文化的な休日@上野

えーと、書いてから思ったのですが、これ実際見てないと何がなんだかわかんないエントリだ。しかも異様に長い。まあ自分用記録ってことでひとつよろしくおねげいします。

R0010224.JPGまずは東京国立博物館で開催中 プライスコレクション 若冲と江戸絵画展

展示室に入っていきなり長沢芦雪「猛虎図」がこっちをじろりと見てる。沖縄のシーサーかあるいは神社の狛犬か。虎なんだけど、顔がちっちゃくて体つきとかもなんか豹っぽかった。さあそんで入っていきますよ。鯉、虎、孔雀、軍鶏、猿、駱駝…まさに動物園です。さすが上野です。連休ですから家族連れも多い多い。「わークジャクだよー」「大きいクジャクだねえ」「虎だ虎だー」って…動物園ですね(実話)。山口素絢「美人に犬図」がイイ。エロくてカワイイ。

で、ワクワクテカテカしてやってまいりました「エキセントリック」と題された第3章、若冲の間です。まず「花鳥人物図屏風」。これねー、シンプルですごくいい。バシュ!ズバ!ていう筆の動きとかたまらん。お隣「鶴図屏風」もその流れでごくシンプル。鶴のアングルがいちいちおもしろくて大福みたい。iMac G4鶴ってことですね。お隣のおばさんは「卵みたいねw」って言ってた。そいから「葡萄図」。ああもう美しすぎる。色が見えてくるみたいだった。で、やたら人だかりがすげいなーと思ってたら「鳥獣花木図屏風」。これなんなんですか。ほんとに若冲なんですか。ほんとに江戸時代に描かれたものなんですか。めちゃくちゃポップでカワイイ。若冲があみ出したという「桝目描」という技法。モザイクみたいなの。お風呂屋さん。もうこれずーーっと見てて飽きないのね。まさに上野動物園。わたしも桝目描描く!とか思ったけど思っただけでやめました。そいで「紫陽花双鶏図」。ああ若冲。ニワトリのトサカのあのキモイブツブツがほんとにブツブtブtブツtブヌtブツtブbツってあああああきもいいーーキモイよーー羽が、足が、紫陽花が、葉脈が、オオバコが、ブツブtブtブtbツブツbツbツtブtあああああキモイーーー最高ーーーみたいな。どんなだよ。あとかわいくない虎とか鴛鴦とか、もう書ききれん。忘れた。とにかくエキセントリック。お腹いっぱい。あ、珍しい若冲の風景画があった。

で、その次の部屋の印象が…なんかよく覚えてない。ああそう、達磨とかあった。うん。これド迫力だった。

お次は琳派キタコレ。抱一はもうね、どうしてかくも優しく美しいんでしょ。そんで構図がまたたまらん。とにかくオシャレ。そいから鈴木其一「青桐・紅楓図」。夏の雨と秋の雨。やっぱ雨っていいよなー。うんうん。それと気に入ったのが鈴木守一「秋草図」。表装の部分にまで描いてるんだけど、これすごいデザインだよー。枠が枠じゃなくて枠で秋草で。すごくきれい。

で、トリハダものの最後の特別展示。プライス氏本人の意向によって実現したというガラスケースのない展示。そして変化する照明。これはすごい。ガラスケースから解放された作品たちは、もう輝きが違うよね。そんでそれが照明の変化によっていろんな表情をみせてくれる。ほんと、作品って光によってここまで印象が変わるんだなーっておもった。頭ではわかってる気がするけど、実際に目の当たりにするとほんとすごい。感動しますた。

この展示、もう何時間でも見ていたいんだけど、オペラの時間が迫ってたので泣く泣く東京国立博物館を後にする。ああもっと早起きすればよかったorz

Tokyo Bunka Kaikanさあそしてやってまいりました東京文化会館。
本日の演目はプッチーニ「蝶々夫人」。これ

とりあえずこの作品は19世紀末の長崎を舞台にしてるので、舞台装置とかも日本。背景は屏風になってて、「これさっきの若冲のでよくね?」とか思いつつニヤニヤ。今回は2階席なのでオーケストラピットの中もよく見えておもしろい。舞台衣装も和服、着物着て歌うって、おなか締め付けてると声でにくいんじゃまいかとかいらんこと考えつつつ、実はワタクシ、今日3時間ぐらいしか寝てなくて、ものすんごい眠かったのです。やばいなーとおもいつつプライスコレクションでモーフンした後だったのもあり、心地よい音楽とともに1幕はところどころうつろうつろ。やあでも面白かったけどね。

で、2幕。第1場のソプラノのアリア!ピンカートンを信じ、きっと帰ってくると歌う「ある晴れた日に」。悶絶。2階席なのにすぐ目の前で歌われてるみたいな声量。たまらんねコレ。しびれる。眠気ふっとぶ。で、ストーリーはテンポよく展開していく。ピンカートンからの手紙を読むシャープレス、そんで子供が出てくるんだけど、これがものすごくカワイイ。ほれた。港の方から大砲の音がして、ピンカートンの乗る船だと確信、花の二重唱。第1場の最後、子供とスズキと一緒に外を見て夫の帰りを待つ蝶々さんの後ろ姿が印象的だった。そして第2場、全てを悟った蝶々さんは、子供をピンカートンの妻に預け、死を決意。そこに子供が現れ、蝶々さんはアリア「いとし子よ、さよなら」を歌う。これが…やばかった。我が子を思う母親の叫びみたいな歌。涙腺にきた。まさかオペラで泣くとは。そして自らの命を絶って、幕。

だあああああああオペラやばい。ハマる。次何観よう。椿姫とか観たいな。モーツァルトもいいなあ。でもお金ないなあ。高いんだもん。バレエもすんごい楽しみだなー。

てなワケで、実に素晴らしい土曜日でした。
写真は両方とも東京文化会館。

9 thoughts on “文化的な休日@上野

  1. by ダイチ at

    ものすんげぇーニアミスです。私、今日文化会館の中で開演前に、若冲行くときに待ち合わせをしていたのでかなりニアミスってます。
    若冲も行ってきましたよー。楽しかったぁー。同じようなところで、感動してます。

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  2. by petite-tomo at

    えええええ!どっかですれちがってたかもしれませんね。ほんと楽しかったです今日は。天気さえよければもっと写真撮ったのになあー

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  3. by hichako_g at

    >若仲
    えええー、そんなのやってるんですかあ!
    TOKYOっていいなあ・・・・。お盆に行くべし?ああでも京都へ来るのをまつべきか?いやいやそれとも九州か?
    ぐああああ!!!

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  4. by piro_Tan at

    >ひちゃこさん
    ほほほ。ありがたいです。こーゆうのって東京ではたいていやってくれるから。京都ならやりそうですよね。てか京都なんですね。でもあの写真たちは京都と言われてすごい納得ですわ。ウラヤマシス。

    >yurikamomeさん
    ・・・わーん!!泣
    てかほんとにお金いくらあっても足りません。

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  5. by ひちゃこ at

    あ”、訂正訂正。
    京都在住ぢゃないんです(広島だものー)、血は半分京都なんだけど。でもこの頃しょっちゅう上洛するせいか、行っているような帰っているような不思議な感じになってきてるせいで、妙な書き方になってしまったみたい。

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  6. by petite-tomo at

    広島ですか!死んだおじーちゃんがカープファンでした(関係ない
    中国地方方面にはほとんど足を踏み入れたことがないのです。
    原爆ドームいってみたいですー

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