紀伊半島ツーリング #002 – 熊野

9/20(日)伊勢 – 熊野 193.2km [Map]

朝6時起床、7時出発。今日も実にいい天気である。

県道32・伊勢道路を南下する。それなりに交通量があるが、走りやすく気持ちいい道路。しばらく走ると「天岩戸」の文字発見。天岩戸っつーとあれか、天照大神が引きこもって出てこんくて、んで女神が裸踊りしたら出てきたっていうアレか。これは行っときましょう行っときましょう。

R0011794まだ朝早いからか、観光客はほとんどいない。細い道を歩いていくと、小さな広場みたくなっているところに出て、古いお社やら灯篭やらがあって秘境っぽくていい。そして奥のほうに洞窟みたくなっている岩、そこから水が湧き出ている。ああ、ここに引きこもったのねと。とにかく雰囲気のいい場所だった。人がほとんどいなかったのがいい。あれで観光客でごった返してたら興ざめだもの。

R0011811天岩戸を後にし、熊野へ向かう。海沿いの R260 を行くんだけど、海岸線が入り組んでおもしろい景色。途中、やたらかっこいい船とか、コンクリートとかつくってるっぽい工場みたいなのとか、海に棒みたいのがいっぱい刺さっててそんで小さな船が浮かんでるとか、おもしろいのをみつけてはちょこちょこ止めて撮ったりしていた。

その流れで、こんどは「楯ヶ崎」という看板が出る。ちいさな駐車場に車もいっぱい止まってる。なんだか気になるので寄ってみることにする。

遊歩道に入るところで、ちょうど戻ってくる人たちがいた。その人たちの様子がどうもおかしくて、そこらへんで拾った枝を杖にして、疲労困憊といった風情なのである。一瞬おや? とおもったんだけど、そのまま前に進む。すると看板がでている。「← 楯ヶ崎 1.9KM」。ちょ、2km もあんのw 行って戻ったら小一時間かかるんじゃまいか。も、戻る? うーん。でももう歩き出しちゃったし。別に先を急ぐ必要もないし。いっか。行ってみよう。

その判断を、後に悔やむことになる。たかが 2km の道のり、だけどその道はアップダウン激しく、もはや登山の様相を呈してきている。革ジャンを置いてくるべきだった。こんなにハードな道だとは。杖をつくのも頷ける。しんどい、でもここまできたら行くしかない。いやでも行ったら戻らなきゃいけないんだけど。ああ。そんな葛藤をくりかえしながら、ひたすら歩いた。

R001187730分ほど歩き、ようやく到着。そこは、すごい場所だった。三重県の名勝天然記念物に指定されているらしい。でもそーゆう景勝地ってたいてい「ふーん、きれいだね」で終わることが多いんだけど、いやすごかった。なんか岩が重なるように広がってて、海が青くて、波がごうごうと渦巻いてて。天気がよくてよかった。まあよすぎて木陰のない岩場ではかんかん照りで暑くてどうしょもなかったけど。しかも場所が場所だけに自販機のひとつもなくてヘロヘロ。こんだけ歩いてきたんだからモトとらねばなるまい、みたいなノリでばかみたいに写真撮ってやったさ。登山したかいがあった。と思う。うん。でもまあまた三重にいくことがあっても二度といきたくないけど!笑 わたしゃ山屋にはなれんなとしみじみおもった。

さて楯ヶ崎にヤラれまくり、時刻も昼をとっくにまわり、はらへが最高潮。というわけでごはん食べられる場所を探す。大泊の食堂で親子丼をいただく。でもそれ以上に水をがぶがぶ飲んでやった。がぶがぶ。

R0011885ごはんを食べた後、もうホテルが近いのでさきにチェックイン。ネットで情報のないめちゃくちゃ怪しいホテルだったけど、おばあちゃんはとてもいい人で、部屋もなんかおばあちゃんち、といったかんじで、古いけどいいかんじのお宿だった。まあ、怪しいことに変わりはないので若い女の子とかはやめといたほうがいいとおもうけどw

バイクを置いて、熊野古道を歩きに行く。ホテル近くに松本峠への入り口があったのでそこを歩くことにした。今日は歩いてばっかりだ。でも、さっきの楯ヶ崎に比べればこんなのチョロイもんだ。そしてこの石畳の小径、まっすぐに聳え立つ木々、人も少なく、もう素敵すぎ。歩くより写真撮ってる時間のほうが長かったかも。

熊野古道
峠越えはすぐに終わる。1km もないくらいだもの。峠のむこうがわにおりると民家があって、いい雰囲気だったので撮ってたら、住民の人がやってきた。「何撮ってんだ」って怒られる! とおもったら、「峠で道が分かれてたでしょ? あっちも景色がいいよ」と教えてくれた。日暮れまでまだ時間もあるので、もういちどのぼることにした。どっちにしてもホテル戻らなきゃいけないわけだしね。

DSC_2500峠の分岐点から鬼ヶ城城跡へ。途中展望台があって、熊野灘を一望できるようになっている。さっきのおじさんが言ってたのはここのことだね。そこから更に歩いていくと、鬼ヶ城城跡に出る。城跡ってのはたいていなんもないわけだけど、案の定なんもない。わかってたからべつにいいんだけど。とってつけたような展望台からの見晴らしはよい。ここらへんは桜の木がたくさんあって、春はきれいだろうなぁ。まあ、今は何もないけど。そこでしばしぼんやりしていると、日が沈む時間になってきた。真っ暗になるとあの道は怖そうなので、おりることにする。

再び国道に戻る。ごはんは熊野の市街地のほうに行ってもいいかなとおもったけど、宿の近くの別のホテルのレストランで済ませることにした。ごはんを食べて宿に戻り、お風呂はユニットじゃないちゃんとしたお風呂だったので、湯船にお湯をためてゆっくり入った。タイルが古めかしくてほんとに懐かしい感じ。

夜、テレビをつけたら東海道五十三次をチャリンコでラリーするという企画の番組がやっていたのでぼんやり眺める。ちょうどきのう走ってきたところなのでちょっとおもしろい。薩埵峠いきたいねぇ。

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