月別アーカイブ: 2011年5月

奥多摩など

いい天気だ。ヒマだ。軽く走りに行きたい。で、行ったことなかったので奥多摩へ行ってみた。ずっと敬遠してきたんだけど、あら、意外といいじゃない。今日はかなり道に迷ったから時間くったけど、朝出て昼には戻って来れる。ちょっと近場でひとっ走りしたいな、ってときに気軽に出られるかんじ。でも、やっぱり、奥多摩周遊道路は避けた。

長崎でちゃんぽん食べて以来、皿うどんが食べたくてしょうがなかった。もうリンガーハットでもなんでもいいから皿うどんが食べたい!そしたらなんか道中ちょういっぱいリンガーハットあった。入った。食べた。ウマカッタ。でも量が多かった。でも今川焼きも食べた。食べたかったものいろいろ食べて満足した。
R0014894
総走行距離:258.8km [Map]

今川焼き

なんか唐突に今川焼き食べたくなった
あんこもいいけどカスタードクリームのやつ
昔ピアノのレッスンの帰りによくお兄ちゃんが買ってくれた
江古田銀座商店街の黄色い看板の今川焼き屋さん
何年か前に行ったらなくなっててすごい悲しかった
あー今食べたいすぐ食べたい今川焼き

川越ランデヴー

先日のレイ・ハラカミとユザーンのライブで聞いた「川越ランデヴー」は、川越にあるごぼう屋のことを歌った楽曲である。エッセイのような語り口で、きんぴらに特化した牛蒡専門店とその店主のおじいさんとの何気ないやりとりが、ハラカミの音とユザーンのタブラのリズムにのせて描かれる。このごぼう屋が、なんと実在するというではないか。コリャ行かねばなるまい。本日のちんまり隊は、この「斉藤牛蒡店」を訪れ、ゴボウを買い、きんぴらを作って食べようではないか、の旅である。

東武東上線川越市駅に集合し、まずは小江戸と呼ばれる川越をお散歩。蔵造りの古い街並みは、たくさんの人で賑わっている。人もすごく多いしわりと車が頻繁に通るのでなかなかじっくり写真を撮るというかんじでもなく、目についたお店をのぞきつつぶらぶら歩く。

R0014655「まちかん」という刃物屋さんに入る。店内ではご主人と思しき男性や若い青年が包丁を研いでいる。砥石について質問すると、とても丁寧にこたえてくれた。石にはロマンがあるのだ。わかるなぁ。そして、その研いだ包丁の切れ味を試させてもらえることに。

R0014640これが、すんごい体験であった。わたしが普段家で使っている包丁はなんなんでしょうか、ていう。試し切りに用意された大根に刃をあて、スッと引く。その感触たるや、今まで味わったことのない、なんともいえないものなのだ。スッ。恍惚。切り方というのは大事なもので、スッと引いて切った切り口と、トン、と上から押すように切った切り口ではその触った感触がまるでちがうのだ。滑らかな切り口に、おもわず声を上げてしまう。すごい。7つもの工程を経て研がれた包丁そのものも、端正で美しい。いやもう、なんだか深い感動を味わった。刃物スゴい。

さらにぶらぶら。ちょっと路地を入ったところに、なんとも魅力的な縁側があるではないか。見れば無料休憩所とあって、そこに座る人々はかなり寛いでいる。よし、われらちんまり隊も休憩させていただこう。

F3000806寄り添うように生えたたけのこに大いに食いつき撮りまくる。さらに庭の奥にいくと、ニャンコが数匹いるではないか。和服を着た家主らしき男性にネコたちの説明を聞くなどし、のんびり眠るニャンコを撮りまくった。とてもかわいいニャンコたちであった。

菓子屋横町でちょこっと買い食いをし、ちいさなカフェちっくなところで喉を潤し、いよいよ本日の目的地である斉藤牛蒡店へ。しかし、ふと不安がよぎる。お店は不定休。今日は日曜日、観光客相手のお店ともおもえないし、もしかしたら休みかもしれない・・・。

R0014841しかしそれは杞憂であった。路地を曲がったその場所に、朱い幟がはためくのが見えた時、ふたりはおもわず歓声をあげた。「きんぴら」と書かれた幟と、おなじく暖簾。曲中で描かれるように、店頭にはショーケースが4つ並んでいる。ちんまり隊はその前で記念撮影をし、200円のきんぴら用の切ごぼうとにんじんのセットを手に取り店内へ。

R0014866店内はこぢんまりとしており、奥のほうには YouTube で見た映像とおなじ作業場の光景。そして、優しい物腰のおじいさんが現れる。代金を払うと、お店の隅にハラカミとユザーンの載った雑誌が置いてあることに気付く。おじいさんにファンなのですか? と問われ、そうだと答えると、どこから来たの? 遠くからありがとう、と、ごぼう茶をオマケしてくれた。しばし会話しつつ、一緒に記念撮影させていただく。とても優しくて素敵なおじいさんであった。ちんまり隊がお店にいる間、普通に地元の人がごぼうやきんぴらを買いに来ていた。斉藤牛蒡店は、まさにきんぴらに特化したごぼう専門店であった。いつまでもそこに佇んでいてほしいものだ。

ふたたび歩き、珈琲店でお茶をし、そして(実家に)帰宅。川越ランデヴーの主人公がそうしたように、わたしも母上に「これできんぴら作って」とお願いする。曲中では母親に「あんたこんな皮剥いて切ってあるごぼうなんか買ってきてどうするの。香りも何もかも飛んじゃってるわよきっと。だいたい今うちにごぼういっぱいあるのよ。自分できんぴらでもなんでも勝手に作りなさい」と叱られていたが、我が母はべつに叱りはしないだろうとおもっていた。しかし、真空パックされた切ごぼうを差し出すと、「何これ、だめだよこんなの」と言う。やはりこういう加工されたものには抵抗があるのだろうか。気持ちはわからんでもないのだが、「まあそう言わずに、おねがい」と頼み、とにかく作ってもらった。

そして夕食の食卓に上ったきんぴら。たいへんおいしゅうございました。
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九州(上半分)ツーリング #006 別府 – 小倉 – 門司

5/4(水)別府 – 小倉 – 門司 160.2km [Map]

いよいよ九州最終日。今日はもうフェリーの出る北九州の新門司港へ行くだけなので、朝はゆっくり起床。とはいえ、ホントに新門司に行くだけだと 100km そこそこしかない。船の出港は 19時、時間はたっぷりある。てことで、今回 iPhone にお株を奪われほとんど出番のなかったツーリングマップルを眺めて寄り道を考える。国東半島をくるっと回ってもいいんだけど、そうするとちょっと距離が伸びすぎるかなとおもい、見つけたのは北九州市にほど近いところにある平尾台というところ。ちょっとしたワインディングも楽しめそうだ。よし、そこに寄ろう。

別府を出て R10 で北上し、宇佐別府道路に入る。ここは高速無料化のエリアに入っており、せっかくなのでその恩恵にあずかることにする。ふたたび R10 に戻り、今度は椎田道路。ここも無料。県道にそれて、平尾台へ。

DSC_0583おう、なかなかいい眺めではないか。ここもカルストのようだ。ちいさい秋吉台といったかんじ。鍾乳洞もある。まあ秋芳洞行ったし、鍾乳洞はいっか、とここはスルー。天気がいいのでちょこちょこバイクを止めては写真を撮って遊んだ。しかし、なんか露出オーバー気味だなーとおもったら、なんとまあマニュアルになっていた。おいおい・・・。

山を降りればそこはもうすぐ小倉。なんだか無性にふっつーのパスタを食べたくなり、小倉なら都市だからふっつーのパスタ屋があるだろう、てことで小倉の市街地に向かうことにした。途中、ものすごい爆音のエンジン音が地響きのように鳴り響く。ランボルギーニとフェラーリであった。なぜかこの2台に挟まれてしまい、そのまましばらく走った。2台のスーパースポーツカーの間にあって、ホーネットのカムギア音なんかは猫の鳴き声にもならないのであった。ニャーン。

さて、小倉。小倉城にでも寄ろうかとおもったけど、地味に停める場所がない。まあいいや。ごはんたべよごはん。パスタパスタ。あ、プロントあるじゃん。安上がりでいいや。で、小海老のトマトクリーム。ああ、ふつうにウマい。ふつうでたいへんよろしい。わたしは今まさにこれを求めていた。さらにごはんの後、和菓子屋で柏餅チェック。しかし、小倉にはみそあんはない模様。小倉だけに。

DSC_0689さて、小倉まで来てしまえばもう新門司なんてのは目と鼻の先。フェリーターミナルには17時くらいまでに着けばいい。あまりにも早過ぎる。てことで、なんかねーべか、と地図を眺める。おや? 足立公園なんてものがあるではないか。九州にあって、足立! 足立ナンバーとしてはぜひこれ訪れなければならんだろう、という謎の使命感により行き先決定。たどりついてみれば、あら、なかなか雰囲気のいい公園じゃない。バイクを置いてしばし散歩。いいヒマつぶしになった。

そんなことをしている間に、山陰を旅してきた友人から連絡が入る。新門司港で落ち合う予定なのだが、彼は今壇ノ浦PAだという。ちょっと早いけど、フェリーターミナルに向かってしまうことにする。

R0014540そして新門司港。オーシャン東九フェリーターミナルにて無事に CBR と合流。時間があまりにも早過ぎるかと思われたが、バイクを置いて散歩がてら歩いてコンビニに食料の買出しやら竜宮城*1 に会社へのお土産を買いに行ったりしているうちに、じきに乗船の時間となった。

2等客室。雑魚寝である。今回は1人ではなかったので、女性部屋ではなかった。べつに構わないんだけど、隣にきたオッサンがちょっと強烈系で、うん、とにかく寝相は悪いわイビキは轟音だわでけっこうアレなかんじ。向こう側の隣の人は耐えかねて部屋を替えてもらったようだ。わたしはまあ、実害はなかったのでよかったけど、いやまあイビキは・・・他の人もかいてたしね。オッサンルームだから仕方ない。

5/5(木)新門司港 – 東京港

R00145751日船の上。途中、徳島県の津田港に寄港。ここからは去年と同じ道程となる。徳島までは船はそんなに揺れず、今回は船酔い大丈夫だろうとおもったら、徳島からはかなり揺れた。暇つぶしに文庫本を持ってきていたが、酔うことが目に見えているので断念。あ、あと船内でチョコモナカジャンボを発見して歓喜した。海の上のチョコモナカジャンボは、また格別であった。

隣のオッサンが、おもむろに小さなギター?ウクレレ?のようなものを取り出し、少々遠慮がちにぽろぽろと弾き始めた。この人もバイク乗りのはずなんだけど、これ背負ってツーリングしてたのかな・・・。流し? 他の人の目を(なぜかわたしが)気にしつつ、でも誰も文句を言うでもなく、ホッ。彼の演奏を聞くともなく聞いていると、Stairway to Heaven が。うおおおツェッペリン。わたしのテンションが上がったところで彼はギターをしまい、風呂へと出かけていった。

5/6(金) 13.9km

20110506055148_DMC-GF1朝 5:30 東京港到着。着岸してから下船するまで、すこし時間がかかる。6時頃にようやく下船。首都高で横浜方面へ帰りゆく友人と別れ、20分ほどで帰宅。朝の都内は空いていてよろしい。家の前ではネコ助が出迎えてくれた。一週間も放置してごめんね。ただいま。

というわけで、念願の九州(上半分だけだけど)ツーリングは、時折雨に降られはしたものの、事故も違反も立ちゴケもなく、無事に幕を閉じた。今回行きのフェリーが取れなかったことで宮崎・鹿児島は回れなかったんだけど、そのかわりに山口を走ることができたし、各地で友人たちに会えたおかげでたいへん楽しい旅となった。現地で歓待してくれた友人の皆様、道中ここや Twitter などで絡んでくれた皆様、そして34時間の船旅を共にした友人氏、ほんとにありがとう。

今後は高速の割引がなくなることもあいまって、なかなかこれまでのような思い切った遠出ができなくなるような気はしている。それでもわたしは旅に出る。全国制覇はもうすぐだ。→ぷちともの経県値(2011年5月現在)

総走行距離:2081.2km [Map]
写真:GRD 44/603, D80 21/481, iPhone 6/38 ( GF1 1 ) [Flickr]

*1 阪九フェリーの建物。竜宮城のような外観からそのように呼ばれているらしい。

九州(上半分)ツーリング #001 東京 – 大阪
九州(上半分)ツーリング #002 大阪 – 山口
九州(上半分)ツーリング #003 山口 – 福岡 – 唐津
九州(上半分)ツーリング #004 唐津 – 長崎 – 熊本
九州(上半分)ツーリング #005 熊本 – 阿蘇 – 別府

九州(上半分)ツーリング #005 熊本 – 阿蘇 – 別府

5/3(火)熊本 – 阿蘇 – 別府 295.3km [Map]

この日、予報がイマイチであった。午後から雨が降りやすくなる、というので、ならば雨の降らないうちになるべく走りまわってしまおう。カッパを着込み、7時前にホテルを出発。雨が降るからカッパを着るんじゃない、寒いから着るのだ。

R0014458阿蘇へ向かうには R57 を走っていけばいいのだが、走りたい道があるのですこし遠回り。R387 で菊池経由で r12 阿蘇スカイライン。道の左側には牧場が広がり、牛馬がたくさんみえる。天気はイマイチだけど、それでもすごく気持ちがいい。阿蘇を走るために九州まで来たといっても過言ではない。頼むから雨よ降らないで・・・!

DSC_0404そして大観峰。ツーリングマップル曰く、「多くのライダーが訪れる絶景の休憩所 ここに来ずして阿蘇は語れない!」だそうだ。駐車場にはバイクがたくさん。他県ナンバーもたくさん。

阿蘇の山頂方面へ向かってさらに走る。R212 から阿蘇パノラマライン。山頂にはロープウェイがあるんだけど、これに乗ったりしているといつ雨が降ってくるかわからないので断念。途中ちょこちょこバイクを止めては写真を撮り、ああこの雄大なかんじがじぇんじぇん伝わらないよと嘆き、空模様を心配しつつ、阿蘇を駆け抜ける。でも、ほんとうに気持ちいいのだ。

いったん阿蘇山を下り、寄り道。これまたどこで見たのか忘れてしまったけど、わたくし的「日本全国行きたいとこリスト」入りしていた、白水ダム。正式名称を白水溜池堰堤という。アプローチはなかなか難しいらしく、R325 から r8 に入り、しばらく走って r695 、そしてさらに細い道に入る。小さな看板を見落とさないように田舎道を走り(行き方はここに詳しい)、迷うことなく無事に到着。駐車場は最近できたものらしく、そこだけやけにきれいだ。バイクを置いて、歩く。

R001447210分ほど歩いてようやく姿を見せたそのダムは、まさに「日本で一番美しいダム」の呼び声に相応しいダムであった。流れる水のラインは光琳の描く水の流れを彷彿とさせまいか! 湖面に湛えた水が反射して美しい。上から、下から、右から、左から、ああでもないこうでもないと執拗に撮る。いやもう、ほんとここまできてよかった。

いいもん見たなーとおもいつつ、再びバイクに跨る。そして、再び阿蘇方面へ。まだ走りたい道が残っているのだ。本当は、ちょっと遠回りして竹田経由で行く予定だった。姫だるま工房にも立ち寄りたかったし、竹田あたりでお昼ごはんをと思っていた。しかし、とにかく空模様が怪しい。というか、すでに時折ポツポツと降り始めている。とにかく早く駆け巡ってしまおう。ごはん食べてる場合じゃない。

DSC_0499R57 で阿蘇方面へ、そして r11 に入り、やまなみハイウェイ。九重連山を望みながら走る道だが、雨だからか黄砂なのかわからないがよく見えない。ぽつりぽつりと落ちてきた雨は次第に強くなっていく。ああ、待って待って、おねがいだからこれ以上降らないで・・・。

わたしの切実な祈りもむなしく、湯布院のあたりでは雨はかなり本降りになっていた。本当はこの日の宿は由布院にとりたかった。いきたい旅館があった。しかし、リッパな旅館なのでお値段もリッパだし、そもそもこういうちゃんとした旅館は一人では宿泊できないのだ。なので、その外観だけ、もっといえば看板だけでもカメラに収めたい。ちょうど r11 沿いで通り道だ。行ける。

しかし、青看板に騙されてしまった。湯布院を目指していたら、r11 をそれてしまったのだ。しかも、湯布院の市街地はすさまじい大渋滞。バイクでもすり抜けるのがやっと。その上この雨だ。ああ、御宿 たまゆら、行きたかった。しかし、この雨と大渋滞の中を捜し回る気力はわたしにはなかった。いい、いい、いつかきっと、連れと一緒に泊まってやるさ。そうして泣く泣く湯布院を通過したのであった。

R0014502市街地を抜けると渋滞はあっさり終了。しかし、雨はあいかわらず容赦なく降りしきる。r11 に戻り山道に入ると、左手には由布岳が聳えていた。

DSC_0577そして本日の目的地・別府に到着。街じゅうが湯けむりにつつまれている。このあたりでちょうど雨が止んでくれたので、いったん宿に行き、バイクを置いてから徒歩で市内をうろつく。またしても降ってきた雨の中、けっこうな距離を歩いた。時間的に地獄めぐりをする余裕はなかったものの、まあ宿にも温泉はあるからいいや。

足湯などに浸かりつつ、ひとしきりうろついた後、事前に友人に教えてもらった茶屋で夜ごはんをいただくことにした。結局お昼は食べるタイミングを逸してしまったので、かなりハラペコである。

R0014527大分県の郷土料理であるだんご汁定食をいただく。だんごっていうか、ちょうぶっというどんっていうか、細長いすいとんっていうか、ああ、ほうとうにも似てるね、とにかくそんなのが入った豚汁ってかんじ。とてもおいしかった。それからやせうま(写真中央)。だんご汁のだんごとおなじ物体にきな粉と砂糖がまぶされている。学校給食にも出てくる大分では定番のおやつだそうだ。

ぶらぶら歩いて宿に戻る。途中コンビニでチョコモナカジャンボの誘惑に負けそうになるが、ここはグッと我慢した。宿に戻って温泉にゆっくり浸かる。雨に濡れた後ということもあって、身体の芯からあたたまるようでほんとうに気持よかった。

九州(上半分)ツーリング #001 東京 – 大阪
九州(上半分)ツーリング #002 大阪 – 山口
九州(上半分)ツーリング #003 山口 – 福岡 – 唐津
九州(上半分)ツーリング #004 唐津 – 長崎 – 熊本
九州(上半分)ツーリング #006 別府 – 小倉 – 門司

九州(上半分)ツーリング #004 唐津 – 長崎 – 熊本

5/2(月)唐津 – 長崎 – 熊本 245.0km [Map]

佐賀県を赤く染めたものの、ほんとに寝ただけであまり佐賀を堪能していない。名護屋のほうに行ってみたい気もしたけど、この日は熊本で人に会う約束があるので時間的余裕がない。同じ理由で平戸にも行けなかったのだが、こちらも行ってみたかったな。まあ欲張ってもしかたないので、とにかく出発である。

R0014274R204 で伊万里、佐世保とどんどん走る。伊万里といえば焼物、でもバイクじゃ積んでいけないし、佐世保ってーと佐世保バーガーだけど、お昼にはまだ早い。通過。西海橋という橋のところに駐車場があったので、バイクを止めてしばし休憩。道を挟んで両側に海が広がる。入り組んだ地形がワクワクする。

いったん国道をそれて山をこえ、西彼杵半島の向こう側に出る。そして海沿いの R202 を走って長崎へ向かう。

R0014304バイクを置いて、すこしばかり長崎の街を歩く。九州は高校の修学旅行で来ており、ここ長崎にも来ているはずなんだけど、記憶がかなり曖昧である。できればゆっくり散歩したいけれど、そうもいかないのでとりあえずピンポイントで大浦天主堂に来てみた。記憶の乏しい修学旅行だけど、ここはわりと覚えていたのだ。西坂の丘で殉教した26聖人に捧げられた、木造ゴシック造りの日本最古の現存する教会である。白い壁に水色の屋根が美しい。

R0014311さてもうお昼にいい時間。なんで長崎に寄ったかって、もちろん長崎チャンポンを食べるためである。新地中華街でチャンポンをいただく。皿うどんも食べたかったけど、さすがにひとりでは無理なのでグッと我慢。なんか東京で食べるよりもあっさりしていた気がする。おいしかった。

チャンポンを食べて満足したので長崎よさようなら。熊本へのフェリーが出ている島原へ向かう。その途中に聳えるのは、20年前(うおおおおもう20年前になってしまうのか!)の火砕流で多大な人的被害をもたらした、雲仙岳である。

DSC_0316おそらく雲仙をのぼるメインルートは R57 になるんだろうけど、すこしばかり遠回りになるためショートカット。r210 から R389 に入ってのぼるルートを取る。r210 は麓のところはきれいな県道だけど、ある瞬間突如険道の様相を呈する。しかしわたしはこういう雰囲気の道は大好きなのだ。他の車はほとんどおらず、まあ走りにくいのは走りにくいけど楽しかった。そして R389 に入り2車線復活、眼前に雲仙を見据えてまっすぐにのぼっていく。

R0014327国道から仁田峠循環道路に入る。元は有料道路だったのが、無料解放された道である。入口で 100円程度の協力金を募っていた。途中の展望台からは雲仙ロープウェイが運行されており、見晴らしはすごくいいんだけど、晴れているにもかかわらずどうも空気が霞んでよく見えない。これが黄砂なのか・・・。

雲仙を下り、島原へ。そしてフェリーで熊本へ渡る。島原と熊本を結ぶフェリーには2つあって、ひとつは熊本フェリー、こちらは高速船なので所要時間30分。着いた時間によって今回わたしが乗ったのは九商フェリー、1時間の船旅である。カモメに見送られつつ、友人と連絡を取り合いつつ、バイクですか? と話しかけてきたオジサンと談笑しつつ、熊本港に到着。

R0014385友人との待ち合わせの前に急いで熊本城へ。白い大阪城も見てきたけど、黒い熊本城はやはりかっこいい。加藤清正の築いた石垣は美しく、天守からの眺めは、やはり黄砂で霞んでいた。大小天守とおなじくらい、宇土櫓も執拗に撮った。城マニアの影響にちがいない。ちょっと唐突に感じるほどに新しい建物は、3年前に復元が完了した本丸御殿。絢爛豪華な襖絵や天井絵は圧巻。

そして熊本の繁華街へ移動。やっと見つけた駐輪場にバイクを置き、友人と合流。旦那さんも交えて3人でまずはラーメンを食べにいく。自分でリクエストしておいてなんだけど、そういえば昼はチャンポンだったのだ。まあいいんだけど。

IMG_1170熊本ラーメンはニンニクたっぷりのコテコテが定番だそうで、餃子と豚まんも分けあいつつおいしくいただいた。やっぱ数人で食べに来るといろいろ食べられていいなぁ。妊婦である友人は塩分を摂りすぎるのがあまりよくないらしく、ラーメン断ちをしていたそうで、ああラーメンおいしい~と、よろこんでいた。

R0014448それから旦那さんがやっているバーへ移動。オープン前にお店を開けてもらって、貸切でまったり。わたしはバイクだったし、彼女も妊婦なのでお酒が飲めないのがなんとも残念ではあったけど、それでもコーヒーもリンゴ酢トニックもとてもおいしかった。

話は尽きることなくあっという間に時間は過ぎる。しかし友人は出産を一週間後に控えている身重のからだ、わたしも明日はなるべく早めに出発したい。てことで、秋に東京で会う約束をしてこの日は解散。遠い熊本の地で会えたことに心から感謝。

ちなみに彼女は予定日よりすこし遅れて昨日、無事女の子を出産。メールで送られてきた写真を見るにつけ、つい一週間前にいまにも出てきそうな大きなお腹を見ていただけに、すごく感慨深いものがあった。ほんとに会えてよかったな。ありがとう、そしておめでとう。すこやかに、すくすく育ってね。

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