5/3(火)熊本 – 阿蘇 – 別府 295.3km [Map]
この日、予報がイマイチであった。午後から雨が降りやすくなる、というので、ならば雨の降らないうちになるべく走りまわってしまおう。カッパを着込み、7時前にホテルを出発。雨が降るからカッパを着るんじゃない、寒いから着るのだ。
阿蘇へ向かうには R57 を走っていけばいいのだが、走りたい道があるのですこし遠回り。R387 で菊池経由で r12 阿蘇スカイライン。道の左側には牧場が広がり、牛馬がたくさんみえる。天気はイマイチだけど、それでもすごく気持ちがいい。阿蘇を走るために九州まで来たといっても過言ではない。頼むから雨よ降らないで・・・!
そして大観峰。ツーリングマップル曰く、「多くのライダーが訪れる絶景の休憩所 ここに来ずして阿蘇は語れない!」だそうだ。駐車場にはバイクがたくさん。他県ナンバーもたくさん。
阿蘇の山頂方面へ向かってさらに走る。R212 から阿蘇パノラマライン。山頂にはロープウェイがあるんだけど、これに乗ったりしているといつ雨が降ってくるかわからないので断念。途中ちょこちょこバイクを止めては写真を撮り、ああこの雄大なかんじがじぇんじぇん伝わらないよと嘆き、空模様を心配しつつ、阿蘇を駆け抜ける。でも、ほんとうに気持ちいいのだ。
いったん阿蘇山を下り、寄り道。これまたどこで見たのか忘れてしまったけど、わたくし的「日本全国行きたいとこリスト」入りしていた、白水ダム。正式名称を白水溜池堰堤という。アプローチはなかなか難しいらしく、R325 から r8 に入り、しばらく走って r695 、そしてさらに細い道に入る。小さな看板を見落とさないように田舎道を走り(行き方はここに詳しい)、迷うことなく無事に到着。駐車場は最近できたものらしく、そこだけやけにきれいだ。バイクを置いて、歩く。
10分ほど歩いてようやく姿を見せたそのダムは、まさに「日本で一番美しいダム」の呼び声に相応しいダムであった。流れる水のラインは光琳の描く水の流れを彷彿とさせまいか! 湖面に湛えた水が反射して美しい。上から、下から、右から、左から、ああでもないこうでもないと執拗に撮る。いやもう、ほんとここまできてよかった。
いいもん見たなーとおもいつつ、再びバイクに跨る。そして、再び阿蘇方面へ。まだ走りたい道が残っているのだ。本当は、ちょっと遠回りして竹田経由で行く予定だった。姫だるま工房にも立ち寄りたかったし、竹田あたりでお昼ごはんをと思っていた。しかし、とにかく空模様が怪しい。というか、すでに時折ポツポツと降り始めている。とにかく早く駆け巡ってしまおう。ごはん食べてる場合じゃない。
R57 で阿蘇方面へ、そして r11 に入り、やまなみハイウェイ。九重連山を望みながら走る道だが、雨だからか黄砂なのかわからないがよく見えない。ぽつりぽつりと落ちてきた雨は次第に強くなっていく。ああ、待って待って、おねがいだからこれ以上降らないで・・・。
わたしの切実な祈りもむなしく、湯布院のあたりでは雨はかなり本降りになっていた。本当はこの日の宿は由布院にとりたかった。いきたい旅館があった。しかし、リッパな旅館なのでお値段もリッパだし、そもそもこういうちゃんとした旅館は一人では宿泊できないのだ。なので、その外観だけ、もっといえば看板だけでもカメラに収めたい。ちょうど r11 沿いで通り道だ。行ける。
しかし、青看板に騙されてしまった。湯布院を目指していたら、r11 をそれてしまったのだ。しかも、湯布院の市街地はすさまじい大渋滞。バイクでもすり抜けるのがやっと。その上この雨だ。ああ、御宿 たまゆら、行きたかった。しかし、この雨と大渋滞の中を捜し回る気力はわたしにはなかった。いい、いい、いつかきっと、連れと一緒に泊まってやるさ。そうして泣く泣く湯布院を通過したのであった。
市街地を抜けると渋滞はあっさり終了。しかし、雨はあいかわらず容赦なく降りしきる。r11 に戻り山道に入ると、左手には由布岳が聳えていた。
そして本日の目的地・別府に到着。街じゅうが湯けむりにつつまれている。このあたりでちょうど雨が止んでくれたので、いったん宿に行き、バイクを置いてから徒歩で市内をうろつく。またしても降ってきた雨の中、けっこうな距離を歩いた。時間的に地獄めぐりをする余裕はなかったものの、まあ宿にも温泉はあるからいいや。
足湯などに浸かりつつ、ひとしきりうろついた後、事前に友人に教えてもらった茶屋で夜ごはんをいただくことにした。結局お昼は食べるタイミングを逸してしまったので、かなりハラペコである。
大分県の郷土料理であるだんご汁定食をいただく。だんごっていうか、ちょうぶっというどんっていうか、細長いすいとんっていうか、ああ、ほうとうにも似てるね、とにかくそんなのが入った豚汁ってかんじ。とてもおいしかった。それからやせうま(写真中央)。だんご汁のだんごとおなじ物体にきな粉と砂糖がまぶされている。学校給食にも出てくる大分では定番のおやつだそうだ。
ぶらぶら歩いて宿に戻る。途中コンビニでチョコモナカジャンボの誘惑に負けそうになるが、ここはグッと我慢した。宿に戻って温泉にゆっくり浸かる。雨に濡れた後ということもあって、身体の芯からあたたまるようでほんとうに気持よかった。
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