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山口晃 望郷 ― TOKIORE(I)MIX

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メゾンエルメスで開催中の 山口晃 「望郷 ― TOKIORE(I)MIX」展に行ってきた。

8F のエレベータをおりて、最初 あれっ? ってなって、よくみたら作品だったというところの「忘れじの電柱」。最近の山口作品のモチーフとなっている電柱。実際の電柱と同じスケールで並ぶ様はなかなかに迫力がある。メゾンエルメスのガラスの壁と黒い電柱とのコントラストが面白い。

「正しい、しかし間違えている」は、その中にちょっといただけで半規管がおかしくなる感覚に陥った。たしかに正しい、しかし間違えている。地震で傾いた家に住んでいておかしくなった人の話を思い出した。

そして「Tokio 山水(東京圖2012)」。これぞ山口晃の緻密な描写。かなり広範囲にわたって東京を俯瞰している。ウチもきっちり描かれてた。この作品は進行中で、下絵とかも見えてすごい面白いんだけど、なんでも閉廊後に描き加えているんだとか。こりゃ銀座行くたびに進行状況をチェックしてしまいそうだ。この展示は5月までやっているけど、その頃には完成しているんだろうか。楽しみだ。

しかしメゾンエルメス、素敵な空間だった。エルメスの路面店なんて畏れ多くておいそれと足を踏み入れられない庶民なんだけど(笑)、展示のためとあらば堂々と入店できるってもんだ。いい経験になったw

ピーターラビット展

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西武百貨店で買い物したら招待券をもらったので行ってみた。ピーターラビットって言われなきゃただのウサギでしかないようなぴーたーうさぎの紙芝居とか絵本とかあってウケた。ピーターラビットの故郷であるイギリスの湖水地方の写真がとても魅力的であった。

そういやピーターラビットって読んだ記憶ないなぁ。なんかお皿に描いてあるイメージしかない。。

ゴヤ 光と影

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国立西洋美術館で開催中のゴヤ 光と影展に行ってきた。ゴヤのコレクションで知られる国立プラド美術館の全面的な協力を得て実現した回顧展。

版画や素描が多かったんだけど、やはり目玉は《着衣のマハ》ですかね。《裸のマハ》と対をなす作品だけど、完全に服を纏っているにもかかわらず、いや、纏っているからこそエロティック。あと気に入ったのが《スペイン王子フランシスコ・デ・パウラ・アントニオの肖像》。6歳の王子がモデルの肖像なんだけど、小さい子特有の人懐っこくて、でもちょっとはにかんだような表情がすごく生き生きとしてかわいい。あとネコ好きとしては《猫の喧嘩》にもちょっと惹かれるものが。。ウチのネコ助もあんなふうにケンカしとるわー。。。戦争や闘牛を題材にした版画のシリーズは、けっこう惨い描写のものも多かった。

会場は空いていてとても見やすかった。美術館はこうでなくっちゃ。

モダン・アート, アメリカン


国立新美術館で開催中のモダン・アート, アメリカン ―珠玉のフィリップス・コレクション―展に行ってきた。19世紀後半からアメリカン・モダニズムの時代を経て、戦後のアメリカ絵画隆盛期にいたるアメリカ美術を集めた展示。

エドワード・ホッパー《日曜日》、これ見てキアヌ・リーブスのあの画像を思い出したのはきっとわたしの他にも3人くらいはいるに違いない。。モーリス・プレンダーガスト《パッリア橋》は色遣いもポップなかんじで楽しい。時代が新しくなってくると描かれる主題も都市の風景や静物にしても現代の日用品になってくる。マージョリー・フィリップス《ナイト・ゲーム》は野球のゲームの様子。野球の絵画なんて初めて見た。あとはラルストン・クロフォード《船と穀物倉庫 No.2》がシンプルでやけに気に入った。ラストのほうの抽象画までいっちゃうともうわけわかんないけど、印象派あたりからキュビズム、そしていかにもなモダンアートまでの軌跡をたどれてなかなか興味深かった。

法然と親鸞 ゆかりの名宝


東京国立博物館で開催中の「法然と親鸞 ゆかりの名宝」展に行ってきた。鎌倉仏教の二大宗祖、法然と親鸞の全体像を一緒に紹介する展覧会である。国宝・重要文化財が半数近くを占める法然と親鸞ゆかりの名宝を一堂にあつめ、 二人の生き方をみることができる。

情報量の多い絵巻とかが多くて、ものすごく見応えがある。ひとつひとつじっくり観ていると、時間がぜんぜん足りなくなってしまった。あとはやっぱり仏像にはグッと惹き付けられる。阿弥陀三尊坐像、デカいってのはそれだけでスゴい。かとおもえば3寸のちっこい阿弥陀三尊立像もあったりして、これがすごくカワイかった

帰り、上野でなく鴬谷から帰ってみるという母上を送る。東京国立博物館からだと鴬谷のほうが近いんだな。まあわたしの場合、上野に出ようが鴬谷に出ようが、歩いて帰ることに変わりはないんだけど。

千代田芸術祭2011

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少し前に家からちょっと歩いたところにアーツ千代田3331という廃校になった中学校を改修してできたギャラリーみたいなアートスペースみたいなのができて、行ってみようとおもいつつ機会を得なかったんだけど、千代田芸術祭2011というのが催されているというので散歩がてら見に行ってみた。

展示は現代アート的なものがいろいろあって、けっこうおもしろいのもあった。ステージ部門やマーケット部門っていうのもあるみたい。3331そのものは、ところどころああ学校だったんだなっていうものが残っていたりして(階段の雰囲気、昇降口の下駄箱、石づくりの流しなど)、やけに懐かしい気分になった。

東北地方太平洋沖地震がらみのコーナーも設けてあった。被災地の桜を集めた写真集がすごく印象的だった。あれから今日で半年、そしてあの世界同時多発テロから10年も経ったということに驚く。確実に時間は流れている。

ワシントン・ナショナル・ギャラリー展

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国立新美術館で開催中のワシントン・ナショナル・ギャラリー展 印象派・ポスト印象派 奇跡のコレクションに行ってきた。世界有数の規模と質を誇るワシントン・ナショナル・ギャラリーの所蔵作品から、印象派とポスト印象派の作品が公開される。

まずはコローなどのバルビゾン派からはじまり、マネ、モネ、ルノワールら印象派、そしてセザンヌ、ゴッホ、ゴーギャンらのポスト印象派、というきわめてシンプルな構成。今回のわたくし的ベストは、うーんベタだけどモネの「日傘の女性、モネ夫人と息子」かなぁ。風と光と、影。やっぱり印象派の作品は光の表現がすごく印象的。「太鼓橋」の水の反射がすごくきれいだった。ルノワールの「モネ夫人とその息子」もあって、この母子のモネバージョンとルノワールバージョンを見ることができるわけだ。あとはマネのモデルでよく出てくるベルト・モリゾなんかの作品も。マネの「葉のあるキュウリ」はなんだか日本画みたい。母上はこれがベストだそうだ。この展覧会でこれをベストに選ぶとは・・・。

平日夜にもかかわらず、けっこうな混雑。ひとりで来ている車椅子の女性がいて、後ろの方でウロウロしながら遠慮がちに見ていた。人が多いのであれじゃあ作品全然見えないだろうに・・・。係員さんとか、何もしないのかな。かといって自分で声をかける度胸もなく、そのまま見過ごしてしまった。