用途にそぐわない点)があって、だからアナログが完全に消えてなくなってしまうことはないだろう、と。

話しながら、いろんなスライドショーを見せてくれた。たぶん思いっきりプライベートな物も多かったはず。すっごい得した気分。車シリーズ(彼は車が大好きだ)、自転車シリーズ(これはちらっとだけ)、琵琶湖、LUCKY SHOTS、などなど。美術館のセキュリティの人を隠し撮りシリーズなんかいいなー。日本じゃできないけど。それから特によかったのがなんといっても「坂本さんselecetd」。坂本龍一のツアーに同行して写真を撮ってたらしい。ブログにもすこしアップしてあったけど、もっとたくさん。坂本龍一なんだけど、「世界の坂本」というよりは「近所のピアノのうまいおじさん」みたいな雰囲気。それがすっごくいいんだよなぁ。じっさい、青木さんにとって坂本さんは「ピアノをすごくうまく弾くスマートなおじさん」だそうで(笑)、そのかんじが写真に現れているんだよね。すごくいい写真ばかりだった。あんなふうに撮れたらどんなに素敵だろう。

今日は本当に行ってよかった。今年はちょいと銀塩に力を入れたいということもあって、すごくいい刺激になった。青木さん、朝つぶやいてくれた @ytakah さん、そして修造を Retweet していた皆さん、本当にありがとう。

そしてわたしは帰宅後、そっと @shuzo_matsuoka を follow した。

ニッサン他

招待券をいただいたので、カー・デザインの歴史 -NISSAN 情熱と機能の美-をみに平塚市美術館へ。わたしあれだ、車のクレイモデルつくる職人になりたい。うん。

んで、平塚までいくなら、てことで、ちょっと足を伸ばして伊豆スカイライン走ってきた。いやーきもちよかったほんとうに。ツーリングマンたちいっぱいいたからひとつの集団の最後尾につけたんだけど、じぇんじぇんついてけないしwww 一瞬で点にされたわ。こりゃアコガレのおねいさんとツーリング行ける日はまだまだ遠いな。ということでした。

伊豆スカ走って、伊東でごはん食べて、網代によって、平塚市美術館。んで横浜でお友達とごはんたべて、帰ってきた。昼間はかなりあったかかったけど、帰りはずいぶん寒かった。

総走行距離:340.3km [Map]
写真:GRD 0/60, D80 4/120 [Flickr]

根津美術館など

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約3年半の改築工事を終え、先日リニューアルオープンした根津美術館に行ってきた。建築は隈研吾による設計で、モダンな和の空間といったかんじでなかなか素敵。いまは新創記念特別展ということで、11月8日(日)まで第1部「新・根津美術館展 国宝那智瀧図と自然の造形」が開催中。人はわりと多いもののごった返すほどでもなく、静かにゆっくり鑑賞できるかんじでよかった。美術館はこうでなくっちゃ。庭園はなんか変わったような気がするなーとおもったら、主要な園路を石畳にしたんだそう。たしかに歩きやすかった。ような気がする。

青山からてれてれ歩いて六本木にやってくると、ミッドタウンのデザインハブでグッドデザイン賞の展示がやってる。無料なので(ここ大事)寄ってみることにする。お台場ガンダムとかもあったw 同時に (^_^)365(O_O) というのが展示してあって、これまた興味深い。何かってゆーと、グラフィックデザイナー365人が1人1日ずつデザインを手掛けた日めくりカレンダー。ちょっと欲しかったけど3000円かー。うーん。となって断念。1000円だったら買ってたかなw ちなみに私の誕生日は佐古田英一さんという方で、なんか、毛・・・? ってかんじでした、ハイ。

そんで歩いて歩いて歩いて、歩いて帰宅。ここんとこ誕生日だの結婚式だのめでたいことばかりで食べてばっかいたので、歩こうと思っていっぱい歩いた。でも今日かなり天気よかったから、やっぱバイク乗ればよかった、とちょっと後悔した。

ルネ・ラリック展

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本日は朝も早よから国立新美術館。ルネ・ラリック展いってきた。実に美しい細工のティアラやネックレス。すごい。おばさま方がきゃーきゃー言いながら見てた。宝飾品てそんなに欲しいとおもわないけど、あれは素敵だなぁ。香水のビンがすごいかわいい。コティのテスターケース欲しいw テーブルウェアも素敵。デザイン画とかもなかなか興味深かった。

見応えじゅうぶんでたっぷり楽しみました。

清澄にて

知人のご子息の展覧会ということで、こんなとこにギャラリーなんてあるのかよみたいなとこにあるギャラリーにきたんだが、約束の時間より15分ほど早く着き、さらに15分ほど遅れる旨のメールが届いており、めちゃんこ暑いのに涼む場所もなく、とりあえずブログ書いといた。暑い。眠い。

* * *

そしたらそのギャラリーが思いのほか素敵な空間でテンション上がる。ここ自由に使って表現していいよって言われたら、自分だったらどんな風にするだろう、っていろいろ妄想したくなる空間だった。

その後、バイクで家に帰る途中、もう家に着くという場所で見覚えのある男の姿発見。思わずバイクを停め、ヘルメットかぶったまま全力疾走で近づく。めちゃくちゃ怪しい。彼は「なんかヘルメットかぶったちっさいオッサンきた! 刺される!」思ったそうで、絶対に目を合わせようとしてくれなかった。

で、せっかく偶然出会ったのでそのまま浅草橋〜秋葉原あたりをおさんぽカメラ。焼き肉食べて、コーヒー飲んで、帰ってきましたとさ。いやー、意外な展開を見せた本日、とても楽しかった。ありがとう。あ、DP2 にハマる人の気持ちがとてもよくわかった日でもある。ありゃ、楽しいわ。

ゴーギャン展

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国立近代美術館で開催中のゴーギャン展に行ってきた。

ゴーギャン最高傑作と言われる「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」が初来日ということで、もちろんこれが目玉。でもそーゆう展覧会ってその1点だけであとは・・・みたいなのが往々にしてあるんだけど、今回は決してそんなことないと思う。作品の点数こそ少ないものの、質の良い作品を世界各地からよく集めたなあといったかんじ。印象派からブルターニュ、そしてタヒチと作風の変遷がよくわかる。個人的に、ノアノアの連作版画がおもしろかった。版画だからいろんなパターンがあるんだけど、版によってこうも変わるもんなのかってくらいぜんぜん雰囲気が違う。「我々は〜」もあれだけの大作、さすがに迫力。いろんな謎解きがなされるみたいだけど、そんなとこも楽しみつつ。その他の作品もなかなか見応えのあるものが集められていたし、思っていたほど人も多くなく、ゆっくり観ることができてよかった。

時間が少なくなっちゃったけどさくっと常設展も観た。写真もあって、川田喜久治「ラスト・コスモロジー」からの数点、すごいよかった。日本海、カラーも捨てがたいけどやっぱモノクロで行こうかなとかおもった。