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福井ツーリング #005 徳島 – 東京

5/5(水)徳島 – 東京 [Map]

いつになくのんびりと起きる朝。今日はもうフェリー乗り場に行くだけだ。

DSC_6590ホテルを出てコンビニに寄り、お昼に食べるおにぎりなどを買い込み、津田港へ。出航時間よりかなり早めだが、すでにバイクがたくさん並んでいる。なかなか壮観である。こうやって大型のバイクの中にいると、ホーネットはずいぶん小さく見える。手続きを済ませたあとは暇なので、写真撮ったりして遊ぶ。

乗船し、今回経費節減のため2等にしたので大部屋。いちおう女性部屋みたいになっていて、わたしのようなソロのライダーやら女子大生三人組やら、家族連れやら、いろいろだったけど、バイク乗りが多いなーという印象。そして出航すれば、船酔い。いやー・・・北海道のときはこんなに揺れなかったから油断していた。文庫本を持ってきていたのだが、数ページ読んで気持ち悪くてとても読めなかった。本を読めないとなると、ただただ暇。船酔いで写真を撮りに行く元気もない。あとはもう、ひたすら寝るのみであった。

R0023571夜になって多少回復し、外気に触れた方がいいだろうと甲板に出てみる。すると、空には満天の星が。もう、ほんとうに降ってくるんじゃないかという星。素晴らしくきれいだった。いつか家族で行った、開田高原の星空に匹敵する空だった。甲板のベンチに仰向けに寝転んで、流れゆく星空を眺めた。ヨットで世界を渡る人の本で、宇宙の中にいるみたいだ、っていうのを思い出した。そしてわたしは、歌った。ひとりで、真っ暗な中で、星の下で、熱唱した。誰もいないゲレンデで熱唱するみたいに。なんという開放感。船酔いも忘れた。

星がきれいで元気になったのでごはんが食べられるかなとおもって食べてみたんだが、やはりまた気持ち悪くなってしまい、半分残してしまう。リバースしないうちにさっさと寝てしまおう・・・。風呂にも入らずとっとと寝ることに。今回は完全に船酔いにヤラれた。

5/6(木)東京港

朝 4:30 起床。朝の時点で船酔いだったらどうしようかとおもっていたが、なんとか大丈夫なかんじ。下船の準備を終えて、甲板に出る。

R0023579昇る朝日の中、東京港臨海大橋(仮称)が見えた。あの橋もまたこんな形で海の上から見ることになるとはなぁ。ところで東京港臨海大橋(仮称)はいつまで(仮称)なんだろうなぁ。

定刻の 5:30 すこし前に東京港到着。下船まですこし時間があるので駐車場に降りてしばし待つ。そして下船。もうすっかり明るい。適当に走っていたら想定していた道とは違う道を行ってしまい、なぜかレインボーブリッジを渡り、すこし遠回りして6時過ぎに帰宅。朝の都内はすごく空いていた。ネコのお出迎えを受け、無事に生きて帰ったという、あのツーリング後の安堵とも達成感ともいえるなんともいえない感覚を味わう。風呂に入っていなかったので、シャワーを浴びて、洗濯を回して、出勤。こうしてまた日常に戻って行くのであった。

というわけで、今回も無事に遠出終了。事故もなく違反もなく転倒もなく、終始いい天気に恵まれ本当によかった。こんなに毎日毎日晴れまくったのは初めてだなあ。春を通り越して初夏の日差しになっていたけど、すごく気持ちよく走れた。あとはそうだな、一眼レフを構えるのが億劫になってたな(笑)。でもやっぱ「あー持ってきててよかった!」っていう場面があるから、なかなか GR オンリーでツーリングに出る勇気を持てないのだけど。そしてなにより、iPhone 欲しい、これにつきる。次の遠出はきっと、iPhone と一緒に出られるだろう。今からすごく楽しみだ。
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総走行距離:1474.3km [Map]
写真:GRD 44/1038, D80 28/623 [Flickr]

福井ツーリング #000 予告編
福井ツーリング #001 東京 – 湯沢 – 福井
福井ツーリング #002 福井 – 敦賀 – 小浜 – 天橋立 – 豊岡
福井ツーリング #003 豊岡 – 餘部 – 投入堂 – 鳥取
福井ツーリング #004 鳥取 – 津山 – 岡山 – 徳島

福井ツーリング #004 鳥取 – 津山 – 岡山 – 徳島

5/4(火)鳥取 – 津山 – 岡山 – 徳島 339.0km [Map]

鳥取まで来てしまったわけだが、ここからどうやって東京に戻ろうかと考えたとき、高速は嫌だと。山陽側に出て瀬戸大橋を渡ればそこはもう四国だ。去年乗る予定だったのに予期せぬ出来事により乗ることのなかったフェリーに乗ってやろうではないかと、こう考えたわけである。すなわち、徳島を目指す。

朝早めに起きてホテルを出る。砂丘へ寄ってみようという魂胆だ。しかし、まだ 6:30 とかそんなもんだというのに、砂丘周辺の駐車場はなんと満車。適当に停めようとしたところへ、パトカー。うひっ。道こそ空いていたものの、なんとなくやる気を削がれ、それに砂丘は歩き出すとほんとに砂漠状態というのを4年前にも身を持って経験しているので、チラ見だけしてそのまま走り抜けた。

そしてバイクを南に向ける。R53 で岡山・・・の前に、津山である。

R0023382津山と言う町は、高校生の頃そりゃもう憧れたものだ。お目当ては、おそらく日本一有名な化粧品屋。イナバ化粧品店、B’z 稲葉浩志の実家だ。津山市の観光名所と化していて、全国からファンがやってくるそうだ。恥ずかしいので(笑)、あえて開店前に到着。ホネたんを停めて記念撮影など。開店前にも関わらず、他にもファンらしき人が車で待機していた。おお恥ずかしい(笑)。

R0023443せっかくなので市内をもう少しうろついてみる。津山城跡は鶴山公園として整備されており、ものすごい地味な動物園なんかもある。蜂がブンブン飛んでいた(BUZZ じゃん!)。それから県立津山高校(←写真)。こちらは稲葉が通った高校だそうだけど、建物が素敵。朝ドラ「あぐり」(これは見てた!)の撮影にも使われたんだとか。こんなところで生まれ育ったんだねぇ(しみじみ)。

昨日の R178 といい、なぜか B’z ファン的ツーリングにシフトしかかってるが、気を取り直して(?)、岡山へ向かう。

R0023447岡山でもまた・・・城。なんかどこか行くたびとりあえず城行っとけみたいになってきたな。でも城ごとにいろんな表情があってなかなかおもしろい。歴史的背景とかもちゃんと勉強すればもっとちゃんとおもしろいのかもしれないけど。岡山城は別名烏城とも呼ばれるように、その外観は黒漆塗の下見板が特徴的である。うむ、カッコイイ。中には入らずに周辺を散策。暑い。

岡山城を後にして、児島へ。瀬戸大橋を渡る。瀬戸大橋は何度か渡っているけど、バイクで渡るのは初めて。つまり、上を走るのが初めて。ここからの眺めが素晴らしかった・・・。瀬戸内海に島々が浮かぶ、その中をまっすぐに伸びて行く橋を走る。なんともまあ気持ちいいじゃございませんか。もちろんそれをカメラに収めることはできないんだけど。

DSC_6466で、与島PAに寄る。ちょうどお昼時も過ぎてしまいかなりお腹も空いていた。PAにいたるループがすさまじくかっこよくて、PAに降り立ってしつこく撮ってやったけど、走ってる時のあのかっこよさには劣るんだよなあ。ごはんは瀬戸内のスズキの梅肉ソースを食す。ウマカッタ。

与島PAでけっこう遊んで、再び橋の続きを走り、そして四国。通過してから思い出したんだけど、お世話になった丸亀のホンダ屋さんに寄ればよかったとちょっぴり後悔。事故現場をもう一度見ておきたい気持ちもあったけど、さすがに遠いので断念。高松を通過し、鳴門へ。

DSC_6516この日楽しい道を走っていなかったので、少し遠回りして鳴門スカイライン。前回も行った展望台に寄ってみたり、鳴門大橋をチラ見してみたり。鳴門公園周辺はやはり混雑していた。駐車場もいっぱいなようなのでここはスルーして、徳島市内へ向かう。海沿いの道を走っていると、霧で海のほうがぼんやりと霞んですごくきれいだった。

徳島はけっこう都会だなという印象。もっとこう、ショボいかんじの地方都市かとおもってた(失礼)。繁華街はわりと栄えているんだけど、夜遅くまでやっているのはやはり居酒屋が多い。で、仕方なくカプリチョーザ。なんで徳島に来てまでカプリなのよ、ていうね。まあいいんだけど。

福井ツーリング #000 予告編
福井ツーリング #001 東京 – 湯沢 – 福井
福井ツーリング #002 福井 – 敦賀 – 小浜 – 天橋立 – 豊岡
福井ツーリング #003 豊岡 – 餘部 – 投入堂 – 鳥取
福井ツーリング #005 徳島 – 東京

徳島にて

徳島です。また四国に渡りました。瀬戸大橋はなぜか何度も渡っていますが、バイクで渡るのは初めて。今日は山陽道で大事故があって通行止めになってたそうで。四国に渡っといてよかったなぁ(笑)。

関係ないけど、爪が伸びちゃってすんごいキモチワルイ。爪切りもってきてないし。深刻な爪切り不足です。

四国ツーリング #004 大歩危・祖谷・事故

5/5(火)四万十 – 大歩危・祖谷 – 高松 [Map]

朝起きて、再び落胆。雨である。しかもしっかり降っている。また雨か・・・。気が滅入る。それでも身支度を整え、少し早めに6時過ぎにホテルを出発。降りしきる雨の中走りだす。あっという間に靴はぐちょぐちょ、グローブもびしょびしょ。昨日のように上がってくれさえすれば、走っているうちに乾くんだけどな・・・。

雨はとにかくスリップが怖い。普段雨が降っているとバイクには乗らないので、雨には慣れていないこともあり怖い。スピードは抑え、後続車に道を譲りながら、R56 を高知に向かって走る。2年前に行った高知は残念ながら今回完全スルー。ちょいと行きたいところがあったので、時間短縮のため須崎東ICから高知自動車道にのる。高速はきついコーナーがないので走りやすい。でも怖いのでスピードは抑え目で。南国SAに寄り、おにぎりをひとつほおばる。雨は弱まってくれた。よかった。

R00308991時間もしないで大豊ICに到着。ここからは再び一般道。R32 で大歩危、県道に入って祖谷へ。かずら橋へ行ってみる。奥深い渓谷に原始的な吊り橋が架かる。すごい。雨の中を人がたくさん渡っている。みんな吊り橋にしがみつくようにして歩いている。雨がまだ降っているため、GR だけでさっと撮った。渡ってみたいけど、あんだけ人がいるとちょっとな・・・というかんじで、遠くから眺めておしまい。それでも雨の中狭い道をがんばって走る価値のある風景だった。

R0030908かずら橋を後にし、そのまま県道32 を走る。昨日の R439 ばりの狭路だ。ううう、またこんな道を通るはめになるとは・・・。それでも昨日に比べれば舗装がちゃんとしているぶんいくぶん走りやすい。途中、祖谷のシンボル絶壁に立つ小便小僧を発見。雨に濡れて、さながら谷底に向かって放尿しているかのようだった。霧も出ていて何やら幻想的な雰囲気すら漂う。小便小僧なのに(笑)。

県道を抜け、ようやく国道に出た。ああ、中央線の喜び!(再)。また命拾いしたぜ・・・。四国、恐るべし。

そしてふたたび R32 を高松に向かって走る。かっこいい池田大橋を渡り、池田の市街地。交通量もすこし増え、50km/h くらいで流れている。もちろんわたしもその流れにのり、むやみにすり抜けたり飛ばしたりはしない。

普通に走っていると、左側にレストラン、そして駐車場から軽自動車が右折で出てこようとしている。わたしはその車をみとめるも、むこうもこちらの存在は認識し、停止して待っているのでそのまま直進する。

と、その瞬間、その車が出てきてしまった。急ブレーキはいけないとわかっていても、やはり咄嗟にガッと前後輪ブレーキをかけてしまう。当然、後輪はロックし、雨で路面が濡れていたことも手伝ってスリップ、そして左側に転倒しながら軽自動車の右側面に突っ込んでいった。わたしは道路に投げ出される。その一瞬の記憶はない。

R0030924次の瞬間、バイクが割れたフロント部分の破片とともに道路に横たわるのが目に飛び込んでくる。身体は動くものの、旅先で事故したというショックでその場に突っ伏してしまった。なんで事故するんだよ・・・どうやって帰るんだよ・・・そればかり考えていた。

あっという間に人がやってきて、大丈夫か大丈夫かとわたしに問いかける。わたしは歩いてバイクから離れ、駐車場の中に移動する。半ば放心状態の中、周りの人が「とりあえずヘルメットを取れ」「上着を脱げ」「痛いところはないか」「吐き気はないか」「いま救急車呼んだから」「いっぱい着てるねえ、だから怪我が少なかったんだねえ」いろいろ言っているのが聞こえる。すぐに救急車と警察がやってくる。名前や生年月日、住所などを言う。警察の人は「相手はおるんか? おるんか? あとで病院いくから!」とか言っている。そのまま担架にのせられ、病院へ搬送される。場所が警察署のすぐ近く、病院もすぐ近く、ということで何もかもがあっという間だった。その間「あのバイクどうなるんだ・・・」と、その心配ばかりしていた。

R0030923病院に運び込まれると、レントゲンをとったりする。病院ではなぜか妙に落ち着いていて、当たり前だけどお医者さんやら看護士さんが徳島弁なのかなんなのか、とにかくそんな方言をしゃべっているのでなんかかわいいなあ、とか、「だいじょうぶか?」ってのを「いけるか?」って言うんだなあとか、なんでオートバイのこと「単車」っていうんだろ。「単車」っていうとなんか暴走族思い浮かんでやなんだけどw とか、天井を見上げながらどうでもいいことを考えていた。

診察を終えると今度は警察の人が調書をとりにくる。警察屋のおにーちゃんはいい人だった。事故相手のおばちゃんもちゃんとした人で、わたしが保険会社に連絡してレッカーの手配をお願いするんだけど、連休や近くで事故があったりでレッカー業者の手配がつかなくなってしまったらしく困っていたら、その相手の人の旦那さんと息子さんとで軽トラに載せて、とりあえず相手の人のお宅に置かせてもらえることになった。いい人でよかった・・・。お腹空いたでしょ、と言ってうどんをごちそうしてくれて、最寄りの駅まで送ってもらい、ヘルメットとかいらない荷物はあとで送るから、とこちらも預かってくれた。事故処理をほとんど相手の人に任せてしまうかんじになってしまったけれど、すべて対応してくれたので本当に助かった。ありがたや。この日は高松に宿をとっていたのでとりあえず高松に向かうことにした。電車は余裕である時間ではあったが、そのまま東京に帰るという選択肢はなかった。

DSC_0879阿波池田駅。バイクでツーリングしていたはずなのに、なぜ電車の駅にいるのだろう。雨、やんだのに。見知らぬ土地のちいさな駅で、ひとり呆然とする。高松への電車までまだ時間があったため、写真を撮って遊んだり、フェリーの予約のキャンセルをしたりした。電車に乗ると、疲れがでたのかすぐに眠りこけてしまった。丸亀で乗り換えなきゃいけないんだけど、あやうく乗り過ごすところだった。事故したのはたしか 10:45 だった。高松に着く頃にはもう 16:30 をまわっていた。

高松駅はきれいな駅だった。なんとなく金沢に規模が似ているなあとおもった。ホテルまでは 2km とかそんなもんなので歩いて向かうことにする。

DSC_0909歩いていると、高松城跡玉藻公園が目に入る。見ると無料開放しているではないか。憔悴しきっているとはいえ、タダと聞いてだまってはおれんのでフラフラと園内に入る。天守を復元しようとしているのか、なんかその基礎らしきものがあった。ちがうかな。じきに雨が降ってきてしまい、傘もないので早々に撤収。ホテルに向かうことにした。

チェックイン時、「バイクですよね?」と聞かれる。「ああ、バイクじゃなくなったので・・・」とこたえるつらさといったら。部屋に入り、ベッドに倒れ込む。せっかくの高松だというのに讃岐うどんを食べに出かける気力もなく、シャワーを浴びてブログを書いてふて寝する。じきに電話が鳴りだす。友達から電話やメールがくる。聞き慣れた仲間の声を聞くとほっとして、なんだか泣けてきた。ひとりで心細かったんだなぁと思う。電話をしたり、メールを返したりしているうちに、いつのまにか寝てしまった。

四国ツーリング #001 尾道
四国ツーリング #002 松山・四国カルスト・宇和島
四国ツーリング #003 足摺岬・四万十川
四国ツーリング #005 高松・帰京
続編・四国ホネたんお迎えツーリング