9月30日(金)
東京駅八重洲口から出ている高速バスに乗り込み、青森を目指す。21:30 に東京駅を出発したバスは、途中盛岡や八戸に止まる。盛岡で7割方降り、八戸でほとんど降り、三沢まで行くのはわたし1人であった。
10月1日(土)
朝9時、三沢駅到着。予想はしていたけど、駅の周りは何もない。だけど駅舎はとてもきれい。時間がありすぎるほどあるので、十和田へは歩いて向かう。15km ほどなので、まあ3時間もあれば着くだろう。
果てしなく続く1本道。r10 をひたすら行く。周りには畑や田圃が広がり、空は広い。空気は冷たいけれど、よく晴れて日差しがなかなか強い。日焼け対策をまったくしてこなかったことを悔やむ。
r10 と並行して十和田観光電鉄が走っている。北里大学前、、あ、高校の時の友達が「キャンパス青森なんだよ・・・」と言っていたっけ。ここか。このあたりからだいぶ車も増え人もちらほら。街らしくなってくる。
そして十和田駅。うらぶれた駅舎には、ちょこちょこ人がいる。薄暗いのは節電のためか、もともとなのか、判断不能。ちょうどお昼時なのでごはんを食べようかともおもったが、駅の周りよりももうちょっと行って繁華街(というか商店街?w)っぽくなっているところのほうが店がありそうだと判断し、さらに歩くことにする。
そうこうしているうちに、第一にして唯一の目的であるところの十和田市現代美術館に到着。ではもう先に見てしまおうか。おもったよりも小さい美術館。でも造りは面白い。館内撮影禁止だったのであまり撮ることもできなかったけど、常設展をゆっくり見て回った。
さて、いいかげんおなかがすいた。さっきから歩いていると、やけに「十和田バラ焼き」という幟を目にする。牛肉や豚肉を玉ねぎと一緒に甘辛いたれで炒めたもので、十和田の庶民のソウルフード(ってなんなのw)だそう。せっかくなので適当なお店に入っていただくことにする。
入ったのはバラ焼きショップふじのというお店。最初バラ焼き定食でもいただこうかとおもったんだけど、丼ものがやけに安いのでこちらに惹かれる(笑)。牛より豚のほうが好きなので豚肉のバラ焼き丼。おみそ汁もついてお値段なんと ¥350- 安っ!! そんでもってすごく美味しかった。量も多すぎずちょうどいいかんじ。すさまじい満足感だ。さすが庶民の味。
お腹を満たしたら、ふたたび街をウロウロ。かなり寒い。公園を歩いてみたり、新渡戸記念館をチラ見してみたり。いいかげんヒマなので、いったんホテルにチェックインする。すごい安宿なんだけど、とてもきれい。ベッドに横になりちょっと昼寝。気づけば2時間ほど眠りこけていた。
目が覚めるともう夕方、薄暗くなってきている。ここでわたくしの大好きな、地元スーパーチェックに出かけることにする。旅先で地元のスーパーを眺めるのがすごい好きなのだ。東京じゃちょっとお目にかかれない食材に出会ったり、激安だったり、見てるだけでちょう楽しい。スーパーでかなりの時間をつぶせるのだ。
今回おじゃましたのはヤマヨ十和田店、そしてユニバース十和田店。ヤマヨのほうが古いっぽいかんじ。鮮魚コーナーの充実っぷりがすさまじく、ちいさな魚市場がスーパーの中にできちゃいました的雰囲気。すぎょイ。そして安い。ユニバースのほうは、新しいかんじ。チョコモナカジャンボが88円! ウチの近所にもほしいぜ・・・。わたし的にはヤマヨに軍配。ちょっと食べてみたかったザクリッチを買って、ホテルに戻る。朝のパンが残っていたのでそれを食べて、ザクリッチをデザートに食べて晩ごはん終了。いいのいいの、お金ないしw 昼間のバラ焼きおいしかったし。
持ってきていた文庫本を読んだり、テレビを見るともなく見たり、風呂入ったり、友人と電話したりしているうちに青森の夜は更ける。
10月2日(日)
ツーリングと違って、朝はゆっくり起床。今日もいい天気だ。ホテルの朝食バイキングをたらふくいただいて、部屋に戻る。そして二度寝(笑)。こんなこと普段の旅ではありえないけど、時間がありあまっているのでできてしまう。たまには悪くないかな。
10時、チェックアウトギリギリの時間にチェックアウト。そして出発。もう十和田市内も昨日歩きつくした感があるので、とりあえずバスの出る三沢に行ってしまおうか。例によって、歩いて。とその前に、まずスーパーに寄る。昨日見て心惹かれた鮭弁当、焼き鮭と唐揚げときのこの炊き込みごはんと漬物とゴボウの煮物、これだけついて ¥250- ですよ奥さん。今回食費はおもいっきり切り詰めるつもりではいたけど、まさかここまで抑えられるとはおもわなんだ。しかもウマい。素晴らしい。とにかくこのお弁当を買って、十和田駅で少々お土産などを買い、三沢に向かって歩く。
朝はものすごくよく晴れていたのに、途中怪しい雲が背後から追ってくる。パラパラと弱い雨を降らせたりしているが、雨脚は強くなるでもなく、折りたたみ傘をさしてみたり、しまってみたり。そしてまた3時間ほど歩いて三沢駅に着くとじきに雨がザーッと本降りになる。ああ、早く着いていてよかった。夕方には止む予報なので、駅でしばらく時間をつぶす。
お腹がすいてきたので、さっき買った鮭弁当を食べる。ウマし!! もう、ホント今回食べ物が安くてウマくて最高であった。ちゃんと地元の食べ物だしね(笑)。そしてじきに雨も止んできた。でも、バスの時間までまだあと5時間以上ある・・・。ああ、帰りは八戸からにすればよかったなあ、などと思うも、時既に遅し。
というわけで、ヒマつぶしにまた歩く。とはいえ何があるでもないので、とりあえず市街地へ向かうことにする。商店街らしきものはことごとくシャッターが下りているが、これは日曜日だからなのか、なんなのか。歩いていると、外人さんとすれ違う。意外におもっていたら、そうだ三沢は米軍基地があるのだ。基地の周りはやっぱりちょっと雰囲気が変わる。Yナンバーの車多し。
米軍基地の横を通り過ぎ、三沢空港に行ってみることにする。きっと小さな空港だろうけど、田舎の小さな空港の雰囲気ってなんか好きなんだよね。ちょっと郷愁感漂うというか。ヒコーキヒコーキ! と胸躍らせ、空港に到着。
ちょうど日が傾いてきて光のぐあいがいいかんじ。閑散とした小さな空港だけど、デッキに出るには有料。そしてなんか人がいない。ので、デッキには出られなかった・・・。ショボーン。飛行機の発着もあまりないみたい。ショボーン・・・。
まあそういうわけで、日が暮れてきたので三沢空港を後にして、再び駅に向かいつつ街中を歩く。日が暮れると寒さはよけいに身にしみる。真冬に着るようなモコモコの上着を着ているけど、それでも寒い。昼間の日差しの下では「これはさすがに暑かったかな」とかおもってたんだけど。
ちんたら歩きつつ、またまたスーパーに寄って(ユニバース松園町店)バスの中で食べる食料を調達し、駅に戻ってくる。待合室は暖房がきいていて温かいので、ここでしばしバスを待つ。もうちょっとだ。
20時5分前きっかりにバスは現れる。乗客はわたしともう1人のみ。そして出発。八戸でまた10数名を乗せ、東北道で東京へ。帰りは盛岡は寄らないようだ。途中の岩手山SA で車外に出たけど、恐ろしく寒かった。佐野SA まで戻ってくるとそうでもなくて、ああやはり東北は寒いなぁとおもうなどした。
10月3日(月)
7:55 に東京駅到着予定である。しかし、(東京駅から歩く気でいるので)定時到着だと実は微妙に会社に間に合わない。おそらく20分ほど早めに着くだろうと予想していたので、まあ大丈夫だろうとおもっていた。佐野SA を出発したのは 5:30 。6時過ぎに首都高に入る。しかし朝の通勤時間帯になろうかという首都高、さすがに詰まり始める。気にしてもしょうがないのはわかっているけど、どうしても iPhone で渋滞情報やら地図やらチェックしてしまう。
しかし見事に 7時過ぎに新宿駅到着。これなら東京駅には 7:30 くらいに着けるだろう。おもったとおり、ちょうど 7:30 にバスを降りる。あとはひたすら歩くのみ。
8時過ぎ、無事に帰宅。玄関の外に置いておいたネコのエサ皿は、きれいに空になっていた。そして荷物を置いて作業着に着替え、何食わぬ顔ですぐに出社する。週末に青森なんて行ってませんよ、とばかりに。