あやめ 鰈 ひかがみ

あやめ 鰈 ひかがみ今月の1冊、ジョブズの自伝。といきたいところだけど、買ってない。あーゆうのは1年後とかにブクオフあたりでやっすく買えるからね。そしたら読んでみてもいっかな、ていう。まあその程度。

で、なんとなく松浦寿輝が読みたくなり(わたしは時折このサイクルがやってくる。たぶん、松浦寿輝が好きなんだとおもう)、「あやめ 鰈 ひかがみ」。年の瀬の東京の片隅で、生と死の狭間で紡ぎだされる3つの物語。それぞれ独立した短編だけど、少しずつ絡みあって夢幻の世界に迷い込む感じが心地良い。しかもこの作品、舞台がウチの近所すぎて、街の描写がわかりすぎるもんだから、ますます現実と幻の境がわからなくなる。年の瀬の、仕事も納まって忘年会もひととおり終わり、でもまだ大晦日まで迫ってはいない、あの消化試合みたいな宙ぶらりんみたいな1日2日の雰囲気がわたしは大好きなんだけど、死ぬ間際のモラトリアムとでもいうか、その感じにちょっと似ていなくもないのかもしれない。1年の終わり=人生の終わりという暗示。この陰鬱な雰囲気、以前読んだ「花腐し」にも似て、やっぱりこの人の小説は好きだなとおもった。

ところでわたしはこの小説ではじめて「ひかがみ」という単語を知った。膝の裏側のことらしい。使ったことも聞いたこともなかったわ。。

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