5/6(水)高松 - 東京
前日、早い時間に寝てしまったこともありずいぶん早くに目が覚めるものの、何も予定のない休日の朝のように、ベッドの中でごろごろしていた。7時過ぎにのっそり起き出し、ホテルのロビーで飛行機や新幹線の時間を調べてみる。高松空港から羽田への便はほとんど満席で、なんとか空席があるのが19時とかそんな便。はやいとこ帰りたかったので、新幹線で帰ることに決める。当初の予定では、朝早めにホテルを出て鳴門海峡に寄り、そして徳島港からフェリーで東京に向かうはずだった。でも新幹線なので、とりあえず時間には余裕がある。せっかくだし、昨日気力がなくて行けなかった、ホテルから歩いて15分ほどのところにある栗林公園に行ってみることにする。
栗林公園は池と築山を配した大名庭園で、国の特別名勝に指定されている。朝早いこともあって、人もまばら。雨あがりだったので、しっとりとしたいい雰囲気だった。緑がとてもきれいで、思いのほかたくさんシャッターを切った。
ネコ助さんみたいな配色のニャンコ発見。すかさずカメラを構えるも、逃げてしまう。地元の人らしきカメラマンのおじさん曰く、人間が怖いらしい。でも彼にはとてもよくなついていた。広い公園なので、ざっと公園内をうろつくだけでもけっこうな時間がかかった。お腹もすいたしそろそろ高松駅に向かうかな、と公園を出る頃にはもう10時近くなっていた。
さてここで重要なことを思い出す。高松だというのにうどんを食べていない。うどんを食べなければ!! ということでうどん屋を探す。駅のほうに行けばあるかなーと中央通りとよばれる国道を歩いていたんだけど、繁華街っぽくなっている丸亀町商店街のほうに行ったほうがあるだろうな、と、道を一本外れる。商店街に和菓子屋を発見したので、恒例みそあん柏餅リサーチ。高松にみそあんはなかった・・・。
そしてあったあったうどん屋さん。適当なお店に入ると、セルフのお店のようだ。システムがよくわからないんだけど、まあカウンタでもらえばいいのかな? ってかんじで並ぶ。そして噂の「かまたま」を頼んでみた。釜からあげた熱々のうどんに卵をからめて、半熟状態になったところに生醤油をたらしていただくというもの。このかまたまの発祥とされる、どうでしょう班も絶賛していた山越うどんに行きたかったんだけど、事故して断念せざるをえなかったのだ。まあそれはまた次の機会にリベンジすることにして、かまたまである。これがもうほんとにんまーいのなんのって。コシのあるうどんに半熟のとろとろ卵、いわばうどん版カルボナーラ。かなりお手軽にできそうだし、おうちでも作ってみようとおもった。写真は小なんだけど、これで280円という驚愕の安さ! いやもう讃岐うどん最高です。
うどんも食べたし、そろそろ帰ろうということで高松駅へ。みどりの窓口で岡山から新幹線の指定は取れるか聞いてみる。しかし大型連休最終日、やはりどれも満席。グリーン車にちらほらないこともないけど、14時台とかそれ以降とかだし、高いし、どこまで交通費が出るかもわからないので贅沢するのはやめておく。諦めて自由席で帰ることにした。
駅の売店で会社へのお土産などを買い込んだら、まずは岡山へ向かう快速マリンライナー。乗り始めて気づいたんだけど、これ瀬戸大橋渡るんじゃん! とちょっとテンション上がる。でも席がよくなくてあんまり撮れなかった・・・。座らなきゃよかったな。しょぼん。岡山駅で新幹線に乗り換える。自由席、やはり座れない。まあでも新大阪くらいまで行けば座れるだろうと楽観。結局次の新神戸で座れたのでほっとする。しばらくすると、母から「今どこ?」とメールが入る。「もう東京向かってるよ。いま京都くらい」と返すと「早いね」と言うので「うん、新幹線だから」と事故したことを報告。帰ったら詳しいこと話すから、と返信しておいた。新幹線の中で、いろんなことに思いを巡らせてはすこし泣いたりした。寝るでもなく、フェリーで読もうとおもって持ってきていた本を読んだり、ぼんやり外を眺めたりしているうちに東京駅にたどりつく。新幹線は速いなぁ。
東京は、雨だった。土砂降りの雨だった。最後の最後まで雨なのか。
傘もないし、あまりにも疲れていたので、普段は乗らないタクシーで家に帰る。とりあえず命だけは持ち帰った。ベッドに倒れこみ、ぼんやりする。ネコはいない。しょぼん。親に電話をする。事故したこと、身体は無事だということ、家に帰ってきたということ。親は怒るでもなく、怪我が大したことなくてよかったと、それだけ言っていた。電話の後ろで妹が「ともちゃーん ともちゃーん」とぴーぴー言っているのが聞こえた。心底、死ななくてよかったとおもった。

そんなわけで、事故により中断を余儀なくされた四国ツーリング。事故はしたんだけど、でも四国そのものは本当に楽しかった。バイクが直ったらまたとりにいかなきゃいけないわけで、そのとき今回落とした部分をしっかり回ってこようとおもっている。実は今からとりにいくのが楽しみだったりしている。
事故後、電車と徒歩で旅行を続けた。そこでライダーたちを見るにつけ、ああああわたしもバイクだったのに。バイク乗りたい乗りたいいいいいと切なさともどかしさとなんかもういろんな感情がごちゃまぜになって押し寄せてきた。バイクに乗り始めてまだ日は浅いけど、もうわたしにとってなくてはならないものになっているのだ。事故によってバイクに乗れなくなることが何より怖い。だから、今後はもっともっと気をつけなきゃなとおもう。自分の存在を大事に思ってくれる家族や友達が悲しむようなことにならないように、そしてずっとバイクに乗っていられるように。
総走行距離:1500km くらい [Map]
写真:GRD 33/384, D80 65/973 [Flickr]
続編・四国ホネたんお迎えツーリング
5/5(火)四万十 - 大歩危・祖谷 - 高松 [Map]
朝起きて、再び落胆。雨である。しかもしっかり降っている。また雨か・・・。気が滅入る。
それでも身支度を整え、少し早めに6時過ぎにホテルを出発。降りしきる雨の中走りだす。あっという間に靴はぐちょぐちょ、グローブもびしょびしょ。昨日のように上がってくれさえすれば、走っているうちに乾くんだけどな・・・。
雨はとにかくスリップが怖い。普段雨が降っているとバイクには乗らないので、雨には慣れていないこともあり怖い。スピードは抑え、後続車に道を譲りながら、R56 を高知に向かって走る。2年前に行った高知は残念ながら今回完全スルー。ちょいと行きたいところがあったので、時間短縮のため須崎東ICから高知自動車道にのる。高速はきついコーナーがないので走りやすい。でも怖いのでスピードは抑え目で。南国SAに寄り、おにぎりをひとつほおばる。雨は弱まってくれた。よかった。
1時間もしないで大豊ICに到着。ここからは再び一般道。R32 で大歩危、県道に入って祖谷へ。かずら橋へ行ってみる。奥深い渓谷に原始的な吊り橋が架かる。すごい。雨の中を人がたくさん渡っている。みんな吊り橋にしがみつくようにして歩いている。雨がまだ降っているため、GR だけでさっと撮った。渡ってみたいけど、あんだけ人がいるとちょっとな・・・というかんじで、遠くから眺めておしまい。それでも雨の中狭い道をがんばって走る価値のある風景だった。
かずら橋を後にし、そのまま県道32 を走る。昨日の R439 ばりの狭路だ。ううう、またこんな道を通るはめになるとは・・・。それでも昨日に比べれば舗装がちゃんとしているぶんいくぶん走りやすい。途中、祖谷のシンボル絶壁に立つ小便小僧を発見。雨に濡れて、さながら谷底に向かって放尿しているかのようだった。霧も出ていて何やら幻想的な雰囲気すら漂う。小便小僧なのに(笑)。県道を抜け、ようやく国道に出た。ああ、中央線の喜び!(再)。
また命拾いしたぜ・・・。四国、恐るべし。
そしてふたたび R32 を高松に向かって走る。かっこいい池田大橋を渡り、池田の市街地。交通量もすこし増え、50km/h くらいで流れている。もちろんわたしもその流れにのり、むやみにすり抜けたり飛ばしたりはしない。
普通に走っていると、左側にレストラン、そして駐車場から軽自動車が右折で出てこようとしている。わたしはその車をみとめるも、むこうもこちらの存在は認識し、停止して待っているのでそのまま直進する。
と、その瞬間、その車が出てきてしまった。
急ブレーキはいけないとわかっていても、やはり咄嗟にガッと前後輪ブレーキをかけてしまう。当然、後輪はロックし、雨で路面が濡れていたことも手伝ってスリップ、そして左側に転倒しながら軽自動車の右側面に突っ込んでいった。わたしは道路に投げ出される。その一瞬の記憶はない。
次の瞬間、バイクが割れたフロント部分の破片とともに道路に横たわるのが目に飛び込んでくる。身体は動くものの、旅先で事故したというショックでその場に突っ伏してしまった。なんで事故するんだよ・・・どうやって帰るんだよ・・・そればかり考えていた。あっという間に人がやってきて、大丈夫か大丈夫かとわたしに問いかける。わたしは歩いてバイクから離れ、駐車場の中に移動する。半ば放心状態の中、周りの人が「とりあえずヘルメットを取れ」「上着を脱げ」「痛いところはないか」「吐き気はないか」「いま救急車呼んだから」「いっぱい着てるねえ、だから怪我が少なかったんだねえ」いろいろ言っているのが聞こえる。すぐに救急車と警察がやってくる。名前や生年月日、住所などを言う。警察の人は「相手はおるんか? おるんか? あとで病院いくから!」とか言っている。そのまま担架にのせられ、病院へ搬送される。場所が警察署のすぐ近く、病院もすぐ近く、ということで何もかもがあっという間だった。その間「あのバイクどうなるんだ・・・」と、その心配ばかりしていた。
病院に運び込まれると、レントゲンをとったりする。病院ではなぜか妙に落ち着いていて、当たり前だけどお医者さんやら看護士さんが徳島弁なのかなんなのか、とにかくそんな方言をしゃべっているのでなんかかわいいなあ、とか、「だいじょうぶか?」ってのを「いけるか?」って言うんだなあとか、なんでオートバイのこと「単車」っていうんだろ。「単車」っていうとなんか暴走族思い浮かんでやなんだけどw とか、天井を見上げながらどうでもいいことを考えていた。診察を終えると今度は警察の人が調書をとりにくる。警察屋のおにーちゃんはいい人だった。事故相手のおばちゃんもちゃんとした人で、わたしが保険会社に連絡してレッカーの手配をお願いするんだけど、連休や近くで事故があったりでレッカー業者の手配がつかなくなってしまったらしく困っていたら、その相手の人の旦那さんと息子さんとで軽トラに載せて、とりあえず相手の人のお宅に置かせてもらえることになった。いい人でよかった・・・。お腹空いたでしょ、と言ってうどんをごちそうしてくれて、最寄りの駅まで送ってもらい、ヘルメットとかいらない荷物はあとで送るから、とこちらも預かってくれた。事故処理をほとんど相手の人に任せてしまうかんじになってしまったけれど、すべて対応してくれたので本当に助かった。ありがたや。この日は高松に宿をとっていたのでとりあえず高松に向かうことにした。電車は余裕である時間ではあったが、そのまま東京に帰るという選択肢はなかった。
阿波池田駅。バイクでツーリングしていたはずなのに、なぜ電車の駅にいるのだろう。雨、やんだのに。見知らぬ土地のちいさな駅で、ひとり呆然とする。高松への電車までまだ時間があったため、写真を撮って遊んだり、フェリーの予約のキャンセルをしたりした。電車に乗ると、疲れがでたのかすぐに眠りこけてしまった。丸亀で乗り換えなきゃいけないんだけど、あやうく乗り過ごすところだった。事故したのはたしか 10:45 だった。高松に着く頃にはもう 16:30 をまわっていた。高松駅はきれいな駅だった。なんとなく金沢に規模が似ているなあとおもった。ホテルまでは 2km とかそんなもんなので歩いて向かうことにする。
歩いていると、高松城跡玉藻公園が目に入る。見ると無料開放しているではないか。憔悴しきっているとはいえ、タダと聞いてだまってはおれんのでフラフラと園内に入る。天守を復元しようとしているのか、なんかその基礎らしきものがあった。ちがうかな。じきに雨が降ってきてしまい、傘もないので早々に撤収。ホテルに向かうことにした。チェックイン時、「バイクですよね?」と聞かれる。「ああ、バイクじゃなくなったので・・・」とこたえるつらさといったら。部屋に入り、ベッドに倒れ込む。せっかくの高松だというのに讃岐うどんを食べに出かける気力もなく、シャワーを浴びてブログを書いてふて寝する。じきに電話が鳴りだす。友達から電話やメールがくる。聞き慣れた仲間の声を聞くとほっとして、なんだか泣けてきた。ひとりで心細かったんだなぁと思う。電話をしたり、メールを返したりしているうちに、いつのまにか寝てしまった。
四国ツーリング #005
5/4(月)宇和島 - 足摺岬 - 四万十川 297.8km [Map]
6時過ぎに起きる。祈るように窓のカーテンを開ける。落胆。外は雨が降っていた。チェックアウトし、カッパを着込み、荷物をビニールで防水して積む。
気が重いながらも7時には出発。R56 をひた走り、目指すは四国最南端・足摺岬。途中宿毛の道の駅で朝ごはんを、と思っていたのだが、まだお店らしきものが開いていないようだったのであきらめてすぐに再び走る。だんだん雨も弱まってきたので、途中ところどころバイクを停めては GR でぱちぱちっと撮ってみたりする。
土佐清水で県道348 に入り、足摺スカイラインで足摺岬に向かう。車はちょこちょこいるけど、走りやすい楽しいワインディング。この頃には雨もあがってくれたので一安心。足摺岬周辺は交通規制をしていたのだが、「バイクは通れますのでー」と、通される。気分いい(笑)。10時前に足摺岬到着。展望台の前あたりの駐車スペースにはバイクが何台も停まっていた。全国から集まっているライダーと挨拶を交わす。たのしい。足摺岬の周辺の遊歩道は木のトンネルみたいになっていて、トトロでも出てくるんじゃないかっていう雰囲気だった。足摺岬を後にし、四万十へ。中村に宿をとっているので、当初ホテルにチェックインして荷物を置いてから出かけるつもりだったのだが、なんか面倒なのでそのまま走り続ける。荷物ったって、リュックいっこだし、濡れたカッパやら靴やらを乾かしてからのほうがいい気がしたので。
R441 は四万十川沿いを走る道。ちょくちょくある沈下橋など見つつ走る。カヌーとかやっている人もたくさんいる。清流のイメージが強いけど、ものすごいきれいというわけではなかった・・・(笑)。もっと山奥の方とかだときれいなのかな。ところどころある民家がすごくいい雰囲気で、ついついバイクを停めて撮る。道幅は狭くなり、四輪同士のすれ違いが困難で、連休ということで車が多くなっているためところどころすれ違えない車がつっかえていたりする。とにかく四国の道は狭い。譲り合いの精神が徹底的に磨かれる。道を譲らなければ、それは死を意味する。道は譲ってナンボ。それが生きる術なのだ。思いのほか時間がかかってしまうなーと思いながら、お腹もすいたのでごはんを食べられるところを探す。
ちょっとひらけたところに食堂を発見したので迷わず入る。四万十川といえば川えび! 川えび定食というのがあったのでそれをいただく。おおおう、おいしい・・・! こりゃ夜も川えび食べたいぞ。と心に決める。ごはんを食べ終える頃にはもう15時近くなっていた。江川崎で R381 へ、この道はかなり走りやすい。
しばらく走って、ついに「与作」こと R439 に至る。
この国道、ツーリングマップルにも「全線にわたり狭路多く気合いが必要」とある。その入口からして R381 とは雰囲気がガラリと変わる。気合いを入れて、その道に入って行く。しばらく走って、おいおいおいおい、これ国道か? 昼間だというのに薄暗い、車なんて1台通るのがやっと。舗装はグダグダで、場所によっては苔が生えている。恐ろしすぎる・・・。脱輪でもしようものなら谷底に真っ逆さま。命の危険を感じた。しかしもう引き返すことはできない。前に進むしかないのだ。四国の緑は神々しさすら感じるほどに美しいけれど、それがさらに恐怖感を煽る。時折対向車が突然現れる。警笛鳴らせの標識。あんなに故意に警笛鳴らしまくったのは初めてだ。二輪でもすれ違うのにヒヤヒヤするのに、四輪同士ですれ違えるのだろうか。待避所までバック、とかなったら恐ろしすぎる。わたしはこの道を車では絶対に通りたくない。長い長い 15km だった。本当に長かった。人生でいちばん長い 15km だったと言って間違いない。広い道に出たとき、心から安堵した。ああ、命拾いした。中央線のある喜び。
水車などあったので撮ってみつつ、中村のホテルへ。チェックインして、歩いて中村の市街地を撮りに出かける。昨日の宇和島といい、田舎町の寂れたかんじは本当に写欲を刺激する。夢中でパチパチやっていると、地元のオジサンに「いいカメラもってるねー!」とか言われる。うひひ。ひとしきり田舎撮りを堪能すると、もう日が沈む時間になっていた。はやめにごはんを食べるところを探さないと、去年の能登の二の舞になりかねない雰囲気をこの町は醸し出している。駅の方へ行けば何かあるかも、と歩いて行くも、どうもちょうどいいごはん処が見つからない。やばい・・・。来る途中にあったお店どこかに入るしかないかなあとホテルへ向かってもときた道を戻る。すこし路地を入ったところに「四万十郷土料理」の文字を発見、ここならよさそうだ、ということで入る。
高知と言えば、2年前に来た時にかつおのたたきに感動したものだ。あれも食べたい。川えびも食べたい。むむう。ということで、かつおのたたき定食と、川えびの唐揚げを単品で頼んだ。欲張りである(笑)。しかしこれはかなり正解だったとみえる。たたきは塩たたきじゃなかったのがちょっとしょぼんだったけどすごくおいしかったし、そして川えびの唐揚げのんもうおいしいことおいしいこと。手から頭からまるごと食べられちゃうんだけどもうほんとにおいしい。わたしゃこれのためにまた四万十に来るぞ! と誓った。えびちゃん最高。そしてホテルに戻る。地図で明日のルートの確認などをし、雨よふらないでおくれと祈りつつ、眠りに落ちた。
四国ツーリング #004
5/3(日)尾道 - 松山 - 四国カルスト - 宇和島 282.8km [Map]
朝5時にホテルを出る。まだ暗い。5時って、もう5月だし明るくないか?とおもったんだけど、そうか西だから日が昇るのが遅いんだなぁなどと思う。駐車場で荷物をバイクに積む。荷物を積むその勢いで、バイクを倒してしまう。ブレーキレバーポッキリ。なにやっとんじゃわたしは・・・。立ちゴケどころか積荷ゴケじゃんかこれ。笑うに笑えない。折れたレバーをポッケに入れ、ひとりバイクを起こし、「でもこれで1ツーリングにつき1ゴケは達成した、もうだいじょうぶだ」などとわけのわからないたかをくくる。
さてずっとずっと走ってみたかったしまなみ海道。2006年に全面開通した瀬戸内海の島々を結ぶこの道は、とてもとてもきもちのいい道だ。雲は多いけれど、朝の空気は清清しい。朝早いこともあって他の車もほとんどいない。展望台があるというので大浜PAに寄ってみるも、遊歩道は8:30からで入れず、しょぼん。というわけでコーヒーだけ飲んでさっさと大浜PAを後にする。走っていると「ああここ撮りたいいい」って場面がどんどん飛び込んでくるんだけど、何しろバイクなので撮れない。たまりかねて待避所で GR を取り出すも、走っているときのあのかんじにはならなくて、難しいなあとおもう。時間があったら島にひとつひとつ寄っていくような旅もしてみたいなあとおもった。
今治北ICで西瀬戸自動車道を下り、糸山公園に行く。島々が点在する来島海峡と来島海峡大橋を眼前に見ることができる公園だ。島に架かる大きな吊り橋、それは大自然と人工美の調和とでもいうのか、すごい風景だとおもうのだ。瀬戸内海にちょうど朝日がのぼるところでほんとうにきれい。足立ナンバーを見て驚いたおじさんが話しかけてくる。話していると、昔金町に住んでいたそうだ。じつにローカルである。今治城をチラ見するのも忘れて(笑)、松山へと向かう。松山へは海沿いを走る R196 がメインルートになってるんだけど、あえて山の中を行くことにする。ワインディングを走りたかったからなんだけどね。
まずは道後温泉へ。朝7:30くらいなんだけど、浴衣着て風呂桶もってウロウロしてる人がいっぱいいた。わたしはなんとしても温泉につかりたい! というタイプの人間ではないので、坊ちゃんとか千と千尋とかもこのまちから生まれたんだねぇとかおもいつつ、その温泉街の雰囲気だけ楽しんできた。まだ朝早いのでお店とかはなにもやっていなかったけど、わりと人はたくさんいた。昼間だったらトンデモネーことになっていただろう。朝のうちにきてよかった。
そして松山城に移動。8:30、松山城にのぼるロープウェイとリフトがちょうど動き出す時間だった。わたしはもちろんリフトを選択。スキーを履いていないリフトは乗り降りがけっこう難しかった。べつに前にこちらをふりかえって手を振るきれいな奥さんはおらねども、一眼レフを構え撮る。こりゃ高所恐怖症にはこたえるよなあなどとおもう。w
松山城の天守は、日本の12箇所に現存する天守の一つ。やっぱり現存天守は風格が違う。ちょうど開門の儀式をやっていて、お客さんたちがみんなで門を開けるというプチイベントがあって楽しかった。かいもーん!の声とともに門が開かれ、そして入っていく。たのしい。天守の中も雰囲気があってとてもいい。例によって這いつくばって撮っていたら、また具合が悪いと思われてしまった。松山城はいいお城だった。最初は松山あたりでお昼を、と思っていたんだけど、思いのほか予定通り以上に順調に進んでいるので、このまま四国カルストまで行ってしまってもいいかもな、ということで四国カルストへ向かって R33 を走り出す。この R33 にはネズミ捕りが多くいるというのは事前に予習済み。あせる必要もないし、制限速度キッチリ守って後ろから飛ばしてくる車に道を譲りながら走る。案の定、やってるやってる大ネズミ捕り大会。何台かバイクや車が捕まっていた。わたしはなぜかミニパトの後ろにつけた。パトカーの後ろ走ってて捕まることはないだろう、とかおもいながら悠然と走る。
R440 に入り、地芳峠で県道383四国カルスト公園縦断線に入る。狭い山道が続き、突然視界が開ける。日本三大カルストに数えられるこの四国カルストは、多くの乳牛が放牧され、カルスト特有の風景をさらに牧歌的にしている。曇っており、まだ草も緑でないのがちょっと残念。秋吉台も走りたいなぁ。ごはんを食べようとレストハウスに入ると、人でごった返している。店員はたくさんいるのに、なぜかうまく回っていない。客は行列を作って待っているのに、店員はそちらに見向きもせずに慌しく動き回っている。去年の北海道の足寄レストランメイプルを髣髴とさせる情景だ。こりゃカレーひとつに40分じゃ済まないかもしれないぞ・・・。ということでここで食事をとることを諦める。まあ走ってりゃどこかにあるだろう。
県道383 から県道48 に入る。ここからは再び狭くて急カーブの連続。走っていると、ミラーが右も左も両方くるくる回るようになってしまった。これじゃ後ろが見えない。車載工具はあるものの、シートを外すのが面倒でそのままにしていたけどさすがにこのままではいかん。ということで道が広くなったところでバイクを停めて降りる。とそこで、立ちゴケ。あーああーもうーーー。まーたやっちまったよ・・・。なんかもう立ちゴケでいちいちしょんぼりしなくなった(笑)。しかし倒しどころがよくなかったようで、ハンドルが若干土に埋まってしまい、なかなか起こせない。ひとり悪戦苦闘していると、そこへハーレーに跨がったかっちょいいオジサンがやってきた!
こけている私をみとめるなり、おじさんはバイクを停めて「大丈夫か? 起こしてあげよう」といって起こしてくれた。そこへおじさんの仲間たちもやってくる。東京から!? ひとりで!? とひとしきりビビられる。んで、ミラーがくるくるしちゃってるのまで直してくれて、ついでに先日の転倒時にまがったシフトペダルまで直してくれて、いやはやおじさんどうもありがとう。会社のおじさんが「だいじょーぶ、女の子がバイクこかしてたらまわりの連中がわーってよってたかって起こしてくれるからw」とか言ってたけど、ホントだったw とにかくおじさんありがとう!R439 に出るとようやく走りやすい道路になる。ふう、よかった。R197、R320 で宇和島へ。予定通り・・・より若干早いくらいのかんじでホテル到着。すごい順調だ。と、そこでお昼ごはんを食べていなかったことを思い出す。ああ、やってもーた。またごはん食べるの忘れてた。しかし今日は夜はおいしいもんたらふく食べる予定なので、今へんに食べておなかいっぱいにしてしまうのはよろしくない。というわけで何も食べないままカメラだけ持って宇和島のまちへ繰り出す。
やってきたのは宇和島城。本日2つめの城である(笑)。小高い山みたくなっていて、軽く登山気分で上がって行く。天守はこぢんまりしていてかわいかった。地味だけどこーゆうの好きだ。天守の中に入れるのは16時までだったらしく、入れなかった。うう、無念。しばし天守の前でぼんやり。山の上からは宇和島の町が一望できるようになっていて、とても眺めが良い。
さて山をおりようかというところで実家が宇和島でちょうど帰省しているお友達から連絡が入る。18時にホテルに迎えに行くよーということだったので、ゆっくり町を撮りながらホテルに戻ることにする。古い町並みが写欲をそそる。
そして最大の楽しみであるところのおいしいもん(笑)。じゃこ天、こんにゃくのやつ*1、鯛のお頭、サメ*2、鯛飯、もうどれもおいしくておいしくて。ひとりじゃ食べられるのは限られてくるけど、ふたりだったからいろいろたくさん食べられてシアワセ。東京で飲むのとはまたひと味違うとても楽しい時間を過ごした。ほんとにありがとう。
んでそのまま夜撮。雨が降ってきてしまったのとわたしが翌日また朝から出かけるのとで日付変わる前くらいには撤収だったけど、宇和島のコアな部分を堪能した。それもこれもすべてフトン氏のおかげなわけで、本当にありがとうございました。楽しかったー。四国ツーリング #003
*1 ふくめん
*2 鱶の湯ざらし
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