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納車ついでのプレ走行 〜 猪苗代・会津

はいどうもこんばんはエンブレ娘です。特技はもちろんエンジンブレーキです。エンブレの何が悪い! バカにしやがって!!

さて、10年ぶりに見事バイク復活を遂げたヒラ部員1号氏が SR400 を購入。週末、納車のその足で福島までいってきたのでざっくり記録しとく。
20080617

6/14(土) 東京 – 郡山 – 喜多方 – 会津若松

国道4号をひたすら北上。埼玉県あたり混んでて思いのほか時間くってしまう。大型トラック多し。お昼ごろ郡山到着。わたしが喜多方ラーメン喜多方ラーメンうるさいので、さらに走って喜多方へ。ラーメン食べた。満足。喜多方は蔵のまちだそうなんだけど、いきたかったとこにうまくたどり着けずあきらめて会津若松へ移動。

DSC_1865鶴ヶ城(若松城)。晴れ男パワーの恩恵を大いに享受し、きれいに撮れたよいぇーい。時間が遅かったので天守閣はのぼれなかったようぇーん。

日の暮れきる前に急いで猪苗代へ戻る。夕日の猪苗代湖撮るんだもん。猪苗代湖を一周する県道376号湖南湊線はすんごい景色がいい。峠道もあって楽しいし、他の車もぜんぜんいなくて快走。

R0022432んで日没。適当にバイクとめて撮る。ホントはバイクのシルエット入れたいんだけど、オンロード車じゃ無理>< 日の暮れる前からかなり寒かったんだけど、日が落ちたら極寒。途中ダートになってしまい、日も沈んで真っ暗で怖すぎるので国道へ戻る。後で地図見たらもうちょいがんばって走ればよかったんだなあこれ。すんげー遠回りしちゃった :p 郡山で一泊。

6/15(日) 郡山 – 猪苗代 – 会津 – 龍王峡 – 東京

DSC_2032昨日通った道を再び行く。今日もいいお天気。猪苗代湖のカッポーと白鳥。

DSC_2140会津に入ったあたりででっかい観音さまが見えたので、ちょっと寄ってみっか、と行ってみた。会津村というとこだった。写真は会津鯉(笑)。思いのほか長居してしまい、お昼になってしまった。先を急ぐよ! 国道49号から118号そして121号へ。

R0022500とある信号のある急カーブ、コリャー楽しいぞーとばかりに突っ込んでったら黄色。躊躇しなければイケるとこだったけど、前の車がノロノロやっていたため私の前を走っていた友人は停止判断。慌ててブレーキかけたもんだから、キィィーー!!!
後輪ロックしてました。
なまら怖かったよ!
いつも思うけど、ポンピングブレーキってほんとに大事ね。何度となく命つないでますわ。

続けて国道121号を南下。走ってるときみえた五十里湖、すんごいきれいだったんだけど道の駅でとまってみたら撮りようがない。しかたなくごはんを食べて龍王峡へ向かう。

DSC_2291龍王峡、ここはハイキングコースなので1日がかりの場所。あっちも撮りたいこっちも撮りたいな欲張りはだめなのです。ヘロヘロになった。筋肉痛になった。ここは紅葉の名所らしい。秋にリベンジですな。

R0022511鬼怒川で温泉入っていきたいーとかいってたんだけど、結局スルー。よく考えてみるとそのあとバイク乗るんだから、入らなくてよかったねと。遅くなってしまったので高速に乗る。日光宇都宮道路から東北自動車道、写真は浦和料金所、外環入って草加で下りて4号。高速乗るとえらい早いね。20時頃帰宅。お疲れ様でした。


やっぱバイク同士だとたのしいなー。よきツーリング仲間ができてうれしいぞー。とにかく天気がよくて写真のうつりがいいのなんのって。お空が青いって大事。晴れ男に感謝。

写真:Fukushima – Tochigi Trip Jun2008 – a set on Flickr
総走行距離:750km [Map]

北陸珍道中 #004 旅の終わり

5/6(火) 湯沢 – 沼田 – 東京

さて最終日。妄想作戦会議中に、某迷走部員氏が「ボードしたい」と宣ったことにより実現した今回の春スキー。実は今回の旅は、「新潟に置いてきてしまったスキー板を取りに行く」これがわたくしの主たる目的であって、能登だの金沢だのってのはもののついでなのだ。ホントホント。とにかく板はあるので問題なく、ウェアは持って行けないけどバイクにつんでるカッパでも着ときゃいいし、グローブはバイクのがあるし、おとなりガーラ湯沢がまだ営業している。というわけで行ってきた。バイクでスキー、ちょっと実現した。

R0021799よく晴れた5月の空は青くまぶしく、暑いくらいの気温でTシャツで滑走してる人も。わたしはカッパだけど。前日の夜の豪雨もあって、雪はいっきになくなってしまった模様。当然ながらジャバジャバ雪で、ブッシュで、土まみれで、2コースしかなくて、グダグダだったけど、シーズン最後の最後に滑った! という満足感。7年ぶりに滑ったという某迷走部員氏はお疲れのご様子。来シーズンは雪山部を発足させ、ぜひとも華麗なジャンプをみせていただきたいものだ。マシンガンな連写で撮るぜ。

コースもないし雪の状態もどうしようもなくなってきたし、なによりオジサンがお疲れなので(笑)、お昼頃に引き上げ、いったん部屋に戻る。そして作戦会議。まだ時間も早いし、帰りは高速だし、今日の夜に東京の家で眠れればいいから、吹割の滝に寄ってかね? てことで、寄ってくことに。どんだけ欲張りなんだ。

17号を走り、120号に入り、ものの2時間くらいで吹割の滝到着。

DSC_1023天然記念物に指定されているこの滝は、東洋のナイアガラとすらいわれている。滝への入り口付近では終始転落しないように注意を促すアナウンスが流れていた。いやでもこりゃ転落もするわ。巨大な岩が織りなす景観は圧巻。写真を撮ろうにもどうやって撮っていいものか。わたしのヘボ写真ではなかなか伝わらないが、とにかくすごかった。

20080516-1滝の付近は遊歩道があるので、そこを通って周辺を散策。その後ひっそりと営業していたお蕎麦屋さんでまた蕎麦を食べる。なんか麺ばっか食べていた気がするなあ。もう店じまいをしようとしていたとこだったが、快く通してくれた。なかなか雰囲気のいいお店で、なんかのドラマの撮影にも使われたそう。昔ながらの帳場がいいかんじ。お蕎麦もおいしかった。

R0021869そんなこんなで吹割の滝を後にする。すこし走って沼田ICから関越に乗り、赤城高原SAで会社のお土産を買う(でかでかと「赤城山」と書かれたお菓子w)。赤城高原での夕日がきれいだった。

そのまま高速をひた走り、21時ちょうどに東京の自宅に帰還。無事生きて帰って来れた。

今回の旅、いきあたりばったりの無計画すぎて失敗も多く、でもだからこそ楽しかったり。某ヒラ部員1号氏には死ぬほど世話になり、彼がいなかったらわたくしいまごろまだ千里浜で砂に埋もれていることでしょう。いや、滋賀県あたりで路頭に迷ってるかもしれません。本当にありがとうございました。そして、すでに次の旅(への妄想)ははじまっている。旅は終わるけど終わらない。まだ見ぬ土地を目指し、わたしは風を切るのだ。
20080516-2
おしまい。

総走行距離:約1230km [Map]
写真:Hokuriku Trip May2008 – a set on Flickr

北陸珍道中 #000 東京 – 湯沢
北陸珍道中 #001 湯沢 – 能登
北陸珍道中 #002 輪島 – 金沢
北陸珍道中 #003 金沢 – 湯沢

北陸珍道中 #003 雨ニモマケズ

5/5(月) 金沢 – 湯沢

朝7:30頃かな、起床。8時頃出発。

DSC_0843まず向かうは前田利家を祀った尾山神社。和洋中の三様式が取り入れられる神門は、異国情緒漂う造り。鳥居もあって不思議なとりあわせがおもしろい。そういえばここでバイクこかしてる人がいたけど、誰だろ? なんか足立ナンバーだったけど。

DSC_0854次に向かうは絶対来たかった金沢21世紀美術館。「まちに開かれた公園のような美術館」が建築コンセプトらしい。じっさいそんなかんじだった。館内は迷路みたいでおもしろい。写真は「タレルの部屋」。この日曇っていたので気づかなかったんだけど、天井が四角く切り取られていて空が見える。10mm でぱちり。広角万歳。

しばし探検した後、あのプールを見つける。レアンドロのプールである。ここに入るにはロン・ミュエック展の観覧券が必要なので、みていくことに。

10時からなのにすでにかなり長い行列が出来ている。ロン・ミュエックの作品は、ファイバーグラスやシリコンなどの素材を駆使して人間の身体を細密に表現する。髪、皮膚、血管、しわ、毛の細部に至るまで、実に精緻で写実的。まーひとことでいうとキモチワルイなわけだけど、しかしあのスケールは迫力。泣き叫んでいる子供がいたのもまた事実。巨大赤ちゃん、10mm で撮りたかったな(笑)。

R0021739そしてやってきたレアンドロのプール。水中から見上げる風景はゆらゆらと揺れて、オサカナになった気分。上から見ると人間が水中をウロウロしてるよう。というワケで、上からも下からも撮りまくり。ここも天気がよければなー、っていうのはもうしょうがないにしろ、あとで見たら微妙なアングルばっかで、もっとうまく撮りたかった。ちきしょー。

DSC_0904美術館のカフェで朝ご飯とも昼ご飯ともとれるかんじのごはんを食べて、出発。もうお昼近くなっている。次に目指すはひがし茶屋街。藩政時代の情緒が色濃く残る人気の観光スポットだそう。しばらく走ると到着したのだが、近くに駐車場がひとつしかないらしく、その小さな駐車場に入ろうとする車が大行列を作っている。雨も微かにパラつきはじめており、この日のうちに新潟に戻りたい我々は、昼頃には金沢を出なくてはいけないため、あえなく断念。無念・・・。

8号に入る時、あやうく左折しそうになって福井に行っちゃうとこだったのはまあいいとして、雨がだんだん本降りになってくる。もと来た道を戻っているわけだが、一昨日とは全然違う道のように思える。休憩に立ち寄った能生の道の駅には船があったりしたが、雨がすごいため萎えてしばしぼんやり休憩するだけでオシマイ。少し雨脚が弱まったところを見計らって出発。

じきに上越に入り、 253号 へ。253 に入ってからがまた長く感じられる。雨はかなりの土砂降りになり、日も暮れてきているためとにかく視界が悪い。なかなかのワインディングが続き、たのしい道ではあるものの、もうハングオン! とかやって遊ぶ余裕はない。シールドに付着する雨粒を手でぬぐいつつ、前の車のテールランプをたよりに必死で走る。途中、多少の渋滞があったものの、それほど長く続くわけでもなく、なんとか19時過ぎに無事湯沢のマンションに到着。

このときは湯沢は雨は降っておらず、濡れたカッパも乾いていたのでよかったのだが、その後夜遅くに台風かと見紛うような豪雨。ああ、雪が融けてしまう・・・。そう、明日はスキーなのだ。

北陸珍道中 #000 東京 – 湯沢
北陸珍道中 #001 湯沢 – 能登
北陸珍道中 #002 輪島 – 金沢
北陸珍道中 #004 湯沢 – 沼田 – 東京

北陸珍道中 #002 大きい街

5/4(日) 輪島 – 金沢 140km [Map]

朝 7:30 頃かな、起床。8時過ぎに宿を出る。宿の目の前は海。よく晴れていて気持ちがいいのですこしばかり写真を撮ったりした後、輪島の朝市へ向かう。

DSC_0546一千年以上も前から続いているというこの朝市、ツーリングマップルには「8時から10時くらいがみどころ」とか書いてある。みどころってなんだみどころって。オバチャンのテンションが最高潮なのか? とか言ってるうちに到着。昨日のうら寂しい街とは打って変わって、人がたくさんいて活気にあふれている。干物とか売ってんだけど、なにしろまだまだ珍道中は続くのでチト買えない。イカがおいしそうだったので食べてみた。ちょっとヘヴィーだった。

DSC_0555輪島を出て、金沢へ向かう。今日もひたすら 246、じゃなくて 249。途中、機具岩に寄ってみる。朝は青空が見えたのに、このころにはだいぶ雲が出てきていた。雨が降りそうとまではいかないものの、鉛色の空。「空が青ければなあ~」と言いつつシャッターを切ってみる。うーん、ただ撮っただけの写真だ。ここは夕日がきれいそうだね・・・。やっぱ失敗だね・・・。あ、そういえばここ機具岩周辺の岩場はやたらとゴミが落ちてて汚かった。あーゆうとこにホイホイごみを捨てられる神経はわたしにゃ理解不能。

DSC_0184続けて金沢へ向かう。そしてやってきた千里浜なぎさドライブウェイ! 能登ツーリングといえばこれでしょ。日本で唯一、一般の自動車が砂浜の波打ち際を走ることができる道路。砂浜を走らせ、ああキモチイイ!・・・というよりは、怖かった・・・w 細かい砂で踏み固められてるものの、やっぱ砂は砂だし多少ボコボコしてるし、二輪だと怖い。終始おっかなびっくり、2速で 30km ほどでノロノロ走っていた。しかしながら、それはまだ序の口だった。もっと怖いのが一般の道路に戻る出入り口。ここはあまり踏み固められておらず、普通の砂になってしまっている。車が1台、砂に埋もれて抜け出せなくなっていた。わたしも無理矢理突破しようとしたら、タイヤが空回りし、砂のうねうねに巻き込まれて危うく転倒しそうになる。怖いけど砂なので押して歩くのも難しく、結局同行していた某迷走部員氏が舗装されている道まで乗ってってくれた。ああ、ありがたやありがたや。いやはや怖かったけど、でも楽しかったよ。

そしてまた 246 じゃなくて 249 に戻る。わたしは例によってぼんやり走って道を間違えそうになる。だから青看板見なさいって。国道 159号に入り、昼過ぎに金沢到着。ああ、久しぶりに大きい街を見た。ホテルにチェックインし、荷物を置き、わたしは再びバイクを降りて車で金沢をめぐる。

DSC_0576まず向かったのは日本三名園の一つに数えられる兼六園。大型連休のど真ん中、石川県最大の都市(笑)であろう金沢、さすがに人が多い。石川県の人間の 70%くらいは金沢にいるんじゃね? ってくらい多い。ときどき観光の団体客の渦に巻き込まれてくるくる回りつつ、撮ってみる。

お昼ごはんに兼六園の中の茶屋で金沢蕎麦(我々が命名)をいただく。ついでにこしひかり最中アイスもいただく。コシヒカリは何処? ってかんじだったけど、まあおいしい(笑)。

R0021618そして金沢城。加賀藩主前田氏の居城だったお城。海鼠塀が美しい(某城マニア情報)。瓦も独特(某城マニア情報)。写真は石川門。特別に門の中に入れるようになっていた。終始トンビが上空を旋回していた。

DSC_0723次に向かうは長町武家屋敷跡。複雑に入り組んだ神楽坂のような石畳の小道と昔ながらの土壁、城下町の風情がすごくいい。ふつうに人が住んでいたりするので、ときどきものすごく普通の車がお屋敷の中に入っていったり、派手な服のオネーちゃんがお屋敷から出てきたりするのがまたおもしろい。さんざん写真を撮りまくった後、おやつタイム。某迷走部員氏は小豆とバニラの強制ミックスソフト、わたしは柏餅(みそ餡)。みその柏餅、石川県にもあったぜ。

R0021636いったんホテルに戻り、車を降りてごはんを食べに行くことにする。金沢ならさすがに食べ物屋には困らないだろう。ホテルは JR金沢駅のまん前にあり、金沢に着いた時からその駅が気になっていた。あれは撮らないと。ということで、食事に出かける前に駅を探検。その金沢駅のシンボルともいえる巨大な総ガラス製ドーム「もてなしドーム」と木製の「鼓門」。これ、わたくしの大好物的タテモノじゃありませんか。ということで GRD 大活躍。

夢中で撮っていたら、20時をまわった。そこで異変が。ライトアップされていたはずの鼓門のライトが消えた。ん? ここ、金沢だよね? 石川県最大の都市(笑)だよね? ・・・。消えた。急に街が静かになる。ラ・フォル・ジュルネ金沢もやっていたはずなのに既に人はいない。おそらく繁華街は昼間通ったほうなんだろうけど、そこまで徒歩で移動するのはちょっと大変。近場で探すも、またしてもなかなかよさそうなお店がない。うーむ、やはりこの国に拒否されているのか。とにかく食事運はなかった。

20080514結局ホテルにほど近い居酒屋で飲む。ホワイトビールはありません。いや、ベルギービールだけど。ソフトクリームばっかり食べていた某迷走部員氏はお腹を壊し、飲めない酒をのんで気持ち悪くなり、帰りには復活し、ホテルへもどる。明日は雨の予報。大丈夫か二輪部隊(っていうかわたし)。

北陸珍道中 #000 東京 – 湯沢
北陸珍道中 #001 湯沢 – 能登
北陸珍道中 #003 金沢 – 湯沢
北陸珍道中 #004 湯沢 – 沼田 – 東京

北陸珍道中 #001 半島をめぐる

5/3(土) 湯沢 – 能登 350km [Map]

朝5時起床。30分ほどで身支度を整え、5:30過ぎに湯沢を出発。まずは国道17号そして253号に入る。朝イチは他の車の通りも少なく、気持ちよく飛ばす。わたしはいちいち道を間違える。ぼんやり走りすぎ、青看板見なさい。

R0021492上越市に入り、国道8号に入る。ここで給油し、じきに海が見えてくる。その後の海沿いの道は国道1号にも似たかんじで、天気もよくて実に気持ちがいい。ほっとけばどんどん走っていってしまいそうで、途中適当に止めて朝ごはんを食べる。

その後もひたすら能登を目指す。富山のあたりで少し混雑するもののそれほどでもなく、国道8号から160号に入り、昼ごろ七尾に到着。このペースなら問題なく曽々木海岸の宿にたどりつけるだろう。

R0021524七尾美術館では 長谷川等伯展をやっていて、ちょっと見たいなーと思っていたので寄っていくことにする。等伯は七尾出身なので、七尾美術館では毎年春に等伯の特別展をやっているそうだ。今年は智積院所蔵の久蔵の桜図の特別公開。金箔の雲の中に咲き誇る八重桜は圧巻。うーん、智積院いきたい(笑)。この特別展、点数がちょっと少なかったのが残念だったけど、旅行行くとその土地の美術館にいくのもたのしいので行けてよかった。またここ、わりと新しい美術館なようで、建物もちょっと変わってておもしろい。展示を見た後は写真撮って遊んだ。

七尾を後にし、国道 249号に入る。道中、我々の間では完全に「246」になってしまっていた 249 である。これで能登半島の上のほうを目指す。この道も海沿いで、気持ちのいい道路。県道6号に入り、能登半島の反対側、曽々木海岸へ抜ける。なんとか明るいうちに本日の宿に到着。優しげなおばあちゃんが出迎えてくれた。そしてバイクを降りて、車で奥能登を巡る。

DSC_0431まず向かったのは白米千枚田。国道249号と日本海との間の崖地に作られている棚田である。人の気配がまるでなくなっていた奥能登、この千枚田周辺だけはやたらと人がたくさんいた。三脚立てて一眼レフを構える人も。日が傾きかけた海がきらきらと反射してとてもきれいだった。それを写真におさめたくても、どうにも見たようには撮れない。ふと見ると、田んぼの中に小泉純一郎発見。2006年5月に当時の小泉純一郎首相がこの地を訪れ、「絶景だよ、絶景」と褒め称えたというエピソードがあるらしい。必死にカメラを振り回した後、大盛況の千枚田を後にする。

DSC_0469次に向かうは半島の反対側、見附島。軍艦島とも言われる。夕日に照らされたこの島を撮りたいよね、ってんで向かうことに。ところが無計画すぎたため正確な場所がわからず、携帯電話でググってみたり、地図を必死に眺めてみたりしてようやく発見。急いで車を走らせる。その途中、鯉のぼりの大群を発見。「大谷川鯉のぼりフェスティバル」というイベントで、約350本もの鯉のぼりが泳いでいるらしい。

DSC_0512寄り道しつつ、ようやく軍艦島に到着。しかしながらここは半島の東側、つまり陽は山の向こう側に落ちていくため、夕日が見えない。ああああああ。千枚田は西側なので、そりゃもうきれいな夕日だったことだろう・・・。そりゃ三脚もたてるわ・・・。と、肩を落として写真を撮る。こういう場所って、写真で伝えるのってすごく難しい。この旅行ではそれをすごく感じた。

なんだかんだで日がとっぷり暮れた。思えば昼ごはん食べてない。走るのと撮るのに夢中すぎだったのだ。再び曽々木海岸の方へ戻り、ごはんを食べに行くことに。ところが行けども行けども街がない。コンビニすらない。結局輪島の市街地まで出て、やっと街らしくなってきたと思ったがさすが田舎は夜が早い。人気がなく静まり返っている。ああ、この国に拒否されている!とかぶつくさいいながら、ようやく見つけた怪しげな焼肉店へ。何語だかわからない言語(おそらく朝鮮?)でまくしたてる威勢のいい(のかなんなのかもうワカランが)おばさん。薄暗い店内。他に客はいない。ああ、怪しい。「これ、金沢牛だよねw」とかなんとか言いながら、サッサと食事を終え、宿へと戻る我々であった。明日は失敗しないぞー! とか言いながら。

北陸珍道中 #000 東京 – 湯沢
北陸珍道中 #002 輪島 – 金沢
北陸珍道中 #003 金沢 – 湯沢
北陸珍道中 #004 湯沢 – 沼田 – 東京

北陸珍道中 #000 高速デビュー

5/2(金) 東京 – 湯沢 190km [Map]

20080512
1週間前くらいまでは晴れマークがずらりと並んでいた大型連休。出発の数日前になって後半の4日間には雨マークがちらほら出始める。この日は朝から東京の空は雲で厚く覆われ、時折雨がぱらぱらと降ったりやんだり。ただ、北陸の天気を見ると1日崩れそうではあるもののだいたい晴れる予報。冬の間、実家帰りマシンと化していた我がシュトックハウゼン2号を走らせたい私は、多少の雨なら強行することにする。夕方、遅い時間ほど首都圏は雨が降りやすく、前橋あたりまでいけば雨マークは出ていない。なるべく早く東京を出て新潟に向かうことにする。

17:30 終業。の前から防水のためにゴミ袋に詰めた荷物をバイクに積み、赤いカッパを着、終業と同時に会社のみんなに見送られて出発。出たときはやんでいた雨は再び降り始め、目白通りを走る頃には本降りになる。ちょうど帰宅ラッシュとも重なる時間で道は混雑していて、結局関越練馬ICまで1時間ちょっとかかってしまった。

R0018068.JPGいよいよ高速デビューである。ビビっていたわりに、普通に走る。雨と風と臭いと危険を感じながら。しかしすこし走って新座料金所、ついに来た。ギアをニュートラルに入れ、通行券を取り、ポッケにブチ込めばいい。何度もイメトレした。通行券をとるところまではスムーズにできたものの、ポッケが見つからない。カッパを着ていたためいつものポッケの場所と違うのだ。フルフェイスのヘルメットで見づらいのもあってモタつく。そこで後続の車からクラクションの洗礼。うっせーバーロー! と吐き捨て、いやほんとは思っただけだけど、なんとか見つけたポッケに通行券を突っ込み、走り出す。変な汗かいた。

そのあとは至って順調、特に混雑もせず、降っていた雨もそれほど強くなく、次第に弱まりそしてやんだ。上里でなにか食べようかとも考えたが、調子がいいのでそのまま走る。高回転域でブン回し、おホネ様もゴキゲン。ホンダのエンジンは 10000rpm を超えると変わる。弟が熱く語ったのを思い出す。あれよあれよという間に埼玉を過ぎ、群馬を過ぎ、トンネル抜けたらじき湯沢。関越乗ってものの2時間でマンションに到着。高速道路は風圧がすごいのさえがんばれば非常に走りやすい道路だった。

30分ほどして某迷走部員も到着。ごはんをたべて、おフロに入って、作戦会議をして、さっさと寝る。明日は5時起きだ。

北陸珍道中 #001 湯沢 – 能登
北陸珍道中 #002 輪島 – 金沢
北陸珍道中 #003 金沢 – 湯沢
北陸珍道中 #004 湯沢 – 沼田 – 東京

土佐日記(五)

DSC_3600.JPGさて桂浜を後にし、再び高知市街へ。またまたお昼をひろめ市場でたらふく食べ、高知城の前の通りに日曜市が出てるよと例のオジサンが言っていたので、ぶらぶらみて歩く。このへんには金物屋というか、刃物屋というか、とにかく包丁とか鋏とか鎌とか鉈とか売ってるお店が何件も並んでるんだけど高知の名産品なんでしょうかなんなんでしょうか。

DSC_3566.JPG主に野菜とか果物が多く出ていて、安いのだ。ここで自分のお土産に桃とぶどうを買った。なにも高知で買わなくてもってかんじだけど、買った。文旦が出てなかったのが残念きわまりない。時季じゃないからしょうがないけど。茄子とかごぼうとかも買いたかったけどさすがに思いとどまった。他にも盆栽とかアイスクリンとかブリキとかヤドカリとかいろいろ出てた。

そんなんでぶらぶらしたり撮ったりお茶したりまたぶらぶらしたりしてると時間はどんどん過ぎ、空港に行かねばならない時間になってくる。うーむ、早いなぁ。。。

DSC_3623.JPG高知駅までてくてく歩く。高知はとにかくはりまや橋なもので、高知駅にははじめて来た(笑)。路面電車は東京にも走ってるけど、なんだかレトロでかわいい。

んで、バスで空港へ。空港でお土産を物色し、17時の飛行機で羽田へ。ああ、明日からまた現実だ・・・。

R0016131.JPG帰りは定刻より15分ほど送れて羽田に到着。「お急ぎのところ遅れて申し訳ありません」とかアナウンスはいってるけど、3時間以上も遅れた後ですから15分なんて遅れのうちに入んないわいといったかんじです。まあそれはいいんだけど、到着ロビーがすんごい遠くて、そこにたどり着くまでにヘロヘロになった。

でも、その、呼んでるんですよね。ヒコーキが。デッキで。

DSC_3658.JPGてことで、ヒコーキ撮っておりました。いやー、空港ってわたしにとっては非日常な空間でありましてね、あの空気は実にいい。そしてヒコーキ。子供みたいにハシャいでおりましたとも。ひとりでw なんかさ、意外とカッポーが多いのね。日が落ちてくるとますますカッポーだらけ。その中でひとりふたり、三脚立ててヒコーキ撮ってる男子もおりました。わたしは完全にその仲間になっておりました。三脚はたててないけどね。夜の空港は実に美しい。なんかわたしは光ってるものを見ると撮りたがるんですけどなんなんですかね、走光性っていうか撮光性?まあいいや、とにかくヒコーキでこの旅を締めくくりました。


まーそんなかんじで、念願の四国上陸を果たしたわけです。今度は讃岐うどん食べたいねえ。あとは、北陸方面が弱いので行ってみたいな。金沢とかイイ所だよっていろんな人が言うんだよねー。まー行きたいところはいろいろあるんだけどね、四万十川とか、屋久島とか、角島とか、宗谷岬とか、秋芳洞とか、三仏寺投入堂とか、足尾銅山とか、京浜工業地帯とか、いろいろ。海外もいきたいけど。ま、また突然フラっと放浪することでしょう。いや、知らんけど。

土佐日記(一)
土佐日記(二)
土佐日記(三)
土佐日記(四)

土佐日記(四)

7月8日(日)

DSC_3518.JPG天気は曇り。晴れてないのは残念だけど、雨が降らないだけありがたい。朝起きて、さっそく桂浜へ。宿から歩いていくと、まず坂本龍馬の銅像に行き当たる。この銅像は坂本龍馬のあの写真をモデルにしてるんだけど、写真では足をクロスさせてるけど銅像だと安定が悪いからまっすぐにしてるらしい。んで、その目線の先には中岡慎太郎の像があるらしい。んで、その坂本龍馬越しに美しい桂浜が見える。と、そこで若い男二人組みに羽交い絞めにされたんじゃなくて写真を頼まれたので快く引き受ける。妙に感謝される。

DSC_3524.JPGそしてさっそく浜へ降りていく。土佐湾は荒々しい。波の音がごおおおっていってる。しかし海を見るとそっちに引き寄せられていくのが人間ってもんですよねそうですよね。ええ、ご多分に漏れず波打ち際で夢中で写真撮ってましたとも。んでビッグウェーブキター。はい、びしょぬれ。もちろんカメラは守りますが。膝下までどっぷりつかりました。でもまあほっときゃそのうち乾くからいいんです。気にせず浜をウロウロ。桂浜、とてもきれいなところです。ここで月が見えたらそら最高だわ・・・。んでお酒飲んだら極楽だわ・・・。

DSC_3507.JPG小さな神社があるので岩にのぼる。おみくじを引いたら末吉。待ち人は来ないそうです。商売は下るそうです。残念でした。

しょんぼりしつつ、さらに上にのぼってく。またここでしばし、というかかなりの時間ぼんやりしておりました。とてもきもちのいい場所。

R0016121.JPGまた長いことぼんやりしていたので、そろそろ移動。坂本龍馬記念館へ。高知行くならってことで読んでおきましたとも、司馬遼太郎の「竜馬がゆく」。この坂本龍馬記念館では龍馬の手紙とかすんごいたくさん展示してある。暗殺された時に返り血を浴びた屏風とかスゴすぎる・・・。本も読んだばっかだったから、いろんなことがシンクロしてすごい楽しめた。それにしてもほんとに龍馬とお姉ちゃんは仲良しだねえ。なんだか楽しげで、龍馬の人柄が伝わってくるようでもありました。ここは屋上に上がれるようなので、屋上に上がってまた海を眺めつつぼんやり。わたしはぼんやりするために旅をしてるのです。そうなのです。


土佐日記(一)
土佐日記(二)
土佐日記(三)
土佐日記(五)

土佐日記(三)

高知県立美術館のつづきから。

いったん閉館で外に追い出され、再び開場。芝居をみる。チェルフィッチュ「三月の5日間」。これ、最初どーゆうことかよくわかんなかった。だって観客に話しかけてるんだもん。時系列もバラバラ、演じる役もバラバラ、みたいな。でも、みてるうちにわかってきた。なんつーか、微妙なズレと、リフレインと、変な動き。それらで不思議なリアリティがつくられてるというか・・・。日常のほんとに何気ない動作とか会話なんだよね。それを舞台上でやってる。すごく不思議なような、でも妙にリアルな感覚だった。

The Museum of Art, Kochiで、公演後に演出の岡田さんのアフタートークがあった。観客からの質問みたいなのもあって、そのときに「東京弁の違和感」みたいな話があった。この芝居の中に、渋谷とか六本木とか麻布とか、東京のすごく具体的な地理の描写が出てくる。わたしも観てるときに、自分は東京の人だから宮益坂のほうがどうとか、六本木の交差点がどうとかってのはリアルにわかるんだけど、高知の人ってそれわかんないよな、とおもった。でもそーゆうのって知らなくても自分の中のイメージで広げられるから、それもおもしろいんだろうね。んで、標準語ではあるけど、いわゆる若者言葉みたいな喋りで、キャラによって口癖があったりしてそーゆうのが気に留まったんだけど、高知の人からすればその標準語そのものが違和感なんだよね。それも狙ってる、みたいなことを言ってて、なるほどー、とおもい、東京人のわたしが高知でこの公演を観て他の人の感じるところも聞けたのはなかなかできない経験だったのかも、とおもった。

R0016112.JPGで、宿にむかう。宿は桂浜にとった。月の名所らしいし、朝散歩したいなとおもって。まあ、天気悪かったからなにもみえなかったんだけど。すこし離れているけどこの時間はもうバスはとっくにないので、タクシーで移動。が、つかまらない。とにかくタクシーがつかまらない。もう歩いていこうかとおもうくらいつかまらない。あまりのつかまらなさに泣いた。マジ泣きした。高知なんかキライだと。わたしどんだけ泣き虫なんだと。40分くらい、大きい交差点の脇で手を振ったりぴょんぴょん飛び跳ねたりウロウロしたりしてた。そんでやっとこさつかまり安堵。はあ。そしたらこのタクシーのオジサンがめちゃめちゃイイ人。宿がちょっとわかりにくいところにあったようで、地図を渡したんだけどよくわからない。んで、もうあとはすぐ近くなはずだからテキトーに探します、って言ったけど、「いや、必ず送り届けるから」と言ってメーター切って一緒に探してくれたのでした。ううう。オジサンやさしーよオジサン。

そんなワケでなんとか宿に到着。やんでいた雨がまた降り出し、その音を聞きつつ軽く飲む。月も天の川もみえないけど、静かないい夜だった。宿の人もとってもいい人で(東京からひとりでやってくる私を怪しんでいたようだけどw)、高知なんか嫌いだと言って泣いたこともすっかり忘れ、高知大好きだーとかおもいながら、眠りにおちた。

土佐日記(一)
土佐日記(二)
土佐日記(四)
土佐日記(五)

土佐日記(二)

R0016067.JPGさて腹ごしらえも済んだところで、ひろめ市場の目の前に位置する高知城に向かう。高知城がですね、かなりイイ。とりあえず追手門の姿に「ふおおおおお」と圧倒される。入ってくと、板垣退助とか山内一豊の銅像もある。野面積みの石垣は荒々しくも美しい。どこ歩いててもだいたい天守がみえるんだけど、なんかそれぞれ印象が違うんだよね。

R0016077.JPGんで、くつを脱いで中に。この日は人が少なくて、いつもこんなもんなのかな、とにかくかなりゆっくりまったり見られた。というか、人いないから、縁側に座り込んでかなりの時間ぼんやりしてた。すんごい居心地いいんだもん。もうちょっとしたらゴロゴロしだしてたな。けっこう中は質素な造りで、飾りとかゴテゴテしてなくてなんか地味でイイ。欄間の展示もされていました。

R0016090.JPGあまりにもぼんやりしすぎていたけど、ああ、上上、上いかなきゃ、てことで天守閣内部をながめつつ急な階段をのぼっていく。最上階から高知市内を一望。かなりきもちい。地元の小学生らしい子供たちの土佐弁にニヤリとしつつ、しばし、っていうかこれまたかなりの時間上でぼーっとしておりました。景色もきれいだけども、上から見ると要塞としての高知城の造りがよくわかるんですね。すごくきれいだし、いざ戦うときのことがおもいうかべられたりします。そんなかんじで、かなり楽しい場所でありました。

DSC_3415.JPG高知城から去るとき、例の隣の席のオジサンに再会。この人が30過ぎくらいのかっこよくてお金持ちで結婚してなくて彼女いなくてわたしの嗜好を理解しつつ知的好奇心を刺激してくれるような男だったらああこれはもしかして運命かしらなんておもったことでしょう。しかし特にそういったことはなく、近くにいた三人組に写真を頼まれ、快くシャッターを切るワタクシでありました。

The Museum of Art, Kochi高知城でかなり時間を過ごしたので時間がなくなってきた。いそがねば、てことで路面電車に乗り込み、高知県立美術館へ。ちょっと辺鄙なところにあるのです。たてものがなかなかステキ。この美術館はシャガールをメイン・コレクションとしてて、常にいろんなテーマで展示しているそうです。今回は「生誕120年記念 マルク・シャガール―愛の世界」てことで、「死せる魂」や「ダフニスとクロエ」などの版画集やリトグラフをメインに展示されていました。シャガールってーと例のヘンな動物や人間がひっくり返って空飛んでる、みたいなイメージだけど、まあそうなんだけど、版画がけっこうかわいくて、あ、これポストカードにしてほしい、みたいなのいくつかあった。なかなか楽しかった。とにかく人が少ないのがいい(笑)。自分のペースでゆったり観られるのはシアワセです。

土佐日記(一)
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