年別アーカイブ: 2010年

ごまドレッシング

ごまドレッシングって昔嫌いだったんだけど、なぜかというと色が乳白色がかってるからなんだけど、あれべつに必ずしもマヨネーズとか入ってるわけじゃないんだね。どうりでおいしいわけだ。

水菜と大根と豚肉ゆでたのとお豆腐まぜてごまドレッシング、ていうのにハマって最近しょっちゅう食べてる。おいしいおいしいおいしいよー

マジで閉店5秒前

外は思いのほかあたたかかったので、革ジャンの下に5枚くらい重ね着しているうちの1枚を脱いでリアシートに積んだ。空はもう見飽きたくらいの冬の青空。絶好のバイク日和だ。とはいっても遠出するでもなく、休日の空いた都内の道を行く。ホネ助もゴキゲンだ。そして、目印のあの看板を見つける。

R0018253靖国通り沿いにある「西南堂」は、バイク専門の模型店。ただでさえ低迷しているこの業界において、いちばん売れない商品だと言うバイク模型。このお店も、今日で閉店ということである(ネット販売で続けていくそうだ)。それに伴い閉店セールをしていることを知り、いそいそとやってきたとまあこういうわけである。こぢんまりとした店内にはバイクのミニチュアやプラモデルが所狭しと並ぶ。お客はわたしの他に誰もおらず、奥から店主のおじさんが姿を現した。

店の前にバイクを停めていたのでそんな話もちょこちょこしつつ、店内を物色。わたしが欲しかったもの、それは愛車ホーネットでもなく、バッキバキのスーパースポーツ CBR1000RR でもなく、真っ赤な DUCATI の MONSTER でもない。何かといえば、スクーピーである。そう、いかにも女の子ってかんじの原付スクーター。わたしは数ヶ月前からこのスクーピーが気になって気になってああこれは恋なのかしらそうなのかしら。しかもピンク。ピンクて。ぷちともがピンクて。おかしいだろどう考えても。常軌を逸の字だろ。しかし、乗りたいとは思わない。全くもって思わない。ただ、あのまるっこい乗り物がかわいくてしかたない。だからミニチュア。スクーピーのミニチュアがほしいいいいい!!! と、おもっていた。

でも、なかった。まあ、予想はしていたが。ガチャポンとかであったらしいのだが、残念である。

まあそういうわけでお目当ての品はなかったけど、せっかく来たのでなんか買おう。大きくて精巧なのはかっこいいけど高いし、ちいちゃいのならすごい安いので、黄色いモンキーと赤い CBR600RR(ちょい高くていい作りのコニカミノルタモデルと迷ったけどやはり赤に惹かれてしまった)をお買い上げ。計 300円也。安っ。でもとってもカワイイ。しかも帰ってきて開けてみてビックリ、ちゃんとタイヤが動くし、ハンドルも切れるのだ。小さいけど、意外と細部まで作られている。そして GRD でマクロって写真を撮るわけだけど、これがまた楽しい。ガンプラの写真撮って喜んでる人の気持ちがとてもよくわかった。そしてモンキーと CBR は今、仲良く並んでシネマディスプレイの下に鎮座ましましている。
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ちんまり隊がゆく 〜 押上・向島

R0017955町のどこを歩いていてもその姿が目に入ってくる建設中の白い建造物は、ちょうど 2ヶ月前に見たときよりもだいぶ高さを増していることがよくわかった。東京スカイツリー、現在 274m だそうだ。

我々ちんまり隊はお昼前に押上駅に集合し、まずはごはんを食べられるところを探す。路地を抜けてたどり着いたカフェは、以前にも来たことがあるところだった。そして、前回同様、すでに満席で入ることができなかった。人気店らしい。

しかたなくもと来た道を戻ると、すぐに素敵な佇まいのお店をみつける。中は古めかしいピアノが置いてあったり、二階は屋根裏っぽいギャラリーになっていたり、干し柿が干してあったり、とてもいいかんじ。「さっきのとこ入れなくてよかったねぇ」とか言いながらお蕎麦をいただき、柚子胡椒の利用方法を伝授していただき、今日の散歩の方針を決定する。

まずは東京スカイツリー。青い空に白いトラス構造が映える。大きすぎてそのスケール感がいまいちピンとこないんだけど、近づいてみるとその大きさに圧倒される。まわりの重機や働くオジサンを見てるのも楽しい。

押上駅に戻り、京成線に乗って一駅、曳舟へ。ここから路地巡りをしながら向島方面へ歩いていく。向島百花園に行ってみたが、見事なまでの冬枯れ。百の花の園が冬枯れ。つまり、何もない(笑)。ベンチに座って「何もないから私ここを動かないの」と宣っていたおばさまが印象的だった。

百花園を出た後は、近くにある商店街へ。商店街のメインストリートそのものも狭くていいかんじなんだけど、そこから伸びてる支流(っていうのか?)がまたたまらんナイス路地で、大いに楽しんだ。

あまりにもお腹がすいてしまったため少し早めにごはんを食べ、ここで日没。浅草まで歩いて浅草寺にお参りし、途中で買った言問団子をいただき、私の GRD は充電切れ。今日のちんまり隊もかなり充実のおさんぽカメラとなった。ありがとう。

ハイダーのバランス理論

@shuzo_matsuoka がウザいかとおもいきや、なかなかどうしてその一言一言にニヤリとさせられたり元気づけられていたりしている自分に気づく今日この頃、みなさまいかがお過ごしでしょうか。@shuzo_matsuoka は本人ではなく bot なのに、なんだか本物の松岡修造のことまでだんだん好きになっているような気さえしてくる。いやいや、それは気のせいだ。断じて気のせいだ。いやいや・・・。。

私は大学生の時リンゴじゃなかった心理学を齧っており、その中で特に好きな理論があった。それがハイダーのバランス理論(認知的均衡理論)というものだ。フェスティンガーの認知的不協和理論に通じるところもあるんだけど、まあここではその説明等は割愛、興味のある方はリンク先を参照していただきたい。

とにかくわたしが松岡修造のことがだんだん好きになっているような気がしているのは、この理論で説明がつく部分が少なからずあるのだ。松岡修造にかぎらず、これまで人との関係でそんな場面に何度となく出くわしてきた。だから好きなのだ、この理論が。人間ってそんな理論に完全に当て嵌まるような単純なもんじゃぁないとは言うけど、良くも悪くもけっこう単純だったりするんだよね。

・・・てか、わたしが単純なのか。

三島由紀夫レター教室

三島由紀夫レター教室ここ半月ほどたてつづけに某作家の長編をいくつか読んでいて、いろいろ思うところもあり哀しくなったりしょんぼりしたりしつつもおもしろく読めてはいたんだけど、いいかげんウンザリしてきたので全然違うのが読みたい!
てなワケで、かなり前から積んであった「三島由紀夫レター教室」

5人の登場人物がやり取りする手紙で話はすすんでいくだけど、いろんな人間模様が伺えてかなりおもしろい。40年以上も前の作品なのに、そのユーモアは過去のものじゃないかんじ。すごいなぁ。ごいっしょにおやすみになりたいてw ゴキブリと栗とかw あと、若さを失っていく真っ最中である身としてはちくりと胸を刺す一節もちょこちょこ(笑)。三島の作品てこんなにくだけたものもあるんだね。

この本はいちおう文例集としても使える、みたいなことになってるらしいけど、「肉体的な愛の申し込み」だの、「愛を裏切った男への脅迫状」だの、「借金の申し込み」だの、「心中を誘う手紙」だの、あまり実生活に役に立ちそうもない話が多いんだけど、「英文の手紙を書くコツ」ってのはなるほどなぁといたく感心した。あんまり機会ないけど、もしあったら実践してみよう。

なんだか誰かに手紙を書きたい気分になった。突然手紙を送ったら、あなたは困るかしら?

情熱

最近、弟がやたらピアノウマくなっててビビっている。

うちの兄弟は、兄、私、弟、妹といて、弟だけピアノを習っていなかった。でも、弟は昔から好きになったバンドなどに影響されながら、ギター、ドラムとやってきて、最近はピアノにまで手を出している。で、完全独学で、なんか弾いちゃってるのだ。わたしなんて 20年習って弾いてきたというのに、なんということだ。

す、すごいね、と言うと、弟はこう宣った。
「情熱だよ。あの曲をなんとしても弾きたいっていう情熱だけで弾いてる」

あぁ、それだ。パッションだ。わたしにはそれがなくなってしまっているのだ。ものごとに対する情熱が薄れるって、なんて悲しいんだろう。

でも、それで完全になくしてしまいたくない。いや、なくすことはできないのだ。そしてわたしは鍵盤に向かう。ヘタクソでも。とにかく。

ヨコハマフォトフェスティバル

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「諦めるな! 諦めたらそこで終わりだぞ!」
松岡修造の声が聞こえた気がした。

いつまでたっても脱水の終わらない洗濯機を無理矢理止めて洗濯物を干す。手がかじかんでうまく干せない。もどかしい。2回ほど洗濯物を落としてしまう。焦っている。こんなに焦ったのはいつ以来だろうか。

とにかく洗濯物を干し終え、カメラをぶら下げ急いで家を出る。目指すは横浜・赤レンガ倉庫。すこし寝坊して起きた今朝、twitter のタイムラインでヨコハマフォトフェスティバルなるイベントが催されていることを知る。ただの写真のイベントならこんなに慌てることはない。それが今日は 13時から、AOKI takamasa がトークライブを行うというのだからこれは急ぐしかない。

彼の作る音楽が好きだという贔屓目を抜きにしても、AOKI takamasa の撮る写真はいいなぁと、ずいぶん前から彼のブログをみてはおもっていた。その青木さんが、「写真と音楽の深く分かちがたい関係について語る」というのだから、これは見過ごせない。ブログで告知していたのに、コロッと忘れていたのだ。阿呆な自分が恨めしい。会場は定員 50名で、整理券を配って云々書いてある。時間的にギリギリで、もしかしたら入れないかもしれない。そう思って一瞬諦めかけた。しかしそこで、修造である。あの熱さが暑苦しく、そして胡散臭く感じられてあまり好きではない。だけどなぜかここで誰かが Retweet していた修造 bot の声を聞いた気がして、諦めてはならぬと思ったのだ。諦めたらそこで終わりだ。

駅まで走り、乗り換えでも走ったかいあって、会場に着いたのは開演の 20分前くらいだった。席はまだ人がまばらだった。なんだ、余裕じゃんか・・・。ホッとすると同時に、修造に感謝した。さらに青木さんの相手役(?)である沖本さんという人が遅刻していることもあり、なんとなくゆるゆるとそのライブトークははじまった。

沖本さんが来るまでとりあえず雑談、ということだったのだが、どうも話が深い方向へ向かっていく。海外で生活することでみえてきた日本、そして現代の金融主義的社会にあって、西欧文化を吸収しながら成長してきた日本がこれからあるべき姿。なんか、そんなようなこと。ああ、ノートと鉛筆を持っていくべきだったと本当に後悔した。そして沖本さんが無事到着し、改めてライブトークが始まった。

まずは青木さんがこのイベントのために組んだ写真のスライドショー。やっぱり、この人の撮る写真は好きだ。日常のスナップがメインなんだけど、被写体との距離感とか、その空気感とか、視点とか、とてもいいなぁとおもうのだ。青木さんが撮りたいとおもうのは、今の人類の文明が過去のものとなったときにおもしろいと感じられるものなんだそうだ。なるほどおもしろい。それから、ファーストショットが大事。「あっ」て思った瞬間。そうなのだ。何度も何度もしつこく撮っても、結局いちばん最初の1枚を超えられるのは撮れないことって本当に多い。同じだ。

青木さんの使用カメラは Nikon FM3A, Contax T3, Bessa R3A だそうだ。ニヤリ。そして FM3A につけてるのはわたしが F3 につけているのとおなじプラナー。ニヤリニヤリ。デジタルカメラで撮っていたのが、ブログに載せるためにもっといい写真を撮りたいと、フィルムに戻ってきたそうだ。

デジタルは演算の結果、フィルムは現象の結果。なるほどとおもった。わたしも去年あたりからフィルムで撮り始めて、やっぱり銀塩の持つ雰囲気というか、空気みたいなものがいいなぁとおもうわけだけど、銀塩写真ってのは化学反応なわけだから、その時の空気をたしかにそこにとどめているのだ。もちろんデジタルのよさは言うまでもなくて、デジタルでバカスカ撮っていたからこそ写真のごく基本的なことは(たぶん)理解できていたし、それを銀塩でも実現できる。テクノロジーの進化は可能性を広げる。青木さんにとっては音楽もおなじであって、楽譜も読めない楽器も弾かないけれどコンピュータがあるから音楽ができた。でもまるっきりコンピュータ任せなわけではなく、その中に人間の(自分の)バイオリズムを反映させているそうだ。写真にしても音楽にしても、デジタルとアナログ両方が必要なのだ。光が当たれば影ができるように、ものにはいいところとわるいところ(というか、用途にそぐわない点)があって、だからアナログが完全に消えてなくなってしまうことはないだろう、と。

話しながら、いろんなスライドショーを見せてくれた。たぶん思いっきりプライベートな物も多かったはず。すっごい得した気分。車シリーズ(彼は車が大好きだ)、自転車シリーズ(これはちらっとだけ)、琵琶湖、LUCKY SHOTS、などなど。美術館のセキュリティの人を隠し撮りシリーズなんかいいなー。日本じゃできないけど。それから特によかったのがなんといっても「坂本さんselecetd」。坂本龍一のツアーに同行して写真を撮ってたらしい。ブログにもすこしアップしてあったけど、もっとたくさん。坂本龍一なんだけど、「世界の坂本」というよりは「近所のピアノのうまいおじさん」みたいな雰囲気。それがすっごくいいんだよなぁ。じっさい、青木さんにとって坂本さんは「ピアノをすごくうまく弾くスマートなおじさん」だそうで(笑)、そのかんじが写真に現れているんだよね。すごくいい写真ばかりだった。あんなふうに撮れたらどんなに素敵だろう。

今日は本当に行ってよかった。今年はちょいと銀塩に力を入れたいということもあって、すごくいい刺激になった。青木さん、朝つぶやいてくれた @ytakah さん、そして修造を Retweet していた皆さん、本当にありがとう。

そしてわたしは帰宅後、そっと @shuzo_matsuoka を follow した。

センター試験の日

センター試験の日は、いつも雪の降ってるイメージ。わたしが受験生だった年はどうだったっけ? センター試験受けなかったから覚えてないや。できの悪い子だったから国立はだめだったんだ。

今日は雪ではない。よく晴れていた。寒くて、空が青くて。写真はすこし。F3 で5枚くらい。白無垢の花嫁さん、どういうふうに撮れたかなぁ。

ウロウロしてるうちに本郷のあたりに出た。東京大学に行ってみたけど、センター試験なので構内には入れなかった。そして昨日と同じ道を歩いて帰ってきた。足がひどくむくんでいた。ネコがわたしを待っていた。本が3冊届いていた。